ボツネタ御曝台【エピタフ】混沌こそがアタイラの墓碑銘なんで#044
【おまけの採用ネタ】
じゃんけんで泣き出しちゃうピングー・あのちゃん:https://www.youtube.com/watch?v=-avKYWKP_ss&t=3015s
元歌 「ドナドナ」
ドナドナドナドナ 子牛を乗せて
ドナドナドナドナ 荷馬車が揺れる
ドナドナ聴きながら 叙々苑行って
叙々苑特製の タレ買って帰る
AirPodsでね
「音がイイんだろ? AirPodsって」
はい、音がイイから想起するイメージも鮮明です
「子牛の悲しそうな瞳も鮮明ってことか……」
8Kスーパーハイビジョンで映し出される子牛の悲しそうな瞳……
「そんなもん見ちゃったら、さすがに肉は食えねえわな」
でも、せっかく叙々苑に来たんだから、叙々苑特製のタレでも買って帰ろう! ってことなんじゃないですかね?
「ふ~ん」
……
「いや、だったら最初から『ドナドナ』なんて聴くんじゃねえよ!」
あれ? 先輩、ドナドナ・ダイエットを知らないんですか?
「ドナドナ・ダイエット?」
はい、ドナドナを聴くことによって、動物性たんぱく質が食べられなくなり、結果的に痩せてしまうという、今流行りのダイエットです
「知らなかった、そんなブームあたっけ?」
はい、ドナドナ・ダイエットの本がたくさん平積みされてますよ、古本屋に行けば
「ブーム終わってんな、それ! 完全に!」
瞬間風速は凄かったんですが、あっという間に終わってしまいました
精神的に追い詰められるのが辛かったんですかね? それで短命だったのかもしれません
「確かに、精神的に追い詰めるタイプのダイエットは怖いよな、何か取り返しのつかないことになりそうで……」
それにしても、最近はダイエットダイエットいわなくなりましたよね? 説得力のありそうなダイエット法も、そろそろネタ切れなんですかね?
「みんな利口になっちまったのかな? 何か寂しいな」
色々流行りましたもんね、『朝東京ばな奈ダイエット』とか『ゆでたまご先生ダイエット』とか
「どっちも違うわ! ……でも『ゆでたまご先生ダイエット』だけは後で詳しく教えてくれ」
……
「話は戻るけど、動物性たんぱく質を取らなくなると、やっぱり美容にもイイのかな?」
もちろん! 美容だけじゃなく家計にもやさしいから、お母さんも大助かりですよ
「痩せるだけじゃなくて食費も浮くというのが、ダイエットの素晴らしいところだからな」
家族で焼肉屋に行く直前に、子供たちに炭水化物をたらふく食べさせている、そこのお母さん!
「なに後ろを振り向いてんだよ! あんたのことだよ! あんたのこと!」
子供たちに炭水化物を食べさせるよりも、もっと家計にやさしい方法がありますよ!
「とっても簡単!」
焼肉屋に向かう途中の車内で、『ドナドナ』をひたすら流し続けてください
「カーステレオから大音量でな」
するとどうでしょう、焼肉屋に到着した途端、子供たちは肉には目もくれず、「わたし、キムチとナムルが食べた~い!」「僕は、塩ダレキャベツと白ごはん!」と叫ぶことでしょう
「子供は素直だからな、ドナドナ効果が顕著に現れるよな」
ただ、子供たちが、肉を食べている他のお客さんのことを蔑んだ目で見てしまわないよう、十分に注意してください
「うん、歴史が証明してる、純真であるがゆえに子供は正義感がエスカレートしちゃうから」
お父さん、お母さん、見て、見て! あの人たち牛の肉を食べてるよ!
あら、嫌ねぇ~、貴方たちはあんな大人になっちゃダメですよ!
「親! 親! 親も洗脳されてるからー!」
さっ、みんなでシメの冷麺を食べたら、こんなところサッサと出ていきましょ!
「だったら最初から焼肉屋に来るんじゃねえよ! 営業妨害だよ! 営業妨害!」
K君が秘密を暴露し始めました
何と、暮居カズヤスは世界一の大金持ちだというのです
そんなことが信じられるでしょうか?
……
せ、世界一!?
