受験当日を穏やかに迎える方法
「試験当日に、緊張しちゃってる子よりもリラックスしてる子の方が力を発揮できて合格する印象があります」
「親御さんが緊張してるとお子さんにも伝わるんですよね」
某 私立小の先生同士が対談で話していたちょっとした会話。
私はこの会話を聞いて、惨敗した気持ちになった。
「緊張しないワケがないじゃないか!!」
費やしたお金と時間
小学校受験にしても、中学受験にしても、相当なお金と時間がかかる。
何度も書いてきているけど、受験直前の1年間だけでも100万円は堅い。
毎月の月謝が10万円。
夏期講習だけで50万円超えという人も沢山いる。
そして何よりも時間だ。
小学校受験となれば、送迎だけではなく授業を常に見学するタイプの教室も多い。
100分、150分、下手したら半日…。
そして家庭学習の計画を立てて、家事育児+家庭学習タイム。
次男の通う幼児教室の先生がマザーリングで
「週案、月案、年案・・と、お子様と一緒に目標を立てて、取りこぼしが無いようにしてください!」
と言っていた。
もう、プロジェクトX並みの厳しさである。
中学受験になれば、「授業見学」はない。
だけど多くの親御さんがお迎えに行ってるらしい。
夜の10時に塾までお迎えに行く。
えっ、それじゃぁその時間までお風呂入れないじゃん!
16時から入浴して20時には消灯したい私からすれば、大苦行である。
そして中学受験と言えど、受験するのは小学生。
やっぱりスケジュール管理、勉強の計画、プリント管理(コピー、ファイリング)等は親の出番。
正直、季節講習を選択をするだけでも家電を選ぶ位のお金と労力がかかる。
単願受験では勿体ないと思わせるシステム
小学校受験であれば、大体2年。
中学受験となれば、大体4年位?
これだけの時間とお金をかけてきたら
「必ずどこかには合格したい」
と思うのが普通。
そして先生も「受験をするからには必ず合格をもらいましょう!」みたいな事を言うワケですよ。
親だって、頑張った我が子の事を思えば「合格」という二文字が欲しくなる。そして一校しか受けずに「不合格」で終わったら、費やしたお金と時間を思ってやりきれなくなる。
私も、長男が小学校受験をした時には単願だったので周りの方から何度も「本当に1校だけ?」「勿体ない!!」と言われたりした。
でも、神奈川県を例にとっても公立が844校に対して、私立は32校。
子供が1人で通う事を考えたら「片道1時間」が限界の許容範囲。
その中で、公立とは違って学校によって全く違うこれらの事まで含めて検討しなければいけない。
・登下校時の電車の混雑具合
・宗教の有無
・教育内容
・中学受験型 or 一貫校(高校・大学まで)
・給食の有無
・併設学童の有無
・学校の雰囲気
周りの方は5校以上受けた方が殆どだった。
小学校受験は、願書、面接、考査と「1校の受験」に対して費やす時間が多いので沢山受験されたご家庭は本当に凄いと思う。
私は自分のメンタルを保てる気がしなかった。
そして中学受験。
フォローさせて頂いているhmpaさんが書かれていたが平均6.9校だそうだ。
「そりゃそうだろうな」と思う。
やっぱり費やしたお金と時間が違う。
そして中学受験ともなれば更なるプレッシャーがあるだろう。
それは「非受験組の目」だ。
中学受験する子供の放課後は、非受験組とは全く違う。
小3位から通塾しはじめると、今まで公園で一緒に遊んでいた子供達の間で「あの子、塾行ってるんだって」という話になる。
段々話が保護者の耳にも伝わるようになり、「〇〇ちゃん中学受験するんだってよ」みたいに勝手に話が漏れ伝わるようになる。
小6の夏休み辺りになれば、遊びの予定なんてほぼゼロで塾通い。
そして冬休み明けになると受験に備えて学校を休む子も多くなる。
こうなると「全落ち」だけは絶対に避けたい!と思わずにはいられないだろう。
特に中学受験となれば子供本人が友達から「あの子私立行くんだって」みたいな目で見られる。
保護者間の目は勿論だけど、子供本人が「全落ちしたらしいよ」みたいな噂をされる事だけは絶対に避けたい。
私が「受験生の親」という立場になれば、絶対そう思うだろう。
極端な事を言えば、「合格しても進学しないだろう」と思う学校だって受ける。
「自分はこの学校に合格するレベルなんだ」という、自信を得るために。
しかも中学受験の出願はとっても簡単らしい。
ネットで試験日の前日まで出願できる学校もあるらしく、力試しとか本番慣れという意味でスマホでポチっと出願して受験に向かう子も多いそうだ。
多くの学校で採用されていのが「ミライコンパス」。
https://www.mirai-compass.jp.net/
このサイトにあらかじめ個人情報の入力や写真を登録しておけば、出願時は試験日や時間を選択+クレジット決済だけで出願が完了する。
ホットペッパーで美容員予約するのと大差ない感じ。
しかも、今では1回の受験料で何回も受験できる学校もあるそうだ。
記事には「親の腕の見せ所」「情報戦」とまるで親の戦いであるかのように書かれている。
でも、実際に試験を受けるのは子供。
2教科~4教科の試験を、午前・午後で1日2校。
その日々が何日も続く…。
そのシチュエーションに立った事がないので分からないけど。
凄いとしか言いようがない。
併願するメリット
で、再び冒頭の話。
「試験当日に緊張しない」を作り出す一番の方法は併願なのかも?
と思ったのです。
「ここしかない!」と思ったら緊張するけど、「ここがダメでも他がある」と思えた方が絶対に気は楽だよね。
子供の体力とかメンタルは気になる所だけど、やっぱり本番の雰囲気に慣れる事は安定に繋がると思う。
ただ、この中学受験の過熱は本当に恐ろしい。
端から見たら「感覚がおかしい」と思う事がわんさかあるのが受験の世界。
でも宗教の様に、「受験界隈」に入ったら抜け出せないのだ。
本当に、日本の教育産業は恐ろしい。
世の中は今まさに「受験シーズン」を迎えている。
我が家の次の受験はいつか分からない。
でも、どんな界隈に入ったとしても常に視野を広く持っていたい。
すぐに洗脳される自分に、そう言い聞かせる(笑)
最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も素敵な一日になりますように☆彡