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何でもスパイスを使えばいいってもんじゃない。

うーん、これなら中華で作ればいいからなぁ。何度、作り方を変えてみても、その繰り返し。
ささやかな料理ですがレシピとしては大変な難産でした。

目指したのは、白菜を、北インド料理のターリーに載せて違和感のないサブジ(温野菜のおかず)にすること。

■スパイスを使う意味

ぶっちゃけ、スパイスの香りを油にうつして、それで炒めたらインド料理風にはなります。

レシピ書いてって言われて、手抜きをしようと思えば、クミンシードかブラウンマスタードでスターターかタルカをしとけばいいわけですよ。簡単です。

でも、まじめにスパイスと野菜の相性を考え始めたら、沼にはまることもある…。
このスパイス使いは白菜の魅力を引き出せてるか?!スパイスを使うことで、白菜の新たな一面を見せることができてる?

写真を撮るのと似ているかな。

プロのすごい人に撮ってもらうと、自分の思わぬ表情や、無意識に押さえ込んでいた本質さえも捉えられていて驚く…って言うでしょ。
「白菜でーす」って証明写真を撮るなら道端の機械でもできるんで。

■インド料理にする意味

日本なら、白菜のおいしい食べ方はいくらでもあるじゃないですか。
手早くできたり、放っておくだけでできたりするお役立ち料理もたくさん。

最初、北インドのお惣菜の定番の作り方であれこれ試してみたんですね。

一応、おいしくはできるんですよ。
だけど、これじゃまるで中華のあの料理にしか見えない!しかも調理時間が三倍かかる…。却下。みたいなことが続きました。

インド料理の技法を使うからこその味じゃなかったら新たなレシピを書く意味はないんだけどな、と悩む日々。

■白菜で作る意味

白菜は、そもそも北インド料理にあまり登場しない野菜です。

無いには無い理由があるなーとつくづく思ったのですが、サラダや漬物ならまだしも、温野菜となると白菜の最大の魅力である水分、みずみずしさがどうも邪魔になる。

あまりレシピが無いからこそチャレンジしようと思ったわけだし、自分なりの答えを出せたからこそ書いてるわけですが...

北インドのサブジ(温野菜のおかず)を、あえて白菜で作る意味があるのか?!って、まじめに悩んでみることで、オトナの階段をまた一段のぼれた気もしています。笑

何しろ、レシピの書き手として大変鍛えられた一品でした。当面、この料理を自分の名刺代わりにすると思います。

■表現するって、ほんと悩ましい...

それにしても、あまりに心を削られすぎて、言葉にするのに二週間くらいかかっちゃいました。何を書いてもネガティブになってしまって。
まぁ、そういうのを生でぶつけたほうがウケるのかなぁ…どうなんでしょ。苦笑

さっき、昼寝して目が覚めたとき、すっと言葉が流れてきて。そこからは一気に書けました。
書き手としても鍛えられたってことですかね!笑
今日書ききれないことも、引きつづき綴っていきたいと思います。おつきあいくださったらうれしいです。


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安藤まどか
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