人生すぎるから『パルプ・フィクション』を流し込む。
今さらの『パルプ・フィクション』である。
本作に特別の思い入れがあるわけではないし、改めて世界中のオタクたちに異論を呈すような変態じみた考察をしたいわけでもない。ただ、こういう映画こそ、時に人の心を癒し、明日を生きる活力となり、人生だなと笑える要素をもたらしてくれることもあると、そんなことが言いたいだけなのである。
世の中は広くて狭い。タランティーノの大出世作となった『パルプ・フィクション』だが、その評価は1994年のアカデミー賞脚本賞受賞という形で映画史に刻まれている。監