20241209「夢の中の夢」

夢の中で夢を見て
更にその眠りの中で
夢を見る
あれは夢だったのか
それとも夢の夢なのか
どうにも分からなくなったが
見たということは
憶えていて
それが何を意味するのかは
どうでもいいのだろう
わたしのどこかへ
編集しながら
場面場面での更新で
抗えずにただ横たえるだけ
知らないどこかでさよならしている

ありったけの中のどこか
それはわたしの中にあって
どれを選択しているのかは
任せておこう
どれもがわたしの行動の包括
要らないものまで
憶えてくれていて
それが必要なのか
不必要なのか
わたしでは選択できないのなら
それらの事象に任せておこう
入れ籠の大小を並べ
拡大鏡から反射の複数性として
投影される
ひとつの劇場

長い間に
見慣れたような身体の舞台
誰もが一瞬、光を浴びて
そそくさと壇上を降りて行く
光年の瞬き
それらの存在
一粒万倍それさえ欠片の断片
積み重なる意味のないような
大切な意味ある存在
だからと言って
零れるものもあるのだから
それ等に眼を向け
ひとつひとつ手にとっておこう
夢の中に潜んでいるわたしたち
きらり輝き眠りに落ちている