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「This Is Me!」に感動、アレルギーと多様性

今日は、最近感動した曲、多様性、食べる場所の「アレルギー的」バリアフリー化について書きたいと思います。


1. ストレッチで、よい曲がかかった!

体調が落ち着いてきた3か月前から、ストレス解消も兼ね、ダンスのクラスを受けています。たまたま、最後のストレッチの時に「This Is Me!」という曲がかかり、感動してちょっと泣きそうになりました。

2017年公開の「The Greatest Showman」(実話を基にしたミュージカル映画)の中で歌われた曲で、ゴールデングローブ賞主題歌賞を受賞、アカデミー賞主題歌賞にもノミネートされました。 

アレルギーになって、何だか肩身が狭く感じていた私の心を、解放してくれる曲でした。

映画のオフィシャルビデオはこちら。

良い曲でしょう!元気が出ますよね。

2. 自分の変化、多様性って?

アレルギーになって、自分の考え方にも変化が起こっています。以前は「多様性」と言われても、心の底では他人ごとだったと思います。アレルギーになって、やっと真剣に考え始めた。それで曲が心に響いたのだと思います。

私にとっての「多様性」とは?

各人が違っている事がいい。人生や社会を豊かにする。

自分が経験していない事も、想像してみる、知ろうとしてみる。

各人がその人らしく生きる事ができ、人生で成し遂げたい事に挑戦できるよう応援する。

自分も周りの人も困っていたら、遠慮せず堂々と声を上げる。

今はこんな感じです。

3. 「食べる場所」のバリアフリー化

a. 「食べられる場所がない」問題

多様性に関連して、食アレの人が外で食べようとすると、大きな目に見えない「バリア」が立ちはだかっています。

外食できるお店が少ないだけではなく、食物持ち込みOKの場所も少ないのです。

発症前のように外食したり、好きな食物を購入できないのは、もう仕方ない。でも、持参した食物を食べられる場所が少ないのは困ります。

食物と場所、両方の確保が必要で、成人として社会生活を続けていく上でバリアがあると感じます。

例えば、先月の3か月に1度の通院の時は、こんな感じでした。

午後2時の診察予約。正午頃、出先から直接病院へ向かう。お弁当はもちろん持参。最寄り駅で降りて、病院へ向かう途中、雨がぽつぽつ。あ~、いつもの公園で、食べてから病院に向かおうと思っていたのだけど・・・。

途中の商店街で食べられる飲食店はない、病院内にも持参弁当を食べられる場所はない。仕方ない、雨だけど公園で食べてから行こう。

通行人にじろっと見られながら、立ったまま片手に傘とお箸、片手にお弁当、さっと食べて病院へ。ちょっとみじめな感じ。

雨の日は、駅のホームのベンチで、肩身狭く食べるようなことも、よくあります。出張や外出の多い方は、きっと苦労されていると思います。

もう一つ、食事制限のある人とない人が外出した際、一緒に食べられないことがあるのも残念です。

例えば、家族でショッピングに出かけて、お腹がすいてフードコートで何か食べようとなる。でも、持ち込みNGの場所も多い。「私は屋外のベンチで持参弁当を食べてくるから、好きなものフードコートで食べて」。せっかく一緒に来たのにね・・・

自宅以外で飲食する場合、日本では「食事の販売・提供」と「飲食する場所」が一体化していて、その結果「そこで購入した商品しか飲食できない、持ち込みお断り」の場所が多いのだと思います。

公共性の高い場では、そのような場所を「購入飲食、持ち込み飲食、飲食なしで休憩だけでも全部OKな場所」に変えられたら、各自のニーズに合ったくつろげる場所になると思います。

b.  持ち込みOKの良い例

食物アレルギー患者の視点ですごく助かるなという、よい例もあります。

高速道路のサービスエリアのカフェテリアや、道の駅のイートインスペースは、持ち込みOKの場所も多く助かります。

先日、チームラボを見に麻布台ヒルズに行った際も、屋内外の非常に多くの場所に、椅子とテーブルがたくさん設置されていました。食事したり、くつろいでいる他の人と変わらず、ゆっくり持参弁当を食べる事ができました。森ビルさん、地価が高い地域でも、必要なゆとりのある、ユニバーサルデザインにしてくれて有り難うございます😊

また、川崎のコンサートホールのミューザでは、休憩スペースが持ち込みOKでした。一般の方もお弁当、パン、飲み物、などの食事取っていて、肩身狭くなく、食事が取れました。ミューザさん、お腹がグーっとなることなく、音楽も楽しめました、有り難うございます😊

以前通っていた病院では、食事の販売はない、場所のみ提供のカフェテリアがありました。普通にコンビニで食事を買ってきて食べる人もいれば、食事制限のある患者さん(例 腎臓病、糖尿病、高血圧等)や、小さなお子さんのいる家族が家から持ってきた食事を食べることも出来る。

電子レンジ、手を洗う場所、テーブルの上に使い捨て除菌シート等も設置されていて、便利でした。診察直前になるとアプリで通知が来るので、混んでいる待合室でなく、カフェテリアでゆっくり過ごすこともできました。大きな病院は半日以上かかること多いですよね。

c. 食アレの多様性、食品レベル vs. 場所レベル

「食物アレルギーの人でも食べられる食品」が増えて、患者さんの選択肢が広くなるのはとても良いことだと思います。

ただ、食物アレルギー自体も多様性があり「ある人が食べられる食品は、他の人は食べられないかもしれない」ということもあります。そして、多様な食物アレルギーに個々の「食品レベル」で対応するには限界がありますよね。

違った視点から、各自が自分に合った食物を持ち込んで食べられる「場所」を増やす、「場所レベル」の自由度を上げる方法もあると思います。

まずは、公共性が高く、滞在時間が長めのショッピングセンターや駅ビル、大きな病院、ホールなどから試験的に、持ち込み飲食も休憩もOKという、少し自由に使える場所を増やしてみてはどうかと思います。衛生上やスペースの問題など、制約があると思いますが、雨がしのげる所に簡易的なテーブルや椅子を設置してみる、という所からスタートしてみてもいいと思います。

食物アレルギーの患者さんだけでなく、他の病気で食事制限のある方、高齢者、小さなお子さんのいる家族など、多くの人が助かると思います。

そして、食物アレルギーの同胞の皆様。「This Is Me!」で、アレルギーも個性の一つの形、頑張りましょうね!

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