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青春の後ろ姿のその先54 〜幻想の論理〜
泉鏡花の世界を知る入口となる一冊です。死と再生、母性性と女性性、水の原理、象徴、無意識。そういった観点から鏡花の世界を象ります。ユングの本を読んでいるような気になります。実際にこの本はユングを援用しています。
鏡花のまとまりのつかない感性だけで描かれたような幻想的な世界は、読んでいていつもうっとりします。中でも『化鳥』、『龍潭譚』が好きですが、その幻想世界の奥にはいつも女性がいます。鏡花は、たぶん永遠に得られない存在としての女性性、母性性をずっと探し続けて生きたのだろうと思います。
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