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スマートフォン:脳に与える影響




スマホ使用と脳疲労


いつもありがとうございます、そばじま(@sobajimaximum)です。

今回のnote記事では、ケータイ電話(特にスマートフォン→スマホ、タブレット含む)の使用と脳に与える影響について取り上げます。


<参考>

3 基調講演①「子育てにおけるスマホと生活習慣など」[平成30年度 全国家庭教育支援研究協議会]:講演者:東北大学加齢医学研究所所長・川島隆太氏|文部科学省:2019.06.12

【解説】「スマホ認知症」増加? 絶えず膨大な情報「脳過労」に… 5分でも"ぼんやり"時間を『知りたいッ!』|日テレNEWS:2023.01.06

【注意】若い世代も"もの忘れ"に…使いすぎで「スマホ脳疲労」『every.特集』|日テレNEWS:2024.06.22


最近では、アップル社のiPhoneも16とか17へと進化し、撮る画像や動画はより鮮明に、かつ、いろいろ機能も備わって、その便利さに拍車がかかっています。

しかし、一方では、長時間の使用、脳への疲労蓄積(目にも影響)、姿勢や骨格の崩れ、不安定な感情、睡眠への影響といった、好ましくない側面もあるものです。


アンケートの取り方にもよりますが、10代では1日平均4時間の使用、また、20代では約半数が4時間以上の使用とあり、強者では、起きている時間のほとんど、寝ている時間を削ってまで、1日10時間強とか。

いずれにしても、10〜20歳の大半が、多少の前後はあっても、平均して4時間(か、それ以上)は使っているという傾向がつかめるかと思います。

そういう長い時間、画面を見ていると、大量の文字、画像、動画、音楽などが飛び込んでくるわけで、これといった自覚の少ないまま、次第にその処理に脳が追いつかなくなってきます。


頭の中に情報が溜まり、処理しきれないままでいると、脳の部位としては前頭葉の機能が低下し、物忘れが多くなる、感情が不安定になるなどして、いわゆる「スマホ脳疲労」を引き起こします。

そうやって、すでに脳の機能が低下しているために、とりあえずスマホを眺める、あれこれチェックする、何となく長い時間見てしまうという、より良くない方の循環(ループ)に陥ってしまいます。

もう少し詳しく見ると、「内容がわからない時にそれを知る」時に、気持ちがドキドキして分泌される"ドーパミン"という脳内物質(報酬系)の働きもあるようです。



大量の情報を取り入れることは、ゴハンを多く食べる"ドカ食い"のような行為で、すでにお腹いっぱいで、消化しきれないのにも関わらず、それでも食べてしまうことに似ています。

活動的に動くためにゴハンを食べるところ、必要以上に食べていればその動きは鈍くなり、消化されないものは脂肪として蓄積、カラダは重くなって、余計に動くことがイヤになっていく…。


その状態をすぐに改善しようと、スマホを遠くに置いて、触らない時間を設ければ良いのですが、連日連夜、トイレに行く時、風呂に入る時でさえ、肌身離さず持っている人すらいるのが実情です。

スマホの恩恵を受けるどころか、むしろ逆に支配されているようでは、日中の勉強や仕事に影響が出るでしょうし、また、疲れを取るはずである睡眠においても支障が出てしまいかねません。


タブレットしかり、スマホ一台でいろいろなことができるし、手軽に持ち運べるがゆえに、上手に使っていかないと、スマホのための我々という、本末転倒な事態になってしまいます。

物事は一面的でなく、スマホ使用においても、そういう良い面とともにそうでない面もあるのだと、要点をかいつまんでお届けしていきます(とは言いつつ、約12,000文字)。

全体的な把握をするとともに、同時にリンク先の記事や動画もご覧いただくことで、細部においても、より理解を進めていただきたく思います。


<関連>

スマホをやめる"だけ"で偏差値が10上がる!?学校だけに任せるのは酷なので、家族間で共有するとか、もしも通っているのであれば、学習塾や予備校、あるいは、家庭教師などでも、「勉強、睡眠、栄養」と、学習環境トータルで指導できると、望むようなテストの点数を取れたり、望む進路に進めたりするはず→

『スマホが学力を破壊する』川島隆太/集英社新書


歩きスマホの弊害



外に出かけ、ちょっとした規模の駅やその周辺、行き交う人が多い場所であるとか、高校や大学の登下校時に出くわすと、そういう人=歩きながらスマホ操作をしている人を多く見かけます。