「はい、世界一です」
世界一って、大阪の新世界で一番金持ちってこと?
「新世界じゃなくて、全世界です」
じゃあ、『世界の山ちゃん』で飲んでる奴らの中で一番金持ちってこと?
「違いますって! 世界です! 全世界! 何でスケールがだんだん小さくなっていくんですか!」
そんなこといったってわかんねえよ、アタイラみたいな貧乏人にもわかるように、サイゼリヤでたとえてくれよ
「サイゼリヤ?」
おう、世界一の金持ちってのは、サイゼリヤで最高何品くらい頼めるんだ? ってこと
「バカヤロー! そんなもん、テーブルに置ききれねえくらいオーダーできるに決まってんだろ!」
先輩、そうっすかね? アタイが思うに、「ここに載ってるメニュー、全部、一品ずつ持って来て!」っていえるくらいの金持ちだとおもいますけどね!
「マ、マジか……」
……
「サイゼリヤのお店ごと買えちゃいますよ、余裕で」
ええええー、ホントに!?
「はい、全国のサイゼリヤを余裕で買えちゃいます」
ぜ、全国~!
「はい、全国のサイゼリヤ」
え? じゃあ、もしかして、赤羽店も?
「当たり前でしょ! 聞き捨てならないな、そのセリフ!」
だって、安いワインでベロンベロンの客ばっかりだろ? 赤羽店は
「偏見です! ま、まあ、たとえそうだったとしても、お客さんごと買うわけじゃないですから」
そうなのか、てっきり『甘い生活』のオープニングみたく、店ごとヘリコプターで吊って持って帰るのかと思ったわ
「スケールが大きいのか小っちゃいのか、良くわかんなくなってきたな~」
……
ってことはよ、全国のサイゼリヤを買えちゃうほどの金持ちってことは、叙々苑にも普通に行けちゃうってことなのか?
「当たり前でしょ! 叙々苑を何だと思ってるんですか!?」
知ってるよ、叙々苑っていうのは、本当に有るかどうかわからない、伝説の焼肉店だろ?
「いや、有りますって! 普通に有りますって!」
叙々苑って店はな、アタイラ貧乏人から見たら巨大な積乱雲に囲まれていて、その姿が全く見えねえんだよ
「そんな、『天空の城ラピュタ』みたいないい方しないでくださいよ!」
……
「まあ、暮居さんくらいのお金持ちだったら、叙々苑だって余裕で買えちゃいますけどね」
マジ!? 有るかどうかわからないのに?
「有るっていってるでしょ! 貧乏だからって、どんだけ意固地なんですか!?」
あっ! 今、貧乏っていった! 今、いいましたよね、先輩! こいつ今、貧乏人っていいましたよね! アタイラに生活費をわたしてるのはお前じゃねえかよ! てことはよ、アタイラを貧乏人にしてんのは、Kポタ、お前じゃねえか! 生かさず殺さずか? あ? 徳川家康メソッドですか?
「面倒くさいな~、もう、お話しするのやめますよ」
あっ、ゴメン、静かにします、どうぞ続けてください
……
「前回もいいましたけど、そんな暮居さんの資産を管理する団体をチェックするグループをチェックするのが僕の仕事なんです」
何で最後にお前がチェックするんだよ
「さあ、資本主義の限界を暮居さんが知ってるからじゃないんですか? 最後は忠義というか、忠誠みたいなものに頼るしかないというか……だから僕は、祖父の代から仕事を引き継いでいる三代目なんです」
何だよ、お前も世襲制じゃねえかよ
「はい、だから、まだまだ経験不足で、暮居さんから十分に信頼されているとはとてもいえない未熟者なんです……」
そうか、お前も大変だよな、そんな責任重大な仕事をしながら、アタイラみたいな面倒くさい女の世話もしなきゃなんねえんだから
「だったら、面倒くさくならないように、もうちょっと頑張ってくださいよ」
でもよ、暮居は何でそんなに大金持ちなんだ? 親の遺産か?
