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罰ゲーム化する管理職
「役員会議でも色々な議論はあったみたいなんだけど、CMOの鶴の一声で全部真っ白になっちゃったんだよね」
とある日。
私は、4月に着任したばかりの管理職・シゲさんと「会社の組織体制・管理職の評価制度」について話をしていた。
私は「管理職」という立場に一切興味がない。
だけど、金属10年を超えてくると、年齢や勤続年数も含めて「管理職がとても遠い存在」ではなくなってきた。
そして、最近は「管理職って罰ゲームなのか?」とすら感じている。
島流しを受け入れる
11年前、転職サイトを通じて私をスカウトしてくれた管理職の男性がこの春異動になった。
入社以来ずっと都内周辺勤務だったのが、今回は地方へ転勤となった。
単身なので身軽とは言え、3月末まで都心で勤務して土日を挟んでいきなりの地方勤務。
そして地方勤務になる為、新たに車を購入すると言う。
業務用ではないので勿論自費になる。
非管理職であっても、オフィスの移転に伴い「勤務地変更」となる事はあるが、都道府県を跨いだり、北海道から九州へ…みたいな極端な変更はない。
勿論、中には「どうしても無理」という回答もアリかと思うけれど、管理職は「会社からの評価」で処遇や役職が決まる事を考えると「はい!よろこんで!」と言わざるを得ないと思われる。
これぞまさに「島流し」
会社に評価されるということ
そして管理職の辛い所は「会社」に評価されるという所。
突き詰めれば、「会社」に人格はないので管理職の更に上司、役員、社長…という所になる。
会社の規模が多くなればなるほど、組織の階層が深くなる。
部下が10人の管理職、部下が100人の管理職、部下が1000人の管理職、部下が1万人の管理職…。
それぞれの管理職にどんな価値観があろうが、業務改善案があろうが、ピラミットの頂上にいる人の「YES」がなければ、全社的な仕組みを変える事が難しい。
そして人にもよるかもしれないけれど、上の人間が評価する以上は「上司にモノ申す」という人はあまり多くはないだろう。
私は営業職という「対 社外」の仕事をしているので、外からの評価によって収入を得ている。
一方で管理職は会社という「対 社内」の内向き評価で収入を得ている。
この本に出てきた「イケてない社長」がトップに君臨してしまったら、世間からズレた意見や仕組みがまかり通って、皆不幸になってしまう。
「管理職なんだから」という殺し文句
管理職になると勤務時間だってめちゃくちゃである。
私の会社にも「定時」はあるものの、管理職が定時ギリギリに出勤すると私よりも上の世代の人から白い目で見られる。
「管理職なのに遅い」と。
面と向かって「あなたは来るのが遅いですね」とは言わないけれど、いない所でひそひそ言われる。
そして夜も中々解放されない。
配下の人間が遅くまで働いていたら「残っていて欲しい」と言い出す人がいる。
退勤後も、土日も、常に部下から電話やメールが来たら迅速に対応する。
緊急事態があれば休日だろうと関係なく呼び出される。
その苦労も理不尽さも「管理職なんだから」という一言で抹殺される。
価値観のアップデートは容易ではない
実態はそんな調子にも関わらず、時代に合わせようとしているのか
「女性の管理職を増やす」を全社目標に掲げている。
自社に限らず他社でもそういう動きは良く見られるし、政治の世界にも多い。
でも、こんな罰ゲームみたいな管理職では。
会社の奴隷みたいな管理職では。
「家事・育児と両立しながら管理職として頑張ります!!」なんて人は少ないだろう。
管理職が定時ギリギリに出勤しようが、フレックスタイムを取ろうが、土日に迅速な対応ができなかろうが。
「管理職だって人だもんね」「管理職にも人権があるよね」って寛容に見守る事ができなければ、「管理職になりたい!」なんて人はきっと現れない。
きっとスタートアップとか、規模が小さな会社とか、若い会社であれば、この辺の感覚がアップデートされている所もあるだろう。
だけど「老舗企業」「大企業」「伝統のある企業」にいると、社歴が長い人も多く中々価値観がアップデートされない。
こういう会社で「おかしいぞ」と思いながら、「時代に合わないぞ」と思いながら管理職を続ける事はもしかしたら、凄く危険な事かもしれない。
だって、まだまだ現役時代が長いのだから。
幸い、私はその「管理職」に対して「ワガママな働き方」を宣言してしまう程、自由にやらせて頂いている。
会社に人生を捧げている場合ではない。
自分の人生は、毎日24時間の積み重ねでできている。
私の時間を何に使うのか?は、常に問い直したいテーマである。
〈あとがき〉
こう考えると私には絶対に管理職は務まりそうもありません。
「部下のやる気を引き出す」とか絶対に無理です。
自分の子供だけで手一杯。
エネルギーが不足しています(笑)
今日も有難うございました!
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