20240617「身体の事象」
眠りの平面を寛がせ
その波間を漕いで
立ち回る
もがくも息継ぎし
浮上するのを待っている
泡立つも
更に皮膚は更新して
新たな表面を得る
修復の連続
誰かが補い
誰かが瑕疵を得る
怠惰な盲目を得ては
光の焦点の裏側で
漠とした砂を
さらさら落とす
風が吹きその風景をならす
身体の内外
嘯く咆哮で目覚め
朝の光を導き
その影を探す
であるとして
影絵の輪郭を滲ませ
既に溶けているわたしを掻い撫で
治らない傷を摩り
代謝を送りつつ
夢の続きを
網膜に薄ら掛ける
事象の顛末で
事件が起こり
大小の理りをすり潰し
丸めた弾丸を
別の溶鉱炉に流す
熱を測り
催促を強請り
足りない物ごとを
意味の眼差しで
焼き付ける
切れない刃物を研いで
また切りつけては
読点と濁点とを撥ねて
何事もないような素面で誹る
未だ大丈夫
聴覚を押し込めて
聞こえない過ちさえ
通じてはいない
勝手に理解しつつ
違う解釈をもって
足りていない隙間に落としている
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