歩いている時に限らず、電車やバスを待ちながら、また、乗っている人においても、あるいは、フードコートやカフェなどのいたるところで、スマホに夢中になっている人が多いものです。


音楽を聴きながら(=イヤホン、ヘッドホンを装着しながら)手に持っていたり、あるいは、歩きながらのスマホ操作や、動画の視聴に夢中になっていたりする様子もあります。

私個人としては、「あらー、依存・中毒の状態なのね」と、あまり視界に入れないようにしつつ、できるだけ距離を取って、身の安全と気持ちの安寧を図っています。


率直には、歩きスマホはイヤだーと思うわけですが、以前、ある経営者の話で、日頃から心がけている習慣のひとつとして、「決して歩きスマホをしない」という話を聞いたことがあります。

ビジネスが上手であるとか、多くお金を得る人というのは、相手のことを慮る"利他的な"傾向があるはずですから、当然、周囲の様子をよく見て、配慮していることでしょう。


逆に、自分の快楽を優先し、歩きながらでもスマホを操作したい〜という考えでは(実は、それがすでに依存・中毒の状態なのですが)、きっとビジネスも成功しにくいのでしょう。

基本的には、脳への影響、目の疲れ、カラダの姿勢などに関わることではありますが、案外、金運にもまつわる大切なことかもしれません。



スマホへの依存・中毒の状態の別の例として、信号のある横断歩道の手前、赤信号になるたびに、スマホのチェックに余念がない人を、時折、見かけます。

そこでしばらく夢中になっているものだから、青信号になってもすぐに気づかないとか、気づいても画面を閉じる→カバンや服のポケットにしまう→動き出す、
と時間差(ラグ)が生じています。


自転車の場合、次の信号まで早いスピードで行くものの、また赤信号になれば、スマホのチェック→青信号になっても出遅れ、それを繰り返している人を見たことがあります。

トータルの時間では急いだところで、そう大差はありませんし、ただ気持ちが忙しないばかりで、そう得るものは多くないように思います。

そうまでして、チェックしなければいけないのか!?と思いますし、また、動き出す時に前後左右の確認(気配含め)をほとんどしていないので、身の安全を確保しているともいえない危うさがあります。


ちなみに、2024年(令和6年)の11月からは、道路交通法の改正にともなって、自転車運転中の通話、および、画面の注視が罰則対象になります(詳細は、下記リンク参照)。


自転車運転中の「ながらスマホ」に対する罰則
令和6年(2024年)11月から、自転車運転中、停止している間を除いて、スマホで通話したり、画面を注視したりする「ながらスマホ」が道路交通法により禁止され、罰則が強化されます。なお、スマホを手で持って画面を注視することはもちろん、自転車に取り付けたスマホの画面を注視することも禁止されます。

2024年11月、自転車の「ながらスマホ」が罰則強化!「酒気帯び運転」は新たに罰則対象に!|政府広報オンライン:2024.10.15


脳の機能低下、あるいは、不全が原因で、植木等さんの歌う「スーダラ節」の一節のように「わかっちゃいるけれど、やめられない」のは、すでに依存・中毒になっている状態です。

意志の力が働かない状態であるし、感情や欲求などに対し、抑制の効かないとか、我慢のできない状態(カッとしやすい、キレやすい)でもあるわけです。

最近、問題としてよく取り上げられるカスハラ(カスタマーハラスメント:客の、店員に対する過度のクレーム、嫌がらせなど)の一因として、スマホ使用の影響もそれなりにあるような気がしてなりません。


また、構えている手の位置が低く、視線が真下に向かって、頭が落ちて、首がカクンと折れているような人もいて、便利ではあるけれどハマりすぎないように気をつける、それは程度の問題でもあるかと思います。



これは、川島隆太さんの講演にある内容ですが、10代の若年層(特に中高生)の、過度のスマホへの依存・中毒の状態では、脳の発達(特に大脳皮質)を阻害してしまいます。

これまでの研究の結果として、20歳くらいまでに少しずつ脳が発達していくから、かなりの後年、80歳以降で認知症(アルツハイマー型認知症)の症状が出るかどうかの境目になっているようです。


