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獲物の分け前~井出靖「ROLLING ON THE ROAD」編。

 去年からずっと本に関しては当たり物ばかり買っていると思ってますが、昨日届いたこれは大当たりでしたね。
間違いなく今年買った中でベスト5には入っています。

 1980年代後半から1990年代前半にかけて、私の師匠格Sさんとはライヴ会場でそれこそ週イチ位は会っていたんですが、その頃のこと色々と思い出してしまうんですよねー。
ま、ちょっとずつ違いがあって、それがまた面白かったりしましたね。

 例えばピチカート・ファイヴやあがた森魚さん、ムーンライダーズ周辺のライヴに行くとついお互いの姿を探してしまっていたり、と。
Sさんは山下達郎さんの熱心なファンだったり、村田和人さんや女性アーティストのチェックも欠かさないという感じでした。
私はメトロトロンレコード周辺やルースターズ関連のライヴに通っていたのが二人の違いだったと記憶してます。

・井出靖「ROLLING ON THE ROAD」(Grand Gallery)

・BLUE TONIC “Last Dream in Blue”
1989.4.29 インクスティック芝浦 の半券

 この本にあるブルー・トニックのラスト・ライヴに私は行ってます。
会場は芝浦インクスティック。彼らの日本青年館やクラブ・クアトロでのゆったり観れる状態から一変、満員で身動き取れない感じでしたね。
一部はメンバー四人でのライヴで1曲目は「Orange Flower」。
井上富雄さんは紺色のストライプ・スーツだったはずです。
休憩に入って『「Baby Sitter」やれ!』という声援があったのが印象に残ってますねー。
二部は花田裕之さんやじゃがたらのEBBYさんにスカパラホーンズが加わってのライヴでした。
井上さんは白いスーツに着替えて登場。カッコよかった。
最後の最後は「HAPPY ENDING」で、あまりにあっさりとアンコールが終わったので、2階席から「このままだと本当に終わっちゃうんだよ」と悲しい声が聞こえたけど、そのまま終わった記憶があります。。

・SEVEN DAYS“SEVEN DAYS  TOO LONG WITHOUT YOU”
出演:あがた森魚&渡辺等ユニット、ピチカート・ファイヴ
1989.9.11 CLUB QUATTRO の半券

 イベント「SEVEN DAYS」の初日、あがた森魚&渡辺等ユニット(バンド名ということで敬称略)とピチカート・ファイヴのライヴは師匠格のSさんとあがたさんフリークの(別の)S さんの3人で観ています。
普段のクアトロのライヴは整理番号順の入場じゃなかったのに、このシリーズは番号順の入場だったのでした。
ま、テーブルがある真ん中当たりという定位置で観たので、問題は特になかったのですが。
ピチカートは「ホームシック・ブルース」がオープニング・ナンバーだったような気がします。
この日のライヴ曲目を参考にしたカセットを同じ売場で研修を受けた人にプレゼントした記憶も。
その人は後にオリジナル・ラヴのファンになって、仕事場に彼らのT-シャツを着てきたり、接点がないはずの友達ができたそうです。

 あがたさんは「象ねずみの校庭」やってたのが印象に残ってますねー。
アンコールはピチカートのお三方がゲスト出演しての「骨」でした。
確か田島さんがステージ上でスライディングしていたような。。
当時のあがたさんのライヴで定番のタマゴマラカスを投げ入れながらの演奏で、初めてマラカスを拾えてシャカシャカ鳴らしながら観た私です。懐かしい。。
あ、渡辺等ユニットということは夏秋(冬春)文尚さんも出てたってことですよね。うーむ。

 Bonnie Pinkさんも私にとっては重要なアーティストです。
宮田繁男さんや井上富雄さんが演奏したライヴは観たことがなくて、BL.ワルツの松岡モトキさんがライヴメンバーだった時期にはまりまくっていたのです。
CDはトーレ・ヨハンソンがプロデュースをしていた時期が大好きで、セルフ・プロデュース~松岡さんや奥野真哉さんがプロデュースしていた時期までは追っかけてました。
とあるアルバムの試聴会で直に話せたのとサインをいただいたことがあったり、自分で何かやりたいという欲求が出てからはライヴに行かなくなったのですが。。そんな感じです。
この本に載っているプロモーション盤のアートワークを見ると、胸がキュンキュンしてしまうのは内緒の話ですよ。

 オリジナル・ラヴや小沢健二さんはあまりにもビッグ・アーティストになってしまった感じがして、なかなか手が出せなかった私です。

 あ、オムニバス『アンファン』シリーズも大好きでした。
ルースターズ周辺やムーンライダーズ関係が参加していましたからね。
後にはまりまくっていたデイト・オブ・バースもですが。。

 井出さんの名前がクレジットされたCDはその辺も含めると、結構持っていたんですよ。
最近のお気に入り高野寛さん「Cheerio」もですね。

 1980年代後半から1990年代半ばまでの(師匠格の)Sさんと密接な関係だった時期が、井出さんと一番近いところにいたのかな、と。
まー、私の垢抜けなさが井出さんの本当に近いところまでは至らなかったとも。

 更にこの本の後半には牧村憲一さん、近藤雅信さんと井出さんとの鼎談が掲載されていて、日本のポップミュージックのある流れについて掘り下げています。
Sさんはフリッパーズ・ギターやオリジナル・ラヴの初期もチェックしていたはず。私はネオGS好きだったから、オリジナル・ラヴは観てますが、フリッパーズはCD買った程度でしたね。
ま、勤務していたデパートで発売日から「フレンズ・アゲイン」を一人ヘビロテはしてましたが。。
フリッパーズといえばの牧村憲一さんの本についても最近書いてます。

 井出さんの本だけじゃなく、牧村さんの本もメチャクチャ面白いです。
特に1990年代前半の日本の音楽シーンのひとつの流れを知るには最適ですよ。ひとつ良しなに。

 ではまたー。




 

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