青春の後ろ姿のその先16 〜表徴の帝国〜
ロラン・バルトが来日した際の日本観を綴った論考というか、エッセイです。このエッセイにどれだけ影響を受けたかわかりません。
バルトは、パチンコ台に向かう日本人の姿を横目に、パチンコ球がグルグルと周回しながら一番下のポケットに落ちていくのをただ眺めるだけの娯楽に、日本は中心が失われた国だと直感します。
今度は首都東京の地図を広げて同じことを思います。高度経済成長で世界の中でも経済の中心となったトウキョウ。その東京は、環状線が幾重にも周回して、中心の周りをただ回っている。肝心のその中心には何もない。ただ象徴だけがある。空虚である。
こんなことをバルトは思います。
私たち日本人は何も感じなくても、欧米の人からしたらやっぱりミステリアスな存在なんだなあと思いました。
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