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しま子の読書日記

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2024年〜の読書日記。 主に図書館を利用しています。
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記事一覧

214.読書日記/「トゥルー・クライム・ストーリー」、古い本、新しい本

214.読書日記/「トゥルー・クライム・ストーリー」、古い本、新しい本

年末年始は例年、週刊文春のミステリベスト10から数冊選んで読んでいたのが、無職になって本の購入代を節約しているため図書館からセレクト。新しい本の予約順がなかなかまわってこなくて、フレデリック・フォーサイスの「アフガンの男」の上下巻を借りていた。…が、微妙な古さで上巻で離脱してしまった。他はマンガや図鑑の他は、フィッツジェラルドの短編集や京極夏彦さんのシリーズものを少し読んだくらいであった。

2月

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207.読書日記/コミックエッセイの勉強

207.読書日記/コミックエッセイの勉強

年末、コミックエッセイ大賞に応募するのに参考になるかと大田垣晴子さんの本を数冊予約したのが、休館明けの図書館に届いた(もう遅いw)。読んでみると、コミックエッセイではなくて、どちらかというとイラスト図鑑的な感じ。こんなのもいいよな〜と思いながら楽しく読んだ。

三冊の中では「偏愛博物館スケッチ」が面白く(目黒寄生虫館、私も行ったw)、やっぱり絵は丁寧にしっかり描かないとな〜と思いました。「ことわざ

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196.読書日記/カズオ・イシグロ「浮世の画家」

196.読書日記/カズオ・イシグロ「浮世の画家」

図書館で借りた本。

第二次大戦時の国威掲揚の画家、小野が、戦後に新しい価値観のもと復興していく社会で、評価が変わり周囲からの冷たい目を感じ、心の中で戦中の評価されていた時を振り返ったりくどくど言い訳したりするお話。
長編小説2作目で、ウィットブレッド賞受賞のイシグロさんの評価を確かにした作品、だそうです。

私がカズオ・イシグロの名前を初めて知ったのは映画「日の名残り」の予告を映画館で見た時。そ

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174.読書日記/続・藤野千夜さん

174.読書日記/続・藤野千夜さん

「編集ども、集まれ!」を読んだ後、図書館から次々と予約本が用意できたとのメール。

芥川賞受賞の「夏の約束」は、正直「これで芥川賞なのか…」という感想だったけど、よくよく考えると私が勝手に「芥川賞=凝縮された文体」と思い込んでいただけでいろんな小説が受賞しているのだ。
ゲイのカップルを中心に、その幼馴染や友人らの日常を描く。ギュっと凝縮しないで、ホワンとただよって行く感じ。読み終えた時、三島由紀夫

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171.読書日記/一汁一菜、ホビット庄の料理、藤野千夜さん

171.読書日記/一汁一菜、ホビット庄の料理、藤野千夜さん

予約していた土井善晴さんの「一汁一菜でよいという提案」が用意できたとの連絡をもらったので図書館へ。ついでに何か料理の本を借りようと書架を眺めていて「ホビットの料理帳」が面白そう、と手に取り、映画は見たけど原作は読んでなかったな、と思って「指輪物語」の1巻を借りてきた。

「一汁一菜でよいという提案」は、土井さんが文庫版あとがきでご自分でも書かれていましたが、本の内容はこのタイトルに要約できる。本を

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165.読書日記/マインドフル・イーティングと毎日がお誕生日

165.読書日記/マインドフル・イーティングと毎日がお誕生日

過食に悩んでいて、「マインドフル・イーティング」の考え方を知って感銘を受けた話を少し前に書いた。

その時はネットの記事をいくつか読んだだけだったので、本を読んでみることにした。

まずはこちら。とても翻訳調で文章がわかりにくくて読みにくい本。以下のような文章が延々と続く。

内容は「ゆっくりよく噛んで食事に集中する」