学校に行かないという選択。「長男人生初テストを受けたその後。」
先日、長男が人生初のテストを受けた。
その後、どうしたかしら?と気にかけてくださっている方もいらっしゃるかと思うので(いや、いないかもしれないが。)その後のことを記しておきたい。
定期テストを無事に受け終え、「学校の椅子が固い。あんな椅子で一日中勉強するの無理。」と感想を漏らしていた長男。アウェイ感満載であっただろうに、然程、疲れた様子も見せず、心臓に剛毛が生えていることに感心した親馬鹿な私と夫。
先生に、「金曜にはテストを返却できると思います。」と言われていたので、夫が仕事の帰りに受け取る予定だったが、頼んだ買い物をしている間に学校に行くことをすっかり忘れて帰宅した。
「ちょっとドキドキして待ってたのに。」とブツクサいっていた長男、
それなりに結果が気になっているようだった。
結局、答案が帰ってきたのは、火曜日の夜。
結果からいうと、5教科の点数は、ほぼ学年平均点。数学・社会・理科は平均点を上回っていた。そして一番自分で勉強していた英語が一番点数が低かった。
これはいったい?
「わからない単語が多かった。」
なるほど。学校で習う単語と自分で覚えている単語に差があったのだろう。
でも、これで、これからやるべきことが明確になったからいいんじゃない?
そして、国語の回答を見て、なんだか笑ってしまった。
何にしても、国語の文章題に慣れていない。
文章内に書かれている答えにつながる部分、設問に答えるのではなく、自分の考えを書いていた。先生にしてみれば、「いや、あなたの考えではなくて、この文章の中の登場人物の気持ちを書いてください・・・。」という感じだったと思う。おそらく、英語も単語がわからないだけではなく、同じ様な感じだったのではないかと想像する。
映画を観ても、本を読んでも、あまり感情移入することがないようで、
冷静に分析していたりする。二男のように絵本を読んで「なんて理不尽なの?!」辛いと泣いたりしないタイプなのである。
THE・理系脳。
理科や社会、数学はケアレスミスがいくつかあったので、つい「これ、勿体ないね。こういうミスしないと、もう少し点数が取れたかもね。」というと、あっさりと「点数取る為に試験受けてるんじゃないから。」と言われ、
あ、そうだよね、余計なことをいいました、と口にチャックをしたのだった。
点数を取る為ではない、と言いつつも、答案を見直している。
「間違えた所を確認しておく。」とのこと。
・・・み、Mr.ストイック。
担任の先生からは、「理解力があるんですね!」と言っていただいたそうである。
点数だけを見れば、良い結果とはいえないかもしれない。
数字や偏差値の価値の中で生きてきた私たちの世代は、ついそこに注目しがちだと思う。
自分で決め、初めてのテストにチャレンジしたこと。
テスト1週間前からの勉強で、自力でやり遂げたこと。
一日、緊張感の中でテストを受ける経験をしたこと。
学校というシステムを身体で感じたこと。
長男は、テストの結果としてはじき出された数字を遥かに上回る経験を手に入れたのだと思う。
ひとつの結果に至るまでの今回の経験は、彼にとって大きな大きな収穫だ。
「またテスト受けるかは、またその時に考える。」
その時には、テストの向けた学びの仕方だけではなく、独自に椅子の座り心地の改善を試みる可能性も秘めているかもしれない。
それはそれで面白くなりそうだ。