20240814「柔い滓」
テーブルの上を片付けて
必要なものだけを置いて
集中しつつ
また怠惰を合わせ
その向こうへと舵を切る
どの散策でも
拾うことができるのなら
更に深みに溺れておこう
どことどこを繋げれば
意味が上昇し
溢れるのか
コップの縁で
転げ落ちそうな
間合いでも
自分自体の所では
未だ大丈夫なのだと
そう言い聞かせておく
倒してしまいそうだから
半分しか入れていない
余裕はあるし
零してもいつものことのように
拭いてあげればいい
また次を注ぎ
無くなるまで飲み干す
透明な味と
酸っぱいけれど甘ったるさもない
わたしの半分は
身体の虜
気付ける内に
ゆっくりさを保ち
呼吸を深くする
どれもが朝のことだから
充分に余裕があるとして
またそれらに手を伸ばしている
色味も整ってきたから
あとはその他のことへと移項する
どれもが乱雑であり
それもまたわたしの事象の範疇
細かなラインを抽象しつつ
静けさへとひそり
表面を撫でる
掻い摘んだ微々を気にして
空が見える壁穴を確認して
状況は外部へと続いている
冷たさの鉄棒に錆が付く頃には
わたしのどこかもまた
違う方へと進んでいるから
整理しつつ燃やしておこう
煙になって縮小しつつ拡散し
柔い滓を掌で潰し
新たな線を引いている
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