青春の後ろ姿のその先71 〜李陵・山月記〜
あまりにも有名な『山月記』が収められた短編集です。ほとんどの高校の高2の現代文の授業で行われる作品です。これは何度読み直してもおもしろく、そして深いです。生徒たちに気になるフレーズや言葉を拾ってもらい、解釈をみんなで試みるたびに、新しい発見へとつながる点が、名作たる所以だと思います。テーマに普遍性があるからだと思います。誰の心の中にもある否定しようのない「臆病な自尊心と尊大な羞恥心」。これとどう向き合うか、自分の中の虎をうまく飼い慣らしていくことの難しさが虎のメタファとしてうまく描かれていると思います。
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