20240806「柔らかな雑音」
柔らかな雑音で
今日も生きている
どれもが騒がしいが
フィルターを掛ければ
問題ないとしておいて
聞こえるそれを
身体に流し
受け入れている
どうこう言うことでもないが
わたしのどこかでは
その流れを募らせて
違う意味を解釈している
受け継がれない差異を
縦横に交差させ
新たな出来事を奏でるだろう
そして言い訳もなく
聴覚の僕として潜り込む
無いならないで
他のことを探している
どの騒めきであっても
そこに無いとするなら
探せなかった他者を呼んで
それに注視するのだろう
それがわたしを反映し
露わになるとしても
傷口を宥め
幸いの薬草を刈りに
庭へと出て行こう
とりとめない想いとか
騒がしい響めきだとか
小さなきっかけで
揺れながら忘れ
微細な感情を流そう
たどり着くのいつかの雨
鳥たちの螺旋を見上げ
円弧の曲線を伸ばす
通じない声をそのままに
ただ届かせ
音のしない雲の移動
背景自体が反転すれば
わたしの体温で
何かを温めることもあるだろう
暫し佇み
そして暮れる
火を燃やし
熱の放散で
生きられるように
食を喰む
食い散らかしたそれらの残り
腹落ちならぬ存在であっても
未だ生きている証拠だったりするのだろうし
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