しかし、若年のうちに脳が十分に発達していない場合では、発達が未熟なだけでなく、早い場合では40〜50歳で、その症状が出るかもしれない懸念があります。

実際、過度のスマホ操作、情報過多による疑似的な認知症の状態、先述したような、いわゆる「スマホ認知症」では、病院を訪れる30〜50歳の人が増えている様子もあります。



歩きながらもそうですし、勇敢なのか無謀なのか、おそらくは後者なのでしょうが、自転車に乗りながらスマホ片手に操作している人もいて、より危険度が増していくわけです。

それに付随して、子育て世代の電動アシスト付き自転車では、重量も増しますし、子どもを乗せる自転車用のチャイルドシートを備え付ければ、その重厚さが脅威に感じます。

スーパーの中でカートを押しながら、ベビーカーを押しながら、犬の散歩をしながらといった場合も、周囲への配慮、自身の警戒体制がおろそかになっていて、その様子を見ていても、随分と危ういなと思うものです。


首〜肩、姿勢の崩れ


スマホの影響は、目に見てわかりにくい脳への影響が多大なわけですが、見た目の問題では、姿勢や骨格の崩れ、首〜肩の(慢性的な)凝りといったものがあります。

いわゆる「姿勢が悪い」と言われる状態、猫背、前屈み、巻き肩などでは、見た目に良くないという面もありますが、長年、そういう状態だと、首から手にかけて"しびれ"が出る恐れもあります。

骨格的には、首元の頚椎のバランスが崩れたり、あるいは、圧迫されたりして、長年の姿勢の崩れがジワジワと影響を及ぼし、"しびれ"のような不調を引き起こします。


また、頭自体の重さがあるために、前屈みになるほど、頭が前に落ちるほどに、後頭部〜首筋にかけて、頭の重さが首元にかかってきます。

これが、スマホ首(ストレートネック)につながるわけで、より具体的には、頭にかかる荷重は、普段では4〜5kg程度、前屈みの60度くらいになると、27kg前後と、5〜6倍の重さがかかることになってしまいます。

長いこと没頭して画面に見入るし、前屈みになっているから、余計に頭が前に出る、そして、頭の重さがかかって首元がどんどん凝り固まっていきます。



最初のうちは、軽度の首〜肩凝りで、適度なストレッチ体操で解消するかもしれませんが、やがては首の激しい痛み、首を後ろに反らしたときの痛み、頭痛、めまい、吐き気など、放置するほどに症状は深刻になっていきます。

どうしようもなくなって病院に駆け込む人もいるでしょうが、一般的な診断名としては、このようなスマホ首(ストレートネック)は、「頚椎症」に当てはまります。

また、姿勢の崩れによって、頭の位置が変わってくるので、首のシワ、二重アゴ、顔周りのたるみといった美容面にも関わってくるので、実のところ、影響は広範にわたってきます。


シンプルには、この逆をやると改善に向かったり、予防につながったりするので、普段からも、長時間の使用を控えつつ、できるだけ目の高さに保ち、使う時の姿勢を意識し、頭が前に出ない配慮が必要です。


仕事の休憩時間でも、その時にスマホやタブレットを見るのではなく、また、首〜肩、特に僧帽筋周り、丸まった背中を伸ばす、猫背改善のためのストレッチ体操をします。

自分ひとりの時間でも、トイレに行ったついでとか、飲み物を飲むついでに、首元やカラダを伸ばすと良いでしょう。

寝る時の枕選びにも気を配れると良く、スマホ首(ストレートネック)が進行しないよう、頭が低く、首が高くなるものは避けて、あるべき位置に収まるようにします。


<参考>

スマホ首とは:肩凝り、腰痛、筋肉痛|トクホン:大正製薬


それに、うつむき加減、肩が丸まっている、左右のバランスが崩れているなど、姿勢が良くない場合では、当然、活気のあるようには見えないわけで、良い姿勢を保っていくことが大切です。

