大谷哲夫編著『永平廣録 大全 』読書ノート(8) 上堂語の時代区分
道元和尚廣録の巻1は、興聖寺語録、巻2は大仏寺語録。巻3から7までの5冊が永平寺語録である。
興聖寺語録(32+94:達磨宗入門以前と以後)
興聖寺は、道元が建仁寺からひとり立ちして、京都の深草に開いた修行道場。道元はここで嘉禎二年(1236)10月に完成した僧堂で上堂を始める。興聖寺での上堂数は126。
うち32は、仁治二年(1241)春までに行われたもので、日本達磨宗が集団入門する以前の4年強いのもの。
残りの94は、日本達磨宗が入門し、二人の弟子が亡くなり、鎌倉武将で