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#140字小説『普通に美味しい』/お題:重陽の節句/Xへポスト9/9
2023年9月にX(旧Twitterと呼ばざるを得ない)へポストした
140字小説を紹介します
※改行などは、Xへポスト時点より修正している場合があります。
『普通に美味しい』
ネットに入った生栗に秋を感じた。はりきって購入し、はりきってペキペキと皮を剝く。途中萎えて「渋皮煮でいいかな」が頭によぎるが、なんとか初志貫徹で炊飯器で炊く。
そして、労力に対して美味しさが比例しないのも……栗ご飯あるある。
「あれ、これ去年の再放送?」と反省するのも含めて、風物詩。
◆9月9日は「重陽の節句」なので
自主お題として創作しました。
古代の中国から伝わった、五節句の1つである「重陽の節句」ですが、
別名「菊の節句」とも呼ばれていますね。
行事食として、菊酒を飲んだり、栗ご飯を食べたりして、無病息災や
長寿を願う日とされています。
中国では奇数のことを陽数といい、縁起がよいとされてきたそうです。
陽数の中で最も大きな数字「9」が重なる9月9日だから、
「重陽の節句」と制定されたようです。
旧暦の9月9日は、現在では10月中旬頃にあたります。
本来秋の節句である「重陽の節句」は、あまりお祝いされることが
なくなりましたが、各地で実りの秋に感謝する「収穫祭」として、
稲荷神社などでお祭りが開催されるのも、その名残かもしれませんね。
『普通に美味しい』……料理担当者からしたら、すごく嫌な感想ですよね。
だけど、今回は作った本人としても、「普通に美味しい」と言わざるを
得ない、(季節感に対する高揚と苦労して期待値が高まっていただけに)
感動するほど美味しいわけではない……
「普通に美味しい」栗ご飯だったのかもしれません。
★Xのアカウント:想田翠/140字小説・短編小説 @shitatamerusoda
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700字:3分程度で読了可能だと思いますので、ぜひご一読ください。↓
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