【写真詩集】「いつか、晴れる日」写真 野寺治孝 詩 石井ゆかり
「瞳も涙に洗われたぶんだけ輝きを増す」
「いつか、晴れる日」 写真 野寺治孝 詩 石井ゆかり
心が苦しいとき
海を見たくなります
「そういえば、最近海を見てないなぁ」
とふと思いました
時折 人の間にいると圧力に
打ちのめされるときがあります
きっと まわりは僕がそう感じて
いることには気づいていないでしょう
僕が異常に敏感だからなんです
僕もまわりには気づかれないように
うまく取り繕っているつもりです
けれども
どうしようもなく 苦しくなるときが
突如襲ってきます
海を見たくなります
そのとき
目に入った装丁が「海と空」の写真詩集
そっと頁をめくると
石井ゆかりさんのことばが
さざなみのように寄せてきました
ため息をついて、深呼吸をしました
さまざまな表情の綺麗な海の写真のとなりには 涙に洗われた末にうまれた、やさしいことばが寄り添っています
苦しいときほど
ことばに
慰められます
そのことばを支えに
一歩 踏み出したい
【出典】
「いつか、晴れる日」 写真 野寺治孝 詩 石井ゆかり ピエ・ブックス