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2024年9月の記事一覧

ビルドアップでヘソを経由すること

ビルドアップでヘソを経由すること

自陣から相手陣へボールを前進させることをビルドアップとして

最大の目的は相手の背後を取ることです。が、守備側も簡単には背後を取らせまいと対応します。

となると、攻撃側が考えることは少しでも高い位置で、少しでも多くの守備者を置き去りにした状態で裏へのパスを出したい。

その時、大切になるのがヘソの位置にいる選手を経由して前進することです。

ピッチの外に立っているサイドバックにパスを出すことは比

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アーセナルとハンドボールのそれ

アーセナルとハンドボールのそれ

先日行われたマンチェスターシティ対アーセナルの試合、前半はエキサイティングな試合が展開する。

両チームが迫力のあるハイプレスを繰り出し、奪ってはカウンターを仕掛け、押し込んだらゴール前に侵入していく。

ホームのマンチェスターシティが順調に先制する。ハーランドの裏抜け。昨今のシティらしいゴール。その後、アーセナルがリスタートの混乱を利用して同点に追いつく。カラフィオリの見事な初ゴール。さらに試合

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2対2の崩し方

2対2の崩し方

はじめにサッカーは基本的に11対11で行われます。いかにして数的優位や位置的優位を作るかがチーム戦術の肝になります。

競技の構造上、どこかで数的優位を作ればどこかに数的劣位が生まれます。また、数的優位を作ることが狙いでも、それが上手くいかず数的同数になることもある。それを崩していくこともサッカーには求められます。

数的同数にもいくつかケースがありますが今回は2対2の局面で持つべき手札について考

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セカンドボールの回収について考える

セカンドボールの回収について考える

いわゆるセカンドボールの回収とは、浮き球を処理した次のボールをマイボールにすることを言います。

セカンドボールの回収は勝利を目指す上で、最重要レベルで向き合うべき局面です。

マイボールになるか否かの場面は殆どセカンドボールから開始されます。

ここで、安定して勝利することができればマイボールの時間が増えて沢山攻めることができます。

では、セカンドボールの回収に対して、指導者がすべきことと選手

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主導権を握る手段として

主導権を握る手段として

先日のトレーニングで改めて効果を実感したアクションがあります。

いわゆる一つ飛ばしのパスです。対角の味方や、前方の味方へボールを届けたい時に、間にいる味方を認知した上で、敢えて飛ばして奥の味方へ直接パスするアクションです。

これにはリスクとメリットがあります。

リスクはパスの距離が長くなることです。これは守備側のインターセプト率を上がることとイコールになります。

メリットは守備側を困らせる

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レイオフの実は

レイオフの実は

サッカーにレイオフと呼ばれるプレーがあります。ゴールに背を向けている選手にパスを出した後、その近くにいる前向きの選手に少ないタッチでパスを出すプレーです。

レイオフはメリットの大きいプレーです。縦パスを入れる事で守備者を複数置き去りにできます。さらに、ゴールに対して前向きのボールホルダーを作れます。

ただ、簡単なプレーではないのも事実です。縦パスは速いボールであることが多いです。それをワンタッ

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ビルドアップ CB   原則

ビルドアップ CB 原則

はじめにビルドアップの局面で、センターバックが準ずるべき原則が4つあります。

日本対中国 気付きと考察

日本対中国 気付きと考察

はじめに昨日、W杯アジア最終(三次)予選・日本代表vs中国代表があった。

気付きいわゆる戦術の重要性が浸透してきた感がある現代サッカーです。昨日の試合では、サッカーには相手があると言うことを考えさせられました。

日本代表と中国代表の間には、能力上の差があった。おそらく中国代表の監督はその差は大きいと考えた。

結果、中国代表が取った戦術は自陣で完全にブロックを作って守る、奪ったら長い距離のカウ

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アンカーは和訳すると錨

アンカーは和訳すると錨

はじめにいわゆるボランチやアンカーの選手が中盤の低い位置でボールを受けたり受けようとする時、必要なスキルについて考察していきます。

時々、中盤の低い位置のことを「へそ」と呼ぶ人もいます。この記事でも以下へそと書きます。

前提として、へそでボールを受けるという行為は成功した場合に得られるメリットがとても大きいです。一方で同じ規模のデメリットも同居します。

へそでボールを受けるメリット

アーリークロスの着地点

アーリークロスの着地点

はじめにペナルティエリアの手前からペナルティエリアへ侵入する手段にアーリークロスがあります。

アーリークロスはゴールへ到達するまでに守備者が多いので浮き球を使うことが多いです。

浮き球は守備者の上を越せるので目の前にいる守備者を置き去りに出来ます。ただ一方で受け手の待ち合わせ場所もが落下点の一箇所のみになってしまうというデメリットもあります。

このデメリットを補う手段として

チームでアーリ

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