あるの

しがないオタクです。1000字前後のエッセイを生意気にも毎日投稿します。日曜日はオムニバス形式の週刊日記。

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  • 週刊日記

    毎週日曜日に更新。1本の記事にするほど膨らまなかった小ネタをオムニバス形式でお届け。

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    よく読まれている記事・個人的に気に入っている記事のまとめです。まずはここから読もう!

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週刊日記:ハードコアを子守の唄と聴き

◆ハードコアテクノ  音楽ジャンルの深掘りは割愛するとして、僕はハードコアを聴いて育ってきた。雨の日も雪の日も、枕を濡らしたあの晩も、僕のそばにはいつだってハードコアがあった。  ハードコアは歌詞のないインスト曲だし、流行歌に比べるとテンポもかなりはやい。だから、日本のメジャーな音楽シーンに顔を出すことはほぼない。何と言っても、激しめの音が多く使われるジャンルのため、どうしても一般受けはしづらいのだ。だからこそ”ハードコア”の名を冠しているわけです。  僕の耳にとってはあのゴ

    • 誰にでも起こりうる「そんなつもりはなかった」

      何らかの容疑で逮捕された人物が「そんなつもりはなかった」と供述する。こんなニュースは世に溢れかえっている。そんな言い訳が通用するか!と、いちいち突っ込むことすら面倒なくらい、皆揃いも揃ってこの言葉を口にする。言い逃れをして少しでも罪を軽くしようとしている…と考えるのが妥当なのかもしれない。しかし、本当に「そんなつもりはなかった」というケースも少なからず存在するのではないか。 僕はよくグミを食べる。パッケージに切れ込みが入っていて、そこからピリピリと封を開けるのだ。当然ですが

      • 会社を2日連続で無断欠勤してしまった

        爆発した。 朝。いつものように、死んだドブネズミのような目をしてベッドから起き上がる。言葉にならぬ怨念じみた音をブツブツと呟き、仕事用のノートPCを起動する。モニターからの容赦ないブルーライト攻撃に、思わずため息が出る。「はぁ、うざい。」ようやく負の感情が日本語になった。 PC上に並んだ無数の文字列を眺めていたのだが、読んでも読んでも全く頭に残らない。無惨にも、文章はすべて右から左へと流れていく。おかしいな〜、と思っていると、次の瞬間目の前がホワイトアウトした。ここから数十

        • 学校の先生は風邪をひかない

          ふつうにふつうの風邪をひいてしまった。歳をとると感覚が鈍るもので、不調に気付くのにも遅れがあった。日記を書くための時間はいつも30分〜1時間ほどなのですが、昨日は3時間以上かかっていた。さすがにおかしい。この異常に気づいた途端、それまで何となく感じていた身体の違和感が一気に膨れ上がった。頭がクラクラして、椅子に座っているだけでもしんどい。 あなたの風邪はどこから?僕は喉からです。喉への気配りをちょっと忘れると、病魔にその隙を突かれてしまう。なので、寒い時期は自宅でも喉を冷や

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        • 週刊日記
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          フライドポテトはおかずに入りますか?

          みんな大好きフライドポテト。可愛い我が子は目に入れても痛くないと言うが、フライドポテトを主菜あるいは副菜にするのはいかがだろう。それには異議を唱えるって?一体どうしてだい。 古今東西、議論の尽きない話題のひとつが「おかず問題」である。「◯◯はおかずだろう!」「いいや、おかずじゃない。主食だね!」と争いは絶えない。しかし、参加者らは怒りに打ち震えているわけではなく、むしろその言い合いを楽しんでいるのだ。意見の異なる相手の主義主張を聞き入れながらも、自身のポリシーを曲げずに押し

          フライドポテトはおかずに入りますか?

          旅をしゃぶり尽くさば余韻まで

          滋賀・岐阜への旅に行ってから1カ月が経ちました。もっとずっと遠い過去のような気もしますが、さて、このタイミングでやるべきことがある。旅の記憶が徐々に脳内のアーカイブへ移行し始めている今。今こそ余韻に浸ろうではないか。 僕は確かに1カ月前に滋賀と岐阜へ赴いたのですが、今となってはまるで現実感がない。本当に旅へ行ったのだろうか…ちょっとばかし記憶が鮮明な夢なのではないか、とすら思えてくる。まあ、人の記憶なんてそんなものか。 しかし、我々は写真や動画などの記録メディアを扱える。

          旅をしゃぶり尽くさば余韻まで

          虚無の味で殴る暴力性

          「この店のお肉、マジで美味しいからさ!ちょっと値は張るけど、ぜひ食べてみてほしい!」偶然というのは偶然連続したりするもので、そうやってグルメ通の友人らから飲食店を立て続けに勧められた。いつも僕の相手をしてくれることには感謝しているのだけど、こうも食事の話づくしだと辟易してしまう。流行りのポップスを聴きトレンディドラマを観ていた中学校のクラスメイトたちも大人になり、話題の中心はグルメや家族、知人の近況などへと移り変わった。 僕は食べ物の話で盛り上がれるほど健常な大人ではないが

          虚無の味で殴る暴力性

          週刊日記:己を欺け、お前は知りすぎた

          ◆エンターテイナー  VTuberなどの配信者に対する「家で喋ったりゲームしてるだけなのに大金稼ぎやがって…」という僻んだような指摘がある。特にVが何か不祥事をやらかした時、ここぞとばかりにそんな苦言を呈する者を見かける。  話は変わりますが、僕は昔マジックにハマっていたことがある。観客ではなく、マジックを披露する側として、だ。やってみると分かるが、マジックによって成功率の高いもの、低いものがある。前者はどんどん人に見せて驚かせたいし、後者はあまり人前で披露したくない。そして

          週刊日記:己を欺け、お前は知りすぎた

          一向にメンタルが回復しないけど大丈夫か?