ひとつには、頭の位置を水平垂直(視線はまっすぐ目の前、左右には目の高さが同じ:耳の位置で確認するのでも良い)に保つのが、最も脳が安定した状態になります。

また、立ったり座ったりする時には、骨盤を立てるようにして、決して胸を張り、腰を反らすのが良い姿勢なのではありません(それは反り腰で、腰痛の一因ともなる)。


<関連>

目からウロコ! 病院では教えてくれない腰痛の原因とその予防法|週プレNEWS:2015.11.25


加えて、表情の豊かさ、さわやかな笑顔にもつながるように、首筋を伸ばすように上を向いたり、胸を張ったりするストレッチを心がけていきます。

このあたりも調べるほどに知ることが多いのですが、頭皮や顔全体もほぐすようにして、首、肩、腰あたりの、全身にも及ぶような柔軟性も保っていきたいものです。

もちろん、目の周りも優しくマッサージしたり、グーッと閉じたりして、血行を促すことで、その疲れも緩和していきます。


多感なお年頃では


スマホやタブレットの使用については、自分の場合では、高校3年生になってからとか、卒業する間際くらいになって持っている人が増えてきて、個人としても、大学入学を機に持つようになりました(1999〜2001年の頃)。

この頃は、基本は電話とメールで、インターネットはまだそれほど普及していないフィーチャーフォン、ガラパゴス・ケータイ:いわゆるガラケーでした。

この時から今に至るまで、友だちとの連絡、頼まれごとの連絡、飲み会の誘いなど、メールやLINEが途切れることはない…といったことはなく、基本的には、緊急連絡のために持っているくらいです。


いやしかし、何かで見かけたもので、ケータイ電話を多くの人が持つのは、「(特に用件はなくとも)電話したいから電話をする」という様子が紹介されていました。

それまでの、会って話す、家の固定電話や公衆電話で話す、ポケベルの数字や短いメッセージでやり取りするのではなく、"持ち歩きできる電話で話す"というのが非日常的で、とても新鮮な体験であったわけです。

「特に用はないんだけど、声を聞きたくて/今、何しているかなと思って/元気かと思って」というのが、ただ電話をしたくて電話をしている様子です(今だと、LINEのメッセージがそれに当てはまるかもしれません)。


それが当時は、通話がメインの従来型フィーチャーフォン、あるいは、ガラパゴス・ケータイ:いわゆるガラケーが、いかに画期的であったかの証左であるとも言えます。

この時は、PHSも含め、各社こぞって新型モデルを発表していて、少しでも最新のものを持っているのがとてもイケいている、そういう雰囲気があったように感じます。


だから、いろいろ経緯はありますが、外回りの営業のように、必ずしも仕事や実務で必要な人ばかりでなく、そういう体験を楽しみたい若年層にも広まっていったように思います。

当時は、木村拓哉(キムタク)さん、広末涼子さん(ヒロスエ)の人気絶頂の時、宇多田ヒカルさん、椎名林檎さんのデビューの時期、たまごっち、コギャル、プリクラのブーム、時計ではG-SHOCKが人気の、そういう時代の雰囲気です。

今からざっと25年近く前、90年代後半の、当時のCM集を見ることで、その時がどういう様子であったのか、ケータイ電話のカタチ(と、その変化)とともに感じることができます。


<参考>

【昭和平成レトロ】docomo iモード CM集【懐かしCM】|昭和平成レトロなんでもチャンネル

フィーチャーフォン CM集 1998 - 2003年|GCMC:ゲームCMセンター


今の、中高生では、友だちとのLINE(個人同士の間でもそうでしょうし、同じクラス、部活同士といったグループの間で行う)、友人・知人のTwitter(現・X)、Instagram、TikTokなどの更新に一喜一憂しているのではないでしょうか。

特に10〜20代のZ世代とも言われるような若年層では、歩きながら、自転車に乗りながら、絶えずスマホの通知を気にしていて、他者からの視線や評価、そういうものにさらされている年代でもあります。

若い世代だからとか、歩きながら操作できる器用さがあるとか、時間の有効活用ということではなく、脳の要請によって、「気になって、気になって仕方がない」という依存・中毒の状態になっているわけです。


手元にあるとか、すぐ取り出せるようでは、使う可能性や頻度が高くなるはずですし、通知音が鳴るたびに気になって仕方がなく、当然、相応の時間を費やすことにもなります。

脳、目、首〜肩の影響もあるし、歩きスマホ含め、周りから見ていて滑稽なほどに気の毒にも思えてくるので、多くの人はやっている、しかし、自分は…という自律・自衛の気持ちも持ち合わせておけると良いものです。


傾向としては、女の子の場合では、他者とのやり取りを重視するので、LINEをはじめ、コミュニケーションに時間を費やし、男の子の場合では、ゲームや動画にハマるようです。

