漫画みたいな毎日。「昭和ノスタルジックな旅。」
昨日から、二男の誕生日前祝いの旅に出ている。
本日、旅の二日目。
朝から元気な子どもたち。
朝、7時。
温泉プールから一日が始まる。
温泉プールは、温泉とドア一枚で隔てられているだけの大きな古い体育館の様な造りである。
屋根はトタン。
温泉の泉質の影響で、屋根もプールの縁のコンクリートも腐蝕されている。
THE・昭和。
監視員も居らず、ゆる〜い空気がたまらない。
温泉プールなので、温かく、子どもたちの唇が冷えて青紫色になることもなく、快適である。
ということは、いつまでもプールから出ないということでもある。
旅の初日である昨日。
温泉と繋がるドアから、プールに居る知人らしき人に何か伝言を伝えに出て来た、おばあちゃんが居た。
おばあちゃんは、裸だった。
かろうじて、身体の前側をタオルで隠していたが、後ろはノーガードだった。
年輪を感じる、可愛らしいお尻がこちらに向けられていた。
そのお尻は、ちょっと、象に似ていた。
おばあちゃんは、前半分に意識集中しながら、プールに居たらしき知人に伝言を伝えると、そそくさと温泉へのドアを抜けて戻って行った。
そこに居た私たち家族も、他の数人の人たちも、そんな出来事をなんとなく微笑ましく感じている空気であった。
日帰り入浴やプールのお客さんが利用できる温泉の大広間があった。
プールより広く、端っこには、またまた昭和感たっぷりのゲームコーナーが大きな音を立てている。
「美味しい牛乳あります」
自販機に貼られている貼り紙。
銭湯が好きだった父親に連れられ、お風呂上がりのフルーツ牛乳を飲んだことを思い出した。
大広間から、繋がる通路があり、そこからスリッパのまま、コンビニに出られるというので、普段は、滅多に行くことがないコンビニ探検に行く。
昭和から一気に令和にタイムスリップだ。
私は、朝御飯のお供に、自動で豆を挽き、ドリップしてくれる珈琲を買った。98円也。何だかお得な気分になった。
コンビニは至る所がハイテクだ。
ATMも、チケット予約システムも、
レジの支払いも、店員さんにお金を手渡しすることなく済んでしまうのか!
普段、街から離れて暮らしているので、コンビニの進化に驚くオバサンと化している。
子どもたちはカットパイナップルと、半生ドライ干柿が食べたいというので購入する。
私は、柿が好きだ。干柿も大好きである。
その影響か、子どもたちも柿が好きだ。
北海道には柿の木が育たないと知ったときは、ショックだった。
私の父親の生まれた福島には美味しい柿が沢山実り、季節になると干柿用の筆柿が段ボールいっぱいに送られてきた。
熟すのが待ちきれずに、まだ渋味が取れない柿を何度も口にしては、渋みに舌を掻きむしった。
そんなことを思い出している、ちょっとノスタルジックな旅の二日目の始まりである。