鹿之介

Jazzを中心に活動。フェイバリットアーティストはチャーリー・クリスチャン、オールマン・ブラザーズ・バンド等。2012年には単身渡米、ニューヨークの老舗ライブハウス等にも出演。ギター、ウクレレ、作編曲も。レッスンも受け付けています。noteは音楽に関することなら何でも。

鹿之介

Jazzを中心に活動。フェイバリットアーティストはチャーリー・クリスチャン、オールマン・ブラザーズ・バンド等。2012年には単身渡米、ニューヨークの老舗ライブハウス等にも出演。ギター、ウクレレ、作編曲も。レッスンも受け付けています。noteは音楽に関することなら何でも。

最近の記事

個性派白人ジャズピアニスト、エディ・コスタ

今日紹介するのはエディ・コスタ。ジャズファンなら知ってる人もいるかな?録音はヴィブラフォンの方が多いということですが、ピアニストとしての方が独特で素晴らしいと思います。こんな風にギターを弾きたいと常々思ってます。まずはエディ・コスタのリーダーアルバム「House Of Blue Lights」のタイトル曲。まあもうこの一曲だけでいいんで聴いてくださいって感じの怪演です。 ピアノの端から端まで使ってパーカッシブな奏法に「イェイ!」と言いたくなります。大西順子もこの曲をやってま

    • アンドレ・プレヴィンのジャズ

      それなりにジャズを聞いてきたつもりでも、もの凄い人なのに名前も知らなかったなんてこともあります。今回紹介するのはアンドレ・プレヴィン。 シェリー・マンの『マイ・フェア・レディ』というアルバムの演奏で聞いていて「なんかピアノめっちゃかっこいいけど誰やねん?」と思ったらそれまで全く名前も知らなかった人でびっくりしたって話です。 私はクラシックには明るくないのですがアンドレ・プレヴィンはクラシックの指揮者としての方が有名なようですね。Wikipediaに「世界で最も著名な指揮者

      • 1940年代ぐらいのジャズ好きなら・・・ワーデル・グレイ!!!

        実力抜群なのに知名度がイマイチな人をこれまでも紹介してきましたが今回はテナー・サックスのワーデル・グレイ。ジャズファンでなければ当然知らないでしょうがジャズファンでもどれぐらいの人が知ってるのか。生きてた当時はかなりの存在感はあったと思われますが。今のジャズファンの多くになら分かるであろうやり方で紹介をしてみましょう。 テナー・ジャイアンツの一人デクスター・ゴードンとの双頭コンボでの活躍、説明不要のチャーリー・パーカーの一番輝いていた時期のダイアル等での録音に参加してる人、

        • 「世界で最も偉大で無名なギタリスト」ダニー・ガットン

          「世界で最も偉大で無名なギタリスト」というキャッチフレーズで有名になったダニー・ガットン。私が好きなギタリストはあまりバカテクギタリストは少ないのですが、この人は大好きです。私は大好きなギタリストはある程度コピーするのですが、この人は早々に諦めました(汗)。早速一曲聞いていただきましょう。音楽学校のアンサンブルクラスの発表会でやった思い出の曲でもあります『Funhouse』 Daniel Wood Gatton Jr. (September 4, 1945 – Octobe

          コードとメロディーの独立

          先日上記のブルースに於けるコードとメロディーの独立性について書きました。その際予告してましたが、今回はブルース以外のポピュラー音楽に於いての同様のケースを見ていきます。 まずか最近ビートルズのドキュメンタリー映画のため名前をちらほら聞くビリー・プレストンの曲。ところで世に「5人目のビートルズ」と称される人は多いですが、彼もその一人ですねー。 この曲はジョー・コッカーという人のカバーでヒットしましたが、ビリー・プレストンバージョンの方が私は好きです。それはともかく、問題とな

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          Mama, I Want to Sing! ディアトラ・ヒックスはどこに

          街で流れる音楽を聞いて、この曲なんだろと思った時、今はスマホのアプリで検索できたりしますが、そんなものがなかった遠い昔。中学の時コンビニで流れてる曲にガツンとやられたのですが、しばらくは誰の何て曲だか分かりませんでした。その後ラジオを聞いていて流れていてやっとそれを知ることが出来ました。これです。 当時CDをぱっと買えるほどのお小遣いはもらってなかったのでほしければ暫く貯めるなりしなければならなかったわけですが、どうしてもすぐに欲しくて母に頼み込んで買ったCDです。気軽にそ

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          ブルースにおいてコードとメロディーの独立

          前日ビートルズの「ドライブ・マイ・カー」について書いていて、ブルースやブルース的なものの中で、メロディーはどこまでコードを無視し得るのかということについて書きたくなりました。アウト・フレーズとかは除きますよ。 まずはこちらをお聞きください。8小節1コーラスのブルースです。 一聴して、どのコードでも同じメロディーを歌ってるのが分かるのではないでしょうか?今回問題とするのは歌に入って3~4小節目。コードはB♭7(Ⅳ7)。 とりあえず8小節のコード進行を書きます。 次に3~

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          クリシェのバリエーション(ジャニス・イアンの「AT SEVENTEEN」)

          「終わる」と言っておいて続きまーす。まあ応用編みたいなことでお願いします。 さて上記の記事で採り上げたジャニス・イアンの「AT SEVENTEEN (17才の頃)」。採り上げた部分の後もクリシェのバリエーションのようなものが続きます。今回採り上げる部分に赤線を引きます。 コード譜を見た感じはクリシェに見えないかもしれませんが。D7sus4はDm7(11)の三度の音をomit(省く)してると考えられます。D7sus4と書くのは厳密には問題がありますが、便宜的にそう書くことも