多感なお年頃では、ただでさえナーバスになりやすいのに、同級生の間では、仲間はずれになりたくない、付き合いが悪いと思われたくない、そういう心配もあるのでしょう。


私自身の場合では、中高生の時分ではプロレス(スペル・デルフィン)と音楽(中学→米米CLUB、高校→SIAM SHADE)に夢中になっていて、そちらの"研究"に熱心だったので、良くも悪くも、我が道を行くという感じでした。

そのおかげもあって、高校では第一志望のところに入れましたし、部活にも勤しんで、今に至るまで続いているSOUL BROTHER NO.1(ありがとう)との出会いもありました。

逆を言えば、人間関係は希薄、誰とでもそれなりに付き合えるような性格・気質ではなかったために、今となれば、もう少しソツなく振る舞えれば良かったとも思います。


そのような、ある種の苦手意識があった、しかし、それを補うようにしてエンターテインメントに興味を持つことができたので、必ずしも器用とはいえない私としては穏当なトレードオフでもあったのでしょう。


周りから見ての印象がどうだったのかはわかりませんし、自分のやりたいことに忠実ということで、「アイツは風変わりなヤツ」と思われているくらいの方が、マイペースに過ごせて、ストレスを多く感じることもない気がします。

特に指摘されることもありませんでしたが、あまり会話をしなかったこともあり、「何を考えているのかわからない」という、関わりにくいタイプであったように思います。

そういう経緯も含め、今でも、どう人と関われば良いのか、どういうコミュニケーションが好ましいかの興味・関心があり、そこに向けての学びや気づきを多く得るようにしているのは、我ながらナイスなところであります。


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話し上手は聞き上手+得意を活かすことについて


ただでさえ、中高生の時分では、学校の勉強、部活、アルバイト、恋愛、受験勉強など、時間は有限なわりにやることは多いわけです(そして、いつも眠たかった)。

よくある優先度と重要度の兼ね合いで、数多くある選択肢において、今の自分に必要なものを上手に選んでいかないと、すぐに時間は足りなくなってしまいます。


ケータイ電話(スマホ)の中の人間関係、LINE((個人同士の間でもそうでしょうし、同じクラス、部活同士といったグループの間で行う)、友人・知人のTwitter(現・X)、Instagram、TikTokなどに振り回されない方が賢明です。

まったく他人とつながらないということでもなく、自分の意志を持ちながら、バランスを保つようにして、その上で適度に関わっていく方が、後々、自分自身の納得の度合いも大きい気がします。


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個人情報とSNS投稿について


子育て、学力の伸び、教育


おおまかな内容としては、学校の成績とテストの点数において、食事(栄養、品目)、睡眠(時間の長さ、質)、勉強(集中力、意欲)、それにスマホやタブレットの使用がどう影響していくのか、です。


中高生の場合では、生活のメインは勉強ということになりますから、学校での勉強、家での勉強、睡眠(時間とその質)との兼ね合いがあります。

簡単に言えば、学校で授業を受ける、家で勉強する、スマホ(特にLINE)を触らない(触っても1時間未満)、よく寝る(6〜8時間)と、成績の良い群に入っていきます。

逆に、スマホ(特にLINE)を触る、しかもそれが長時間という場合では、その良くない方の影響が大きくなって、テストの点数が下がっていく傾向があります。



そして、スマホやタブレットを触る場合、単独ではLINEの影響が大きいのですが、他にも、ゲームをしながら、動画を視聴しながら、音楽を聴きながらなのが好ましくないです(ながらスマホ)。



これも、多少の程度問題かと思いますが、ほんのり音楽を流して、ちょっとしたメロディーが耳に入るくらいなのは、かえって、集中力アップやリラックス効果があるかもしれません。

図書館やカフェで、程よくザワザワしていると集中できるのはあるので、この場合では、歌詞やメロディーをはっきりと聞き取れるような、そういう"大きな音量"でノリノリで聴く場合なのかと思います。



ただ、通知音の来るたびに、つい気になってしまうし、しかも、LINE、ゲーム、動画、音楽など、その複数を行き来してやること(=マルチタスキング)が、集中力や意欲を著しく欠いてしまいます。

こういう勉強の習慣と、スマホやタブレットの使用において、LINEをはじめとするコンテンツに長時間夢中になっている場合では、3年継続して調査すると、脳の発達(特に大脳皮質)に影響していることが判明しました。



