身体のゆがみ
身体のゆがみと聞いてピンときますか?指摘されたことがある人もいるかもしれません。例えば、「骨盤がゆがんでいる」「肩の高さが違う」「ストレートネック」など・・・。ゆがみと効くと病的なイメージをしてしまいますが、みなさん大なり小なりゆがみを備えています。壁に背中を付けて立った時、おしりと背中と頭は壁についていますか?右手と左手同じように使えますか?両方ともYesの人はゆがみがないかもしれませんが、そんな人はなかなかいないですよね。
なぜ「身体のゆがみ」について書こうかと思ったかというと、先日ロングスケートボードに初挑戦した時にふと思ったんですよね、「あ、そういうことか!」って。
ほとんどの人はゆがんでいる
人には必ず左右差があります。骨格の形状も筋力も指先の器用さも右と左で異なっています。足の長さも9割ぐらいの人は左右差があると言われており、筋力も左右同じ人はほとんど見たことがありません。どの程度から「ゆがみ」と呼ぶか分かりませんが、この左右差こそゆがみの元凶であり、左右差の延長で凝りや痛みが伴った時「ゆがみ」と表現されるのでしょう。
「左右差あり」=「ゆがみあり」
そう考えるとすべての人にゆがみがあると考えられます。
身体はなぜゆがむのか?
前述したように人には左右差があります。利き手や利き足というものがある以上、人は左右同じように使っていません。そして、利き手利き足意外にも、人それぞれ得意な動きと不得意な動きがあります。例えば、腰はよく動くけど背中はほとんど動かないなど。日常では自然に得意な動きが優先され、脳はそれをパターン化して身体は動かしています。そのパターンにより身体の中で動きやすい箇所と、動きづらい箇所が出てきます。その結果、筋肉や骨格のアンバランスが生じ「ゆがみ」に繋がっていきます。
身体の動きにはパターンがある
人の身体は脳からの指令で動くことはみなさん承知だと思います。先ほど「得意な動き」と「不得意な動き」と表現しましたが、脳はは身体をパターンにはめ込んで動かしています。例えば、コップの水を飲む時を例に考えてみると・・・
右手を挙げてコップに手を伸ばし
親指と人差し指と中指と薬指と小指を曲げてコップを握り
肘を曲げてコップを口まで運び
コップが口に近づいたら口を開け
首をそらし顔を上に向け
水を口に流すために小指側を少し天井に挙げる
これでも大雑把なぐらいですが、こんなに細かく脳が各筋肉に指令を出しているわけではなく、「水を飲むパターン」と脳はパターンにはめ込んで指令を下していると言われています。
子どもから大人になるにつれて
子供の頃と大人になってからの動くことに対するレパートリーを考えてみてください。子供の頃は数え切れないほどの種類の運動、身体の動かし方をしていたと思います。大人になってからはどうでしょうか?決まった生活があり、毎日・毎週似たようなことを繰り返してはいませんか?運動している人も決まったモノばかりではないでしょうか?いわゆる「習慣」です。この「習慣」が身体の動きをパターン化させてゆがみを加速させているかもしれません。
「初挑戦が身体のゆがみを治す説」
少し大げさですが、ここで冒頭のロングスケート初挑戦というエピソードがリンクします。どんなアクティビティでもそうですが、初めはぎこちないけど、徐々にコツを掴んでできるようになってくる。つまり、今まで持ち合わせていなかった運動パターンが少しずつ構築されていきます。初挑戦が増えればいろいろな運動パターンが構築され、癖や習慣が少なくなり、身体のゆがみも少なくなるのでは?という仮説が・・・
ゆがみ矯正は効くのか?
「整体院のゆがみ矯正って良いの?」という質問を時々受けます。身体のことをしっかり見ずにグキっとする所は論外ですが、上手く筋肉や骨格のバランスを整えてくれる所は良い効果を得られるでしょう。ただ、「それだけでは不十分」といつもお答えします。ゆがみの原因は動きのパターンなので、そのパターンを組み換え、再学習させなければ再度ゆがみが生じる可能性が高いです。なので、矯正した後が大切で今までのパターンにハマらないエクササイズをする必要があります。
例えば、整体院で骨盤のゆがみを矯正したとしましょう。施術後は骨盤のゆがみが治り調子が良いはずです。そして、あなたは言うでしょう「良かった、骨盤のゆがみ治った!」と。
でも、次の日の朝起きると「あれ?いつもと変わらない・・・」そのゆがみは元に戻ってしまっているかもしれません。
骨盤はなぜゆがんだのか?
それを考えてエクササイズをする必要があります。
右足に体重をかける癖が原因なら、左足に体重をかけながらエクササイズしなければいけないし、ねこ背が原因なら、背中を伸ばしてのエクササイズをしなければなりません。そうすることで、施術でゆがみが矯正された状態が長続きします。
最後に
ゆがみに対して体幹トレーニングが有効です。体幹の可動性や筋力のアンバランスを整えるトレーニングを取り入れることで、腰痛や首•肩こり、反り腰やねこ背などの改善も期待でき、今後の障害予防にもなります。
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