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          ジャズ好きな人から軽視されているけど一部の人には結構刺さるかもしれない古いギタリスト4人

          表題で最初に思いつくのはまずタイニー・グライムスです。あるサイトから引用しますと。  タイニー・グライムス(Tiny Grimes)。ジャズ界にその名を轟かせているとは言い難いこのギタリストは、しかし知る人ぞ知る存在として今も輝きを放ち続けている。 まず、自分のリーダーバンドにチャーリー・パーカーを迎え入れたギタリストとして、僕たちの記憶に刻まれるだろう。 「ジャズ界にその名を轟かせているとは言い難い」…。上記の記事ではさらに色々丁寧に書いてくれてますが「チャーリー・パ

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          ビートルズの奇妙なコード進行3(Because)

          ビートルズはコード進行が面白いとはよく言われますし私もそう思うんですが、ネットで見てると「こんなコード進行普通はありえない!」とか誰かがビートルズ愛の余り熱く語ってることが、「いやそれビートルズの前から普通にありえるんですけど」みたいなのもあります。今回はマイナーな曲ですが「Because」。これはやはり解釈しづらい曲だと思います。でも見つかる限りネットで書かれている解釈には納得行かなかったので自分なりに頑張って考えてきます。 下のリンク先のサイトを参考にさせてもらいます。

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          ジャズスタンダードナンバーに於けるⅡ7-Ⅰの進行

          「ドック・オブ・ザ・ベイ」のコード進行について書きましたが、その中で出て来るⅡ→Ⅰの進行について、ジャズスタンダードナンバーで出て来る曲を見ていきたいと思います。この進行は少ないです。ドミナント・モーションとかパッシング・ディミニッシュとか偽終止とか、頻出するコード進行ではないためにアドリブも取りづらいですねー。なので後で書くようにリハモして演奏されることもよくあります。 まずガーシュウィンの「エンブレイサブル・ユー」。「Original Orchestration」と書い

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          好きな民族音楽3選

          順不同でどれも好きなのですが、民族音楽好きの中ではそこそこ有名なやつばかりとは思いますが。 まずはジャジューカ。ローリング・ストーンズの元リーダーのブライアン・ジョーンズが紹介したことで世界的に知られるきっかけとなりました。 モロッコの小さい村の音楽だそうですが、トリップ感出す要素満載で、あちらの世界に行きたい人は是非ですよねー。ブライアン・ジョーンズが紹介してるってのがまた時代を感じますねー。 次にインドネシアなどのガムラン。ガムランにもいろいろありますが、雰囲気は感

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          簡単なのか難しいのか分からないコード進行(Sittin' on) The Dock of the Bay - オーティス・レディング

          昔から面白いなと思ってるコード進行の曲としてオーティス・レディングの「ドック・オブ・ザ・ベイ」 何が面白いと思うかというと全てメジャーコードだけで出来てる点ですね。スリーコードだけだったら沢山ありますけども。もう少しあったとしてもドミナント・モーションとか機能的役割があるならばともかくこの曲ではそのような機能的な動きもほぼないに等しいです。 度数に直して並べてみましょう。 Ⅰ→Ⅲ→Ⅳ→Ⅱ→Ⅰ→Ⅲ→Ⅳ→Ⅱ→ Ⅰ→Ⅵ→Ⅰ→Ⅵ→Ⅰ→Ⅱ→Ⅰ→Ⅵ→ 繰り返し Ⅰ→Ⅴ→Ⅳ→Ⅰ→Ⅴ→

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          ロバート・ジョンソン好きな人に聴いてほしいブルースマン3人

          先日エリック・クラプトン好きな人に聴いてほしいギタリストを紹介しました。 今回はそのエリック・クラプトンが愛するロバート・ジョンソンを好きな人に聴いてほしいブルースマンを紹介します。ブルースマン、特にカントリー・ブルースマンではダントツに有名なロバート・ジョンソンですから、ロバート・ジョンソンは好き、或いは聴くけれどもカントリー・ブルースはあまり知らないという人も多いのではないでしょうか。 とは言え、ロバート・ジョンソンのことについて調べれば必ず出てくるであろうチャーリー

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          ビートルズの曲で興味深い、コードとメロディーの関係2(Drive My Car)

          ビートルズのドキュメンタリー映画が始まりましたが皆さん見ましたか? という訳で前回に続いてビートルズについて。ハーモニーが意味が分からない曲の筆頭かもしれないDrive My Car。 この曲は普通にコードとの関係で分析すると本当に意味が分からないです。だいたいのところを五線譜にするとこんな感じでしょうか。 高い方のポールのパートは基本ずっとGの音を歌ってますが、これはDのコード上ではアボイドノート(コードと不協和なので避けた方がいい、使うとしても短い音価で使うべき音)

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          ビートルズの曲で興味深い、コードとメロディーの関係1(I'm Down)

          『ザ・ビートルズ:Get Back』がディズニープラスで公開されるということで、ビートルズの曲について少し書きます。 ビートルズ好きな人は言うまでもなく大変多く、私もその一人ですが、ファンは熱くなりやすく、ネットでの記事を見ても「この曲のコード進行はすごい!」みたいに書いてあるものも、実は別に新しいものではなかったりなんてこともありますね。というわけで今回書くこともどこまで適切か定かではありません。また今回書くことは普通に音楽理論で言えば全く問題のないところです。しかし面白

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