スクラップアンドビルト 野沢尚『烈火の月』『リミット』
昨夜、何年かぶりに野沢尚脚本のドラマ『リミット もしも我が子が…』を観ました。
以前、気がつかなかったセリフとか設定に改めてそうだったのか…と驚きました。
『リミット』は日本人の子どもを誘拐して
臓器売買のため、東南アジアに連れていくという「人身売買」の話です。
女の子を誘拐された父親の仕事は、タイに赴任して、
日本のODAを使ってラオスとタイの国境の山奥に橋を作ることだったんですね。
犯人が身代金1億円を会社に要求するんですが、会社は出し渋るんです。
その時、父親が会社がお金を出さなければ、会社の暗部(ODA資金の不正利用)を記者会見で明らかにすると、
逆に会社を脅すんです。
こういう設定だったんだなと驚きました。
後は、なぜ日本人の子どもが狙われる?のかについては肝炎にかかっていないからという理由だったり、
赤い靴と誘拐のことだったり
坂本九の『上を向いて歩こう』が効果的に使われていたり
細部まで色んなメッセージが込められていることを実感しました。
原作の小説を買ったので、一度きちんと読んでみようと思いました。
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野沢尚の『烈火の月』について
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スクラップ&ビルトという言葉がありますけど、
火事や地震、水害などの自然災害後には当然
スクラップ&ビルト=再開発が起きますが
戦争そのものが
スクラップ&ビルトを目的としているという
考え方があることを知りました。
戦争を起こせば、特需で儲かります。
災害後の土地開発はトランプ大統領の娘婿の仕事でもあります。
ガザのリゾート開発を想定した発言はあまりに冷酷で批判されてましたよね。
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野沢尚の『烈火の月』に故意の火事でのスクラップ&ビルトの話が出てきます。
以前のオーストラリアの山火事も、保険金や寄附金が目当てで「故意」に火がつけられたという
報道がありましたよね。
▽こちらに以前書いた記事があるので
良かったら読んでください。
同時の読書、有吉佐和子の『非色』
これが痛快なんです✨
国連職員の人権意識の化けの皮をはいでいるんです。
出版当時、国連に憧れる日本人の若者も多かった気がします。
有吉さんには色んなことが見えていたのでしょうね。