今は、いろいろな機能をスマホに集約することができて、一台あれば、電話、メールをはじめ、LINEでのやり取りはもちろん、インターネット検索でも何でもできてしまいます。

一方、手に持ちながら、時間・時刻を見ると言いつつ、他の通知があれば見てしまうでしょうし、LINEのメッセージがあれば、中身のチェック→返信したくなるものです。

だから、便利と言いながら、確かにその恩恵はあるのだけれど、腕時計を別にするとか、ゲーム、動画、音楽、交通系ICなど、いろいろな機能を集約しないのもひとつの工夫かもしれません。


前述のような、情報過多にまみれ「スマホ脳疲労」状態では、前頭葉(記憶や感情を司る)に支障が出て、認知症に似た症状となって、物忘れが激しい、覚えるのに苦労するようになります。

感情のコントロールが効かないとか、イライラしやすい、自律神経が乱れ慢性的に疲れが取れない、頭痛や腹痛といったカラダの不調、集中力や意欲の低下といった状態を引き起こしてしまいます。


勉強の習慣、スマホやタブレットに触る時間とともに、睡眠においては、長く寝るような時間の長さも観点もありますし、しっかり寝ている=脳を休ませていられるかの、その深さや質も関わってきます。

布団に入りながら、だらだらとスマホをいじって見てしまうとか、スマホの光(ブルーライトが良くない)を見ているのでは、脳の覚醒とか、絶えず刺激を受けているとかで、しっかりと寝ることができません。

思春期の頃では、体内時間が変動して、夜型になる傾向があるらしいのですが、それでも深い時間まで夜更かししないというのは、時間の長さもそうですし、眠りの質にも関わってきます。


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日本人は傾向として"寝ない"ようですが、大人であっても、勉強や仕事、スポーツの練習の後、8〜10時間と長く寝る「長時間睡眠=長眠」によって、さらなる成長の効果が見込めます→

大谷翔平も立証、最新研究からわかった「長眠」の効果:起きている間に学んだことを脳に定着させる|東洋経済オンライン:2024.06.28


このようなことを踏まえて、学校の勉強にしっかり取り組む、テストの成績を伸ばすには、どうしていけば良いのでしょうか。

ひとつには、読書の習慣を挙げていて、学校での勉強、家での勉強、睡眠時間6時間以上と組み合わせて、日々、読書を1時間程度すると、学校のテストでも平均点を越える点数を取ることができます。

江戸時代の寺子屋のように、まずは「読み書きソロバン」を徹底するのが良いのでしょうし、しかも、この場合の「読む」のは"声に出して読む"「音読」のことを表します。



あるいは、「スマホ脳疲労」の改善の観点からでは、五感で感じる:見る、聞く、嗅ぐ、味わう、触れると、そういう"カラダで感じる"ことを意識的に取り入れていきます。

先に述べたように、何をするにも、他のことをし"ながら"するのではなく、その時にやっていること、そのひとつのことに集中するのが良いわけです。

勉強するのでも、料理(準備や片付け、皿洗い)をしたり運動をしたりするのでも、その時々、ひとつのことに集中し、ゴハンを食べながらではスマホを見ない、カフェではコーヒーの匂いも含めて、じっくりと味わうようにします。


散歩の習慣も良くて、歩きながらでは周囲の人の流れ、景色を見るように、同じリズムでできることが、一種の瞑想効果であるとか、リラックスの効果が期待できます。

カラダ全体を動かすように体操をするのも良いですし、また、意識的に深呼吸をしてみるだとか、ただ数分の間、ボーッとするだけでも、脳は休まるようです(短期的なデジタル・デトックス)。

寝る前にも、1時間くらい前にはスマホやタブレットは見ないようにする、布団に入ってまでダラダラと見ない、適度にカラダをほぐしておくことで、上質な眠りを得ることができます。



これまで取り上げてきたように、よく動き、よく寝て、よく食べるのが健康の基本であるように、なまじお楽しみにがいっぱいの今のご時世だから、原始的な生活スタイルも意識するようにします。

また、電磁波の影響も決して少なくはないようですから、スマホやタブレットを枕元、頭の近くに置かない配慮も必要ではないでしょうか。

何より、枕元はもちろん、手元にあれば、通知音が気になるし、つい見てしまうので、別の部屋に置くようにして、目覚まし時計は別途用意するような配慮も欠かせないように思います。