          どうもおかしい…身体の調子がおかしいぞ。カレンダー通りではないとは言え、勤労と休日を繰り返す日々を送っている。勤労によって溜まった心身の疲労は、休日に回復すればよい。さすれば、また元気モリモリで労働に励むことができる。…が、この考えはあまりにも理想論すぎるかもしれない。勤労による疲れやストレスの量が休日に回復できる範囲ならいい。けれど、その釣り合いを保つのは簡単ではない。というか、普通に考えて疲れを溜めるより回復することのほうが圧倒的に難しいのだから、勤労:休日=1:99くら

          一向にメンタルが回復しないけど大丈夫か?

          知れば知るほど面白い元ネタの世界

          元ネタ。それはオタクが愛してやまない、作品と作品との架け橋である。色んな作品を幅広く知っているほど、オマージュネタと出会った時のお得感は増してゆく。 円城塔の『Self-Reference ENGINE』の中に、このような一節がある。 後半の太字部分に注目していただきたい。前後に何のフリもなく、突然このフレーズが差し込まれる。おそらく『時をかける少女』などを指していると思われるが、それを知らない読者からすれば「よく知られた現象…?女の子が時間を抜けてしまうことが…?」と疑

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          メンズクリニックで営業を受けてもへっちゃらさ

          先日、リャド展という絵画の展示会にて営業トークを受けた。100万円の絵を80万円弱で売っちゃうんだぜ、という景気の良さそうな話でしたが、しかしとてもポンと支払える金額ではなかった。丁重にお断りして会場を後にし、その後予約していたメンズクリニックへと向かう。すると、絵画展に続いてクリニックでも商品の営業を受けることになった。ブツは化粧水や保湿クリームなどの基礎化粧品。僕も自分なりにスキンケア用品を揃えてはいますが、石川に移り住んでからは基礎化粧の見直しをできていない。気候や住環

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          殺人的な遺伝子を継ぐ僕ら

          目の前の1日1日を生きていると、直近の1週間、1カ月、1年ばかりに関心がいく。それは短いような長いような、振り返るとあっという間だったような、同じ歳月でも感じ方はさまざまだ。体感が違うのは当然として、基準となる事象が何かによっても、長い又は短いの捉え方は変わってくる。 人気店のスイーツが1年待ちだ、と言われれば、その1年を長いなと感じる。寂れた田舎町において、1年後に大型ショッピングモールがオープンすると言われれば、その1年は短いような気もする。感じ方は人によりけりだが、待

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          虫になろう、本の虫に

          やたらと読書への意欲が増している。普段から電子書籍やオーディオブックも使っていますが、今は身体が紙の本を欲している。だから、久々にアレをやっちまった。本屋へ行き、ちょっとでも気になった本を手当たり次第に購入するアレを!SNSに散乱するジャンクフードのような文字から離れ、本の世界に閉じこもろう。 そういえば、以前から買おうと思っていた本があったので、ついでに本屋で探してみた。目的は李賀の詩集だ。事情については後日改めてお話しするとして、とにかく僕は漢詩を購入する必要があった。

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          ミスは続くよどこまでも

          魔の連勤が終わりました。連勤最終日ということで気が抜けていたのか、大小さまざまなミスの連続だった。大きなミスを犯し、一度焦ってしまったが最後。乱れた心はドミノ倒し式に総崩れし、更なるミスを誘発し続ける。こうしてパニックに陥ると、ただでさえ注意欠陥多動な僕はもう見るに耐えない状態になる。 まず大きなミスを1つやらかした。自分で気づいたのではなく、他のメンバーから指摘された。それも個人宛のDMではなく全体チャットで指摘されたので、その公開処刑に汗がドバドバと止まらない。すでに社

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          週刊日記:アルコールの代わりにペトリコールを

          ◆アルコールとペトリコール  子どもの頃は気づかなかったけど、大人になって地元に戻ってくると、色々と発見がある。僕は東京で成人を迎えたので、生活の中にお酒という愉しみが追加されたのも東京でのこと。なので、田舎の人がどんなアルコールライフを送っているのかなんて微塵も考えなかった。けれど、地元に帰ってその問題が自分ゴトになった。何をするにも車を出さなければならないのだが、車社会とお酒の関係は水と油だ。「飲んだら乗るな、乗るなら飲むな」という標語があるくらいですからね。  田舎でお

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          自分は世界に狙われている、という錯覚

          しんどいことが現在進行形で色々と続いているため、だいぶ気が滅入っています。こうも立て続けに嫌な事が起こると、この世界が僕のことをイジメているのではないか、なんて錯覚してしまう。しかし、残念ながら世界さんはそんなに暇ではないだろうし、人間の一個人になぞ興味なかろう。錯覚どころか、単なる僕の被害妄想にすぎない。 普段、ちょっと嫌なことがあると「うぅ…つらい…死にたい」なんて希死念慮の安売りをしている僕ですが、そんな豆腐メンタルでよく今を耐えられているものだ。カラクリは単純で、か

          自分は世界に狙われている、という錯覚