20240707「それぞれのひかり」
ひび割れた壁を目にして
その隙間をひとつひとつ眺める
小さな隙間から
長く微細に模様を描く
水分を放ち
水分を蓄える
呼吸をしながら
わたしもそうなのだと
血管の膨れを同時に眺め
囲んでいる部屋で
朝を過ごす
ためらわずに許し
誘われた行事を断り
落ち着きを保つ
皮膚に描いた模様に
わたしの分裂を与える
保持しつつ微かな崩壊
見えないくらいに静かにして
鈴を鳴らし
歩いて行く
どこがどこへと道に沿って
杖を突きながら
その確かさを一歩ずつ探る
張り巡らした繋がりで辿り
その囲まれた陣地を
各々が受け持つ
触れないそれを
誰かが保有し
撫でてあげる仕様で
生き物たちが空間に散らばる
いつしかに
ここに居ることを容認しておこう
崩壊を防ぎ
それでいて災難もあり
それでも移行して
それぞれの確保で自分を許す
何もないが
その視界の後先で
戻って来る再来
生まれたはずの一瞬で
永遠を爪弾き
一音を得る
琴線の調べ
天河を下り
上昇を待つ
今宵の出来事
それぞれのひかり
雨を抜けて不知火を待っている
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