子育てという観点からでは、赤ちゃんとのコミュニケーションにおいて、目と目を合わて、感情の機微を感じていくことで、その後のいろいろな人とつながっていく土台となります。

母乳を飲んでいるのも、単なる栄養補給の時間ではなく、お母さんと赤ちゃんのコミュニケーションの、絶好の機会でもあります。

授乳期の赤ちゃんの視力は、30cm先が見えるかどうからしく、ちょうど母乳を飲んでいる時の、お母さんの顔との距離にあたるそうです。


また、「いないいないばあ」という遊びにおいても、顔が見えないことによる不安→顔が見えて"喜び、感情の爆発"という情操教育に効果のあるもので、親子のコミュニケーションをうながします。

スマホやタブレットが登場して10数年程度、今となってはあるのが当たり前という状況ですが、子育てにおいては、合理的とか効率的ということでもなく、先人のやってきたことをなぞっていくのが良いのでしょう。


赤ちゃんより年齢を重ねるにつれて、日頃の習慣として、朝ゴハンを食べるかどうかも、脳の発達や働きに大きく関係してきます。

食事を摂るにしても、ごはんやパンといったエネルギー源(炭水化物→ブドウ糖)は必須なのだけれども、研究の結果を見ると、それ単体では十分に効果を発揮しなようです。


いろいろ組み合わせて食べるのが良い→タンパク質、脂肪、ビタミン・ミネラル類の摂取と、他の栄養素も必要なので、少しでも品目を多くするようにして食べるようにします。

理想を言えば、30品目を目指して食べたいところではありますが、ごはんやパン(炭水化物)といった主食に加え、肉類、魚類、野菜など、おかずを1〜3品でも用意します。

おかずを用意しようと思うと、自ずと異なる食材を使おうとするので、種類を増やすのとともに、前もって作り置きをしたり、冷凍保存したりしておくと、さっと食べることができます。



身長や体重のように数値で測ることができたり、立ったり座ったりしている時の姿勢は、外から見ることでおおよそを把握することはできますが、脳の発達とか、スマホの依存・中毒の状態は推し量ることは至難の業です。

また、ここからが依存・中毒の状態ですよーと警告が出ることはないし、急激なカラダの変化として、目の周りがドス黒くなるとか、紫色の鼻水が出るようなことはありません。


骨がポッキリ折れたら治療の必要があるとハッキリわかるのですが、そうではなく、以前に比べて物忘れが多くなってきたとか、気持ちが落ち着かない、カラダの調子がいまいちという症状がジワジワと出てきます。

それだけに、何を知って&意識するのかにはじまり、日々の少しずつの繰り返し、積み重ね、組み合わせによる習慣、普段から気をつけていることが大きく関わってきます。



人の育つにつれ、長い目で見れば、受験、進学、就職にも影響がありますし、収入の多寡にも関わってくるので、普段の生活の中で、少しずつでも気をつけていけると良いものです。

それにともなって、仕事や生活のメリハリ、気持ちやカラダの充実、将来に向けての希望や展望、そういうものも、ないよりかはある方が良いかと思います。

人生は長いマラソンのようなもので、自律とか抑制とか、自分自身で、スマホやパソコンに向かう時間を決める、時には、我慢や辛抱をできる、そういう精神的な強さも養っていきたいものです。



スマホに夢中になっている人を見ていると、歩き方、服装、雰囲気がだらしない、何だかドンヨリとして元気がなさそう、感情の起伏に乏しい様子が多いように思います。

脳の機能もそうですし、目の視力、カラダの姿勢や骨格、感情の機微、上質な睡眠など、せっかくいただいた自分のカラダを慈しみ、しかも、より良いパフォーマンスを発揮できることを望みます。

個人のひとりひとり、少しでも可能性を広げるようにして、それぞれの思う輝ける未来に向かって、元気ハツラツで取り組んでいけることを願って、今回のnote記事を締めたいと思います。


<参考>

3 基調講演①「子育てにおけるスマホと生活習慣など」[平成30年度 全国家庭教育支援研究協議会]:講演者:東北大学加齢医学研究所所長・川島隆太氏|文部科学省:2019.06.12

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<参考・関連>

【ビジネス】中田敦彦のマーケティング論【商売の鉄則】


ビジネスの原理原則:今日からできる!個人でも勝てるビジネス方程式【令和版ユダヤの商法】


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