「もともと裕福な家系の人らしいんですけど、マネー経済の規模が大きくなった頃から急激に資産を増やしたらしいです、極小パッチワーク理論とかいうのを使って……」
何をいってんのか、サッパリわかんねえ
「でしょ? だからこそ、こうしてお話ができるんです」
そんな金持ちが、何でこんなじょぼくれた一戸建てに住んでるんだよ
「豪邸に住んでるのなんて、中途半端な金持ちだけですよ、本当の金持ちってのは表舞台に姿を現しません、いえ、姿を現せないんです」
何でだよ、大金持ちになったら、みんなに札束を見せびらかしたくなるだろう? 普通
「ドバイに別荘を持ってるのなんて中途半端な金持ちだけですし、タックスヘイブンに記録を残すなんて自分は金持ちだっていいふらしているようなもんですからね」
何でそこまでして隠さなきゃいけねえんだよ
「身辺警護に莫大な経費がかかってしまうからですよ、シークレットサービスなんかのレベルじゃ話にならないんです、暮居さんが相手にしなければならないのは、小国の軍隊や大国の諜報機関なんですから」
だから、一般人のふりをして、こんな地味な一戸建てに住んでるってこと?
「はい、でも、この家とほぼ同じ感じの一戸建てが他にもたくさんあるんですよ」
同じ感じ?
「間取りも、家具も、電化製品なんかも、み~んな一緒です」
なんで?
「さあ、どこに行っても同じような生活ができるようにすることで、移動時のストレスを軽減するためなんじゃないですか? 暮居さんには長生きしてもらわないと困りますからね」
へえ~、世界一の金持ちってのは、そこまでしなきゃいけねんだ~
「例えば、このビデオデッキが壊れたんで新しいのを買うとするでしょ? すると、他の全ての家のビデオデッキも、瞬時に同じものに交換されてしまうそうですよ」
そこまですんのか~
「移動先でビデオデッキの使い方がわからないってのは、相当なストレスでしょうからね」
確かに、『トゥナイト』でオッパイが映ってるのを発見したのに、すぐに録画ができないんじゃ、そりゃあ、寿命が縮まるくらいのストレスだろうよ
「オッパイネタはもうイイです、山本監督に「ほとんどビョーキ!」っていわれそうなので」
でも、誰が交換すんだ? そのビデオデッキ
「その家に住んでいる人です」
住んでる人?
「はい、普段は暮居さんとほぼ同じ身長の人が住んでいて、暮居さんが泊まる時だけ、どこかに消えてしまうそうです」
なるほど、周りの住人たちから見たら、普段とあまり変わらないわけだ
「そして、暮居さんが帰ると同時に、しれっと戻って来るんだそうです」
じゃあ、その影武者の男の仕事は、ただ、その家で暮居と同じ生活を送るだけってことか?
「いいえ、男ではなく、女性です」
女?
「暮居さんと同じ身長のボーイッシュな女性です、男装の麗人というやつですね、宝塚で男役をされていたOBの方もいるそうですよ」
何でわざわざ女なんだよ
「暮居さんは、男臭い枕で寝るのが嫌なんだそうです」
暮居、あの野郎~、自分だって男のくせに調子に乗りやがって~
「世界一のお金持ちなんだから、そんくらいは許してあげましょうよ」
うんにゃ、こういうのはな、金持ちとか貧乏人とか、かんけーねえんだよ! だいたい、暮居が帰った後に、その枕で寝る男装の麗人がかわいそうだろ!? 男臭くて!
「枕カバーを洗濯すればイイでしょ」
洗濯しても落ちないニオイってもんがあるんだよ!
「そんなこといい出したらキリがないでしょ!? ファブリーズしてください! ファブリーズ!」
こんど暮居に会ったらいっとけよ! 寝る時は、自分で枕にバスタオルを巻いて寝ろ! ってな!
「わ、わかりましたよ……何か、暮居さんがかわいそうになってきたな、だんだん」
……
ところで、その家ってのは何軒くらいあるんだ
「各都道府県に一軒づつあるそうです」
そんなに?
「ただ、どういうわけか島根県だけには4軒もあるそうです」
何でだよ! バランス悪いだろ! 北海道だろ、普通、4軒にするんだったら!
「ですよね、何でだろ? 出雲大社があるからですかね?」
結婚願望がすげえのかな?
「確かに、結婚できないから願望が肥大化してるのかもしれません」
結婚できねえのか? 暮居
「はい、結婚は禁止されてますから」
え? 何で?
