第17話. 原理原則
1968年「ホンダH1300セダン」のクレーモデルを見て、「ここが凹んでいる。こういうのは弱く見えて駄目なんだ」と本田さんが。いよいよボディ断面の検討に入っていた。やっている当人にはボディを凹ましている意識は全くない。どこのことかと戸惑っていると、「ここだ」と指を。
そこは丁度ボディ側面の肩口の辺りで、ドアの上部から100ミリほど下がったところ。前から後ろまで通した強い線が通っている。その線から上の面に対し、下の面を一段落とし込んで出来た段差に逆アール(円断面)を付け、そこに