電子書籍で本を読んでみた
昨日は本を読んでいた。
ブログで見つけた文章が引っかかって、検索ポチッとしよう思ったら、なぜか電子書籍しかないと思い込んでしまってKindle Bookで読んだ。
言葉の届く範囲
人によって伝わる言葉の範囲は違う。演劇や詩人の方々の引用が多いのが新鮮だった。分かりやすさを求められる今、漫画やテレビドラマなどから引用をする印象があるけど、この本はあえて、だ。案の定、コメント欄にはやっぱり難解だ、という書き込みもあった。
マイノリティの言葉を代弁している文章は、話題作りなどでしない限りは一般大衆には届かない。要するに商売っけがない文章とも言える。
私はこの人の文章がスッキリ収まるし「わかりやすい」と思うのは、演劇や詩の引用が多かったから。知っていることが多かったからに違いない。
個人の読解力にも「分かりやすさの基準」は違うので、大衆書籍はマジョリティのふわっとした分かりやすさに照準を当てて本を出す。いたしかたないこと。だってビジネスだもの。
ということは、マイノリティの分かりやすさを満たしてくれるものは専門書にならざるを得ないってことか。最近は小さな出版社が増えてきていて、独自の観点から書籍をつくっていてそれはインディペンデントで面白い。
詩人のことばについて
そう言えば、背伸びをして本を読む行為っていうものがあったのだけど、今はどうなっているんだろう。私は読書家の人々の中では「わかりやすい」と思われている本しか読解できないのだけど、それでも一般書の中では「わかりにくい」に分類されている本にふくまれるものが好きみたいだ。
本の中では詩人の文章を多く引用していたのが印象的だった。
「詩人というのは異常と正常の境界線上にいるような物事を新鮮にみる視点を持っている人」という意味で使っている。
詩人に対してそういう表現ができるってことが、新鮮だったしこの本を読んで良かったことだと思う。イラストが画伯すぎてくすっとわらっちゃったけど、何度か読み返してみたいと思う。
タイトルはイマイチで、内容的にちょっと意味がわからない箇所もあるけど、個人的には表現活動をしている人の行為を言語化している本だなって思えたので良かった。
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