「だって、結婚というのは常に離婚の可能性をはらんでいるでしょ?」
ああ、まあ、そうだな……でも、そんな事いったら誰だってそうだろ?
「そうなんですが、暮居さんの場合は資産が膨大すぎるので、財産分与で資産の半分を持っていかれるとマクロ経済に多大な影響を及ぼしてしまうんです、だから結婚は絶対ダメなんです」
何だよ、人に知られないようにコソコソ陰でやってんのに、そういうとこはキッチリしてんだな
「はい、こういうことはチャントしないと女性の方々に怒られちゃいますから」
女性って誰だよ
「資産管理をしている団体の女性スタッフです」
クビにしろよ! 退職金をたっぷり払って! そんで、男だけでもっと悪いことをたくらめばイイだろ!
「ダメです、ダメです、この星では女性を敵に回したら、もうお終いなんです」
何だよ、世界一の金持ちなのに情けねえな~
「でも、こうしてお話してたら、何か、かわいそうに思えてきました、暮居さん」
だな、金ってもんは、有ったらあったで面倒くさいもんなんだな
「暮居さんに比べたら、僕なんて幸せ者ですよ……ホント……」
……
K君はそういうと、首をうなだれました
そして、そのまま動かなくなりました
……
寝落ちしましたね、Kポタ
「ああ」
どう思います?
「どうって何が?」
暮居カズヤスが世界一の大金持ちだって話
「あれが全部噓だったら面白いよな」
ですね、全部作り話だったら、それはそれで物凄い才能ですよ
「でも、全部本当だったら……もっと面白いよな」
はい、アタイラの知り合いに世界一の大金持ちがいたなんてね~
「しかし、暮居もかわいそうだよな、結婚できないなんて」
周りのスタッフも監視してるんでしょうね、暮居が変な女に引っかからないように
……
「ちょっと待てよ、だとしたらアタイラは何でこのアジトで暮らせてるんだ?」
そりゃあ、簡単ですよ、アタイラだったら暮居とは絶対にそういう関係にならないって思われてるってことですよ
「結婚も絶対にしないってことか……」
当たり前でしょ、暮居もアタイラに興味無いだろうし、アタイラだって、その~、何ていうか、男として見てないでしょ?
「だから、スタッフたちも安心しきってるってことか」
なんでしょうね
……
「それって、頭に来ねえか?」
え?
「そんな風に見られてて、女として頭に来ねえか? って訊いてんだよ」
う~ん、確かに、戦力外通告されたような気がしないでもないですね~
「だよな、完全になめられてるよな!?」
でも、なめられてるからって、どうしようもないでしょ?
……
ん? 何すか? 先輩、その気色悪い笑顔は?
「やるんだよ」
うわあ、悪いことたくらんでる時の顔だ、それ
「暮居やスタッフたちが油断してるってことはよ、アタイラにしたら絶好のチャンスってことじゃねえか?」
う~ん、いってることがイマイチ飲み込めないんですけど
「いただくんだよ……財産分与」
……
……
いやいやいやいや、それは無理っしょ! 離婚するには、まず結婚しなきゃいけないんですから!
「そうだよ、するんだよ、結婚」
無理無理無理無理! 状況的にも無理ですし! 精神的にも無理! 絶対無理!
「精神的な事なんてどうでもイイだろ、どうせすぐ離婚するんだし」
だとしても、アタイラが暮居に言い寄ったりしたら、スタッフが黙っちゃいないでしょ!? アタイラなんて簡単に消されちゃいますよ!
「アタイラじゃねえよ! 求婚するのは暮居カズヤスの方だよ!」
いや、そっちの方があり得ないでしょ! 絶対!
「今のままだったらな」
どゆこと?
「うふふふ、アタイラがサナギになり、そして美しい蝶となって生まれ変わるってことだよ!」
……
……
……う~ん、今のアタイラは芋虫ってことか……
「そこじゃねえんだよ! イイか? 暮居が結婚したくなるような女に生まれ変わったら、アタイラが戦う必要はなくなるってことだよ!」
なるほど、アタイラが暮居のスタッフと戦っても勝ち目は無いですもんね
「暮居がアタイラと結婚したいのなら、スタッフたちと戦うのは暮居自身だろ?」
暮居だったら、スタッフの弱点も良くわかってるでしょうからね
……
あれ? そうするとアタイラのどっちが結婚するんですか? 暮居カズヤスと
「二人ともだよ」
二人とも?
