#読書記録
「この本を開いたとき、偶数ページのある・ほう」が表す言葉って?想像以上にたいへんな、国語辞典を作る裏側を知れる一冊。【飯間浩明『辞書を編む』光文社新書】
「南を向いた時、西にあたる方」(『広辞苑』第6版)
「北を向いたとき、東にあたるほう」(『チャレンジ小学国語辞典』第3版)
「アナログ時計の文字盤に向かった時、一時から五時までの表示のある側。〔「明」という漢字の「月」が書かれている側と一致〕」(『新明解国語辞典』第7版)
「この本を開いたとき、偶数ページのある・ほう」(『三省堂国語辞典』第4版)
異なる国語辞典から引用したこの意味を表す言葉はな
科学的側面から考える人間の過敏さとは?そして精神科医から見た「HSP」とは?自分の敏感さを違った視点で見たい人向けの一冊。【岡田尊司『過敏で傷つきやすい人たち』幻冬舎新書】
「HSP」(Highly Sensitive Person:過度に敏感な特性を持つ人)にまつわる本は、HSP研究の第一人者であるエレイン・N・アーロン博士の『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。』を筆頭として、5人に1人該当する性格の一部である、生まれ持った特性である、という視点で書かれているものが多い。
この本はその「HSP」を、科学的(ここかなり重要)に考察・研究してまとめられ
あまりにも緻密すぎる佐藤氏の京都での学びの記録。学習意欲を刺激されたい人は手にするべし。【佐藤優『同志社大学神学部』光文社】
正直な話、この本は読みにくい。
まず、章立てが一切ない。348ページとかなり分量は多いが、目次もなく物語がいきなりはじまり、終わるまでノンストップで駆け抜けてゆく。それに本作で扱われる神学の話や、その当時の学生闘争の話も、非常に難解かつマニアックで、予備知識なしではいったい何のことかさっぱりわからない。
しかしこの本には、仮にそれらを読み飛ばしてもなお、ある魅力がある。
この本を簡単に説明す
大人も学生も、世界史を学びたい人は必携!現役の高校の先生が書いた「整理されすぎた世界史」の流れを刮目せよ。【山崎圭一『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書』SBクリエイティブ】
高校で世界史を教えている。
世界史の教科書というものは、文章自体はわかりやすく書かれているが、「流れ」が非常にややこしい。たとえば中国文明の起こりから中国史の話が始まったかと思えば、唐が衰退するころに次のページをめくると「イスラーム世界の成立」とある。さらにゲルマン民族が大移動してフランク王国や神聖ローマ帝国が成立し、十字軍が遠征して百年戦争でジャンヌ・ダルクが処刑されて、ようやく中国史の話に戻