何故、子供に背伸びをさせてくなってしまうのだろう?
「ただ水中にいるだけでも、あんなに楽しそうに笑うんだ」
とある日の午後。
私は長男が通うスイミングスクールの見学席でプールの様子を眺めていた。
その日は特別な日。
「プール運動会」と称したイベントだった。
コースも取り払われて、自由に動き回れるプール。
とびっきりの笑顔がそこに沢山あった。
まるでベビースイミング
プール運動会最初の競技は「玉入れ」だった。
玉入れと言っても、使うのはビニール製の小さなボール。
懐かしのアンパンマンの顔ボールもいっぱいあった。
ベビースイミングに通っていた頃。
このボールを水中に沢山並べて、それを赤ちゃんが取に行くという遊びを毎週やっていた。
最初は親が子供を抱っこしながらあちこち移動をしていた。
だけど慣れてくると、アームリングを腕につけて1人で水中をキックで移動できるようになるのだ。
長男も次男も、水中で自由に移動ができるようになった時は興奮した(笑)
ベビースイミングは他の親子の様子を見てるだけでも、とても幸せだった。
でも今日は、すっかり大きくなった子供達がボールを追いかけて泳いだり、思いっきり投げている様子を上から見ている。
年齢も、キャップの色から分かる級もバラバラな子供達。
クラブ内で一番上の級のキャップを被っている子すら、とても楽しそう。
その後も水鉄砲で撃ち合ったり、水中の上に敷かれたマットの上を走ってみたり…みんな大はしゃぎだった。
広い25mプールの全コースを20人にも満たない子供達で貸切にしている。
良く考えたらとても贅沢だ。
真夏のプールはイモ洗い状態で、ボール投げたり水鉄砲使ったりできないし。
開始前は「参加費2千円」を高いと感じていたけど「快適オプション料金」な気がしてきた(笑)
「先へ先へ…」になってしまう
今回の参加対象は「小学生以上」だったので、プールの中には未就学児は1人もいない。
皆それなりに「泳げる子」ばっかり。
でも皆「水遊び」をとても楽しそうに満喫していた。
競技の合間に長男が一番上の級のキャップのお姉さんと水をかけあって大はしゃぎしていた。
子供って、「水をかけあう」だけでも楽しいんだ…。
長男は年長の終盤には25mをクロールで完泳するクラスで練習をしていた。
そこへ到達するまで何度も「進級テスト」があり、合格したり落ちたり…を沢山経験してきた。
親も期待するし、子供も意識をする。
もしスイミングスクールの中に
「うちは泳ぎを教えません!子供が毎週楽しくプールで水遊びするスクールです」なんてモノが存在したら?
多分、お金を払って通わせる親は少ないだろう。
エゴは百も承知で言えば、親は「進級していく子供」に胸が熱くなるのだ。
これは運動系よりも学習面では如実に現れる。
こんな話は、実際に周りでも沢山聞こえて来る。
その理由は何か?と考えてみると
「不安感」でしかない気がする。
みたいな。
「ありのままを受け入れよう」と何度も思い直しても。
周りの声が聞こえてくると、「うちの子はこのままで大丈夫です!」やっぱり落ち着かなくなる。
いつも穏やかな義母すらも、小学生の通塾事情の話題になった時に「やっぱり焦るわよねぇ」と笑っていた💦
子供を信じる
長男に小学校受験をさせた位なので、そりゃぁもう沢山の「背伸び」をさせてきた。
でも落ちた。
そして、今は「割とそっとしておいている方」だと思う。
算数は得意だけど、漢字なんて1年生の漢字も怪しいし💦
毎週書いている絵日記だって、私に指摘されるのが嫌なので全然見せてくれないし(笑)
夫は、先生に「絵日記を添削してもらうこと」を期待している様だけど、それは無理な話だ。
先生だってそこまで指導している余裕はないだろう。
漢字がパーフェクトに書けて。
字が綺麗で。
大人も唸るような絵日記が書けたら・・。
親は嬉しいだろう。
だけど、本人の気が進まないのだ。
「学校的な評価」で見たら、それは減点項目かもしれない。
だけど、本人の「やりたい!」「やりたくない!」を尊重しよう。
子供の24時間は子供のモノであり、可能な限り「好きな事」に使って欲しい。
楽しそうな笑顔を沢山見たい。
今更、そんな事を考えた「プール運動会」だった。
今日もありがとうございました。