「そう、二人とも」
あっ、わかった! まず初めにアタイが暮居と結婚したあと離婚して、そんで財産分与で暮居の資産の半分をいただくと、そして、その後に先輩が暮居と結婚して、またすぐに離婚して半分の半分をいただく、そういうことでしょ?
……
「ちょっと待てよ、何でお前が半分で、アタイが半分の半分なんだよ!」
え? そりゃあ、あれですよ、う~ん、ほら、もしも、先輩が先に結婚しちゃったら、暮居が先輩の魅力に気づいちゃうでしょ? 先輩の魅力を知ってしまった暮居が、そのあとアタイなんかと結婚する気になると思います? ならないですよね?
「う、うん、まあ、そうだな……」
でしょ? だからアタイが先でイイんです
「そういうことなら、しょうがねえか……」
……ちょろいな、この女
「何かいった?」
いや、何でもないです
と、に、か、く、資産の配分でいうと、暮居は4分の1で、アタイラが4分の3なんですよ!
「てことは、アタイラの方が多いってことか?」
ですね、4分の1より4分の3の方が多分多いはずです、確証は持てませんが
「てことは?」
てことは?
「アタイラは?」
アタイラは?
「世界一の?」
世界一の?
「大金持ち?」
大金持ち?
……
……
「やったー!」
やったー!
とりあえず、バンザイしますか?
「それはさすがに、気が早いんじゃねえか?」
そんなことないですよ、宝くじ買った時も、まずはバンザイから始めるでしょ? アタイラって
「そうだった、そんで『宝くじの一等が当たったら読む本』ていうハウツー本を買って、勉強するもんな」
そうそう、銀行での手続きの仕方とか、絶対に人に話してはいけません、話すと遠い親戚から長い手紙が届きますよ! とかのアドバイスを読んで、「宝くじが当たったことは、絶対に誰にも話さないようにしような!」って誓い合いましたもんね~
「そうそう、イメージトレーニングってやつだな」
……
そんじゃ、とりあえず
バンザーイ!
「バンザーイ!」
バンザーイ!
「バンザーイ!」
おーほっほっほっほー! 先輩の奥様ったら、はしたないザマスわよ、いくら億万長者になれるからって! おーほっほっほっほー!
「おーほっほっほっほー! 後輩の奥様だって、喉チンコが見えちゃうくらい大きな口をお開けになって、はしたないザマスわ~! おーほっほっほっほー!」
先輩の奥様だったら、どうするザマス? 世界一の大金持ちになったら何するザマス~!
「そうザマスわね~、アタクシだったら、数千万円もする錦鯉で金魚すくいをするザマスわね~!」
あらまあ、そうザマスの~、錦鯉は結構重いザマスし、ビチビチ暴れるザマスから、腰をやっちゃわないように気をつけるザマスわよ~!
「そういう後輩の奥様はどうするザマスの~? 億万長者になったら~!」
う~ん、そうザマスわね~、アタクシなんかは、ダイオウイカでイカの丸焼きを作っちゃうザマス~!
「あら~、やだ~、そんなことしたらNHKスペシャルが取材に来るザマスわよ~!」
ほかには? ほかには?
「え? まだやるザマス? う~ん、そうザマスわね~、大富豪になったら……あっ、〈じゃがバター〉はマーガリンじゃなくて、思い切って無塩バターをたっぷりと使っちゃうザマスわ~!」
おーほっほっほっほー! 業務スーパーには売ってないタイプのやつザマショ? おーほっほっほっほー!
……
それにしても、アタクシたちって、育ちが悪いから金持ちのイメージが貧弱ザマスわね~、おーほっほっほっほー!
「ザマス、ザマス、祭りの出店っぽいヤツしか思いつかないザマスわ~! おーほっほっほっほー!」
……
……
おーほっほっほっほー!
「おーほっほっほっほー!」
……
……
おーほっほっほっほー!
「おーほっほっほっほー!」
……
……
……
……