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記事一覧

ドキドキレターパック部!(DDLC)

ドキドキレターパック部!(DDLC)

 僕宛てに届く荷物は、その大半がネットで購入したものだ。インターホンが鳴れば、たいていは「あの商品が届いたな」と目星がつく。
 先日、身に覚えのないレターパックが届いた。ハガキでも封筒でもなく、レターパック。そのサイズ感の荷物が届いたのだから、何かピンと来なければおかしい…しかし思い当たるものがない。ひとまず送り主の欄に目をやると、そこに記されていたのは僕の働いている会社名だった。

 会社から心

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みんなどこかへ行っちゃった

みんなどこかへ行っちゃった

 「お友だちの悪いところじゃなくて、良いところを沢山見つけましょうね!」そんな保育士さんの教えに背くように、何でもかんでも汚点ばかりに目が行ってしまう。

 季節の変わり目だけでなく、何事においても切り替わりのタイミングというのは正念場である。僕はいま30歳ですが、そういう「節目」は何度も迎えている。回数は減れど、これからの人生にもあるでしょう。
 この節目というのは、年齢を基準に迎えることも多い

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閉店時の断末魔

閉店時の断末魔

 僕の地元に大型の中古ショップがあった。コミック、ゲームに玩具に古着、ホビー全般なんでも扱う店だった。
僕が中高生の頃はフリマアプリは存在しないし、遠くのグッズショップに出向く手段も持ち合わせていない。なので、自転車で片道20分の距離にある中古ショップは重宝した。田舎の中高生オタクにとってオアシスだった。

 その店が先月末に潰れた。
 知人から閉店の噂を聞いた時は耳を疑った。都内のラーメン激戦区

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若きワナビたちに思うこと

若きワナビたちに思うこと

 自分はすっかり「若いオタク」ではなくなったなと痛感することが多い。Twitterなんかで10代、20代前半の子達のツイートを見ていると特に思う。彼らの綴る文字列から放たれる感性があまりに眩しい。擦れたおっさんが、「フッ、自分の若い頃を思い出すぜ…」などと挑発しているように見えたら申し訳ない。それどころか、僕はむしろ君たちが恐ろしいのだ。その無鉄砲さ、興味を持った人やモノに果敢に挑む姿、すべてがと

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「趣味」を重く考えすぎている

「趣味」を重く考えすぎている

 うつ伏せになってマッサージを受けていると、僕の背中の領空で声が響いた。
 「趣味とかありますか?」
 マッサージ師から飛んできた質問を認識すると、全身にわずかながら緊張が走り、顔面もやや強張る。うつ伏せなので表情は読み取られない。セーフ。
 世間話のレパートリーの一つとして、相手に趣味を尋ねるのはごく平凡。恐らく、「今日はいい天気ですね」とか「近頃冷えますね」とかと同じくらいのレアリティなのだと

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秘密の1つや2つ作っておくといい

秘密の1つや2つ作っておくといい

自分の生活を切り売りしているような僕が言うのも変ですが、秘密の1つや2つ作っておくと心にゆとりが生まれるものです。

僕に限らず、今は誰もが自分の私生活をネタに自己顕示欲を満たしている。しかしこれは諸刃の剣で、無防備な自分を見せれば見せるほど他人との差が浮き彫りになり、その溝を埋めようと更に自分を曝け出す羽目になる。己の腹を掻っ捌いて内臓をありありと見せつけるのは気持ちがいい。けれど辺りに降り注ぐ

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もはや文章を書くことは無意味なのか

もはや文章を書くことは無意味なのか

先日、北野武が中田敦彦のYouTubeチャンネルにゲスト出演していた。約1時間にわたる二人の対談動画。たけしがYouTubeでこれほど長時間、それも楽しげに語っている様子は必見です。

動画のなかで、たけしは映画作りに言及している。

まず、中田から映画を撮る理由について訊かれ、「映画って総合芸なんだよね」と。そして、「(映画の歴史は)まだ100年も経ってないので、残された余地っていっぱいあるんだ

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希死念慮には癖がつく

希死念慮には癖がつく

昨日、いくつか不愉快なことが続いて軽く錯乱状態になっていた。こういう時、全くもって人間一人なんて無力なものだと痛感します。自分ではどうにもできず、知人に慰めてもらうことで心を落ち着け眠りました。しかし、夢の中にしたって必ずしも快いという訳ではなく、僕の精神状態が見事に反映され、自宅で親に刺殺されるという悲劇的なものだった。

いつからだったろう。気づけば僕は、少しでも嫌なことがあるとすぐに「死にた

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バズだらけのTwitterに一石投じる

バズだらけのTwitterに一石投じる

精神科を色々と探し回っていた時、とある病院のカウンセリングで「最近はツイッターを見ているのも苦痛でして」と伝えたら「ツイッターを見ることすら苦痛ですか…それは鬱ですね!」なんて言われたことがある。さすがに安直すぎやしないか。ツイッターが苦しいのは、ユーザーにとってシステム面が改悪されたことや治安の崩壊が原因なのであって、だからまあ、精神科医に「ツイッターを見るのが苦痛」と伝えること自体お門違いなの

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逆張りじゃないよ サブカルを好きなのは

逆張りじゃないよ サブカルを好きなのは

サブカルが好き。それは「サブカルだから」好きなのか?だとすれば単に逆張りをしているだけである。が、それもまた良いだろう。頑固で偏屈で天邪鬼なんだから、「大衆娯楽とは一味違うものを好む」ということに価値を感じられる。それに、自分自身で何かを生み出す努力をしなくても、ただ「それを好きでいる」というだけで自分にも個性が生まれる気がするからね。

あるいは、「自分だけがこの世界を知っている」という優越感に

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最もカッコよく、可愛く、美しく、セクシーなポケモンを語る

最もカッコよく、可愛く、美しく、セクシーなポケモンを語る

ポケットモンスター、縮めてポケモン。今やその種類は1000を超えました。その中で最もカッコよくて、可愛くて、美しくて、そしてセクシーなポケモンは何かご存じですか?もちろん、言うまでもなくドラパルトに決まっているわけですね。

「実はオタクなんです」と公言するタレントのような言い回しになりますが、僕の人生はポケモンと共にあったと言っても過言ではない。僕が生まれたのは1994年で、ポケモン第1世代の『

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現実のギャルと男の娘に性癖を歪められた話

現実のギャルと男の娘に性癖を歪められた話

誰しも性癖が歪んだ体験の一つや二つあるでしょう。その中でも10代や20代前半に遭遇したイベントについては、性癖が「歪む」というより、むしろ「形成される」と表現したほうが適切かもしれない。一般的には、マイノリティな性癖に目覚めることを「性癖が歪む」と言われているような印象を受けます。

さて。僕が若い時分に”形成された”性癖と、その原因となったエピソードをご紹介します。約20年の時を経て、過去の強烈

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人生のバトンを託す相手は決まったか

人生のバトンを託す相手は決まったか

これまで、ふんわりと「可愛いものが好きだ」という意識を持ってきましたが、あまり真剣に向き合ったことはなかった。「興味を持ったもの=好き」だった幼少期とは違い、なかなか自分の好きなものが見つからない大人。だから、大人の自分が好きなものは、もっと大事にした方がいい。

心が病んでしまった時、何もかもが苦しい時、やっぱり僕を救ってくれたのは「可愛い」だった。フィギュアなり、ぬいぐるみなり、イラストなり。

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モーニング・オーバードーズ

モーニング・オーバードーズ

年初めはおバカなことをした方がいい。そうすれば、きっとその年はおかしくて愉快な一年間になるでしょう。まぁ一種の願掛けです。今年こそ悲惨な年末を迎えないためにも。

2024年は1月2日。地元に帰省していた友人とサウナを3軒ハシゴするという愚行に走りました。

去年は僕が無茶振りをした。そのお返しとでも言わんばかりに、今年は友人から「モーニングへ行くぞ、限界までな」との提案を受けた。

過去に東海オ

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