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課題の詩(練習)

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ある言葉をテーマに詩を書いた作品です
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#オールカテゴリ部門

詩『刹那』

題名(テーマ)
『刹那』

それはきりりと痛みがあって
ぎゅっと心臓、絞めつけて
まるで悠久のようにも感じ
ぱっとこの手をはらいのけ

それはせつないお別れであり
きんと冷たく拒絶して
ぽろり涙のながれる時間
それでもふたたびつかみたい

あなたへの思い
それに名前をつけたなら
きっと「刹那」が合うでしょう
病院のベッド
そこであの世にあらがって
私の愛が生きている

それは夜中に電話があって

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詩『生きる意味』

題名(テーマ)
『生きる意味』

生きる意味
ソクラテスはこう言った
人生の目的は幸福だと
魂を磨くことだと

生きる意味
宗教家はこう言った
誰だって一人では生きれないと
支え合うことが大事だと

生きる意味
このばかたれはこう言おう
意味なんて無くていい生きてやると
それだけで俺は美しい

詩『善悪』

題名(テーマ)
『善悪』

善悪は
まるで砂糖と塩か

砂糖はなくても生きられる
けれど「つまらん」人生だ

塩はなくては生きられぬ
そして過ぎれば殺される

甘しょっぱい
菓子をぼりぼり、ゴクン

好きとか嫌いはいいけれど
きっとどちらも君らしさ

腹八分目がちょうど良い
善悪なんてぇー、人の数

詩『流れ星に願いを』

題名(テーマ)
『流れ星に願いを』

「あっ、ながれぼしー」
10才の娘が必死に祈る
まだ夢を見れる歳のようだ
「なぜパパ、祈らないの?(怒)」
今度はお説教だ…こうべを垂れる
ママそっくりになってきた

病院の帰り道
願いを叶えてくれるなら
世界中の夜空を探すだろう
余命を聞いた日から
この世に裏切られた気がして
何も信じていなかった

娘は裏切られたとそう言って
流れ星を恨まないだろうか
「あ

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詩『ルール』

題名(テーマ)
『ルール』

憲法、法律、条例、規則、常識
それらの執事か秘書さんか?
ちいさな下っぱの、ルールくん

破ってしまえば気持ちいい
殴られ役の噛ませ犬
それでも必要な、ルールくん

きゃんきゃん、ミャアーミャアー
面倒見の良い飼育員
ほんとはヒーロー、ルールくん

スーパーマンかウルトラマン
あこがれあってもやっつけない
基本はお願い、ルールくん

ワールドカップやオリンピック
スポ

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詩『今日の心模様』

題名(テーマ)
『今日の心模様』

オネショをかくし 寝た振りも
見つかりママの 肩をもむ

鼻クソ窓に こすり付け
しかられちゃった 雨の昼

おしっこ便器 はずしてた
こっそりそうじ ほめられる

オナラをしたら 下痢だった
死にたくなった 晩ごはん

夜更かししては ユーチューブ
冷蔵庫からは 盗み食い

ぐるぐる、今日の心模様
消したいヤなこと ばかりでも

最悪、最低、そんな日も
寝るま

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詩『たとえ間違いだったとしても』

題名(テーマ)
『たとえ間違いだったとしても』

たとえ間違いだったとしても
死んでいたってゴーストでいたい
たとえ間違いだったとしても
生きていたってゴーストでいたい

たとえ愛されなくてもいいの
あなたを守って身代わりになれたら
たとえ愛されなくてもいいの
わたしが勝手に好きになったから

たとえ間違いだったとしても
恋を悔いたり絶対にしない
たとえ間違いだったとしても
これが最上の幸せだから

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詩『雫』

題名(テーマ)
『雫』

いろんな思いを かき集め
わたしは一滴の 雫になる
やさしさだったり 気遣いも
悪意も根こそぎ かき集め

落ちないようにと しがみつき
最後は落ちてく 雫になる
叶わぬ夢でも 膨らんで
誇らしげに行く さよなら…と

あなたを泣かせた 悲しみが
なによりしょっぱい 雫になる
海にも虹にも なれたのに
わたしがいいのと そばにいた

魂みたいな ひと粒が
どしゃ降りに変わ

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詩『何もいらない』

題名(テーマ)
『何もいらない』

「何もいらない」
自殺でもするんだろうか
「何もいらない」
一晩中、見張らなきゃ!だわ

バタンッ、ドンドンドン、
「ママ、何してるの?(怒)」
えっ、絶望した顔じゃない?
「何もいらないって死ぬんじゃ…、」

「体重が増えてたの!」
ドンドンドン、バタンッ。
「パパ、良かったねぇ(笑)」
あれは空腹で怒ってるねー、へへ

「何もいらない」

そっけなく言った

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詩『もしも未来を見れるなら』

題名(テーマ)
『もしも未来を見れるなら』

大事な試験に 落っこちて
ふるびた酒場に 立ち寄り飲んだ
親にも君にも 連絡せずに
ひとりでいろいろ 考えている

カッコをつけては 背伸びして
いつでも大人を 演じてた僕
ほんとはダサくて 臆病なんだ
LINEに既読は つけれない

もしも未来を 見れるなら
十五年後を 見せてくれ
会社で出世は してるだろうか?
君と結婚 してるといいな
ああ (で

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詩『無色の世界』

題名(テーマ)
『無色の世界』

君の無色は、暗闇ですか?
それとも神秘な、透明ですか?
白黒シネマは、無色でしょうか?

色は概念、こころの手錠
恐竜の色も、時代で変わる
それでも色には、影響…受ける

辞職(クビ)に失恋、病気にいじめ
無色の世界は、こころの雨戸
閉じこもったなら、音まで消える

無色と自由が、類義語ならば
色など無くても、いいのだけれど
無色の花屋は、とっても淋しい

人の個

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詩『桜散る』

題名(テーマ)
『桜散る』

いっせいに咲き いっせいに散る
ほんのり中心 赤く染め
天下も日常(ひび)も 居眠りならば
いつかは覚めて 老い…気づく

いっせいに乗り いっせいに行く
おんなじ方舟 乗り合わせ
学校なんて でっかいクジラ
それでもいつか 陸に着く

みんなと食べて みんなと笑い
満開だった 桜散る
卒業をして 家族も持って
それでも糸は 途切れない

いっせいに咲き いっせいに散

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詩『夢見る心』

題名(テーマ)
『夢見る心』

ケーキ屋さん
お嫁さん
保育士
ユーチューバー
アイドル
スポーツ選手
小説家
先生
薬剤師
公務員

夢見る心は
まるで黄色い花占い

ひとつ千切って
また千切り
夢を捨てるたび
大人になるの

夢見る心は
まるで死刑の執行台

ぎゅっとつかんで
引き寄せて
夢はかなえても
枯れて…消えてく

夢見る心は
今じゃボロ屋の幽霊屋敷

そっとのぞけば
怖いけど
猫の赤

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詩『届かぬ想い』

題名(テーマ)
『届かぬ想い』

届かぬ想い
理不尽な大人への怒りに震えた
幼き少年の私のこぶし

届かぬ想い
ときめく鼓動とフラれる恐怖に
ただ見つめるだけの教室の端っこ

届かぬ想い
許せぬ政治家の悪行三昧に
為す術(すべ)無いこと…を知った夏

届かぬ想い
大切な人の死という現実を
受けとめきれずに泥酔してた日々

届かぬ想い
最後の恋をあなたにしてる
いい歳の大人が本気で泣いている