映画『赤い風船』
1956年/製作国:フランス/上映時間:35分
原題 LE BALLON ROUGE
監督 アルベール・ラモリス
予告編
STORY
朝、登校途中の少年パスカルは、一つの赤い風船と出会う。
その風船に優しく接すると、風船とパスカルは気の合う友達となり、風船はパスカルの行く先についてゆくようになる。
しかしある日、風船とパスカルの関係に嫉妬した悪ガキ達が、風船をパスカルから奪おうと襲ってくる・・・
パスカルと風船は、どうなっちゃうの?
レビュー
ファーストカットの陰影(街灯の美しいシルエット、構図、等含む)、朝の空と光の美しさ。そして「猫」とその猫を撫でる主演の「男の子(監督の息子さん)」。
もうこの時点でノックアウト(その間約35秒)。
その後は、もう本当に「面白い」としか言いようのない時間が最後まで続き、ラストシーンでは最高に「満足」し、幸せな気持ちに満たされる。
監督のアルベール・ラモリスは、絵を描き写真も撮る人だったらしく、撮影のエドモン・セシャンの力も相まって抜群の画を連発。観る者を虜にする。
また独特の存在感を放つ「赤い風船」は、表面にニスを塗ってから膨らますことにより光沢を出し、パリの街の風景が映り込むよう工夫したのだという。
素敵。
また膨らます際には黄色い風船を内側に入れ(風船を二重にし)、風船が透明にならないようにして、且つより赤が映えるようにしたとのこと。
天才。
というわけで、おすすめです。
※国内版ソフト高騰中につき、予告を省き「本編」をペタリンコ。
宜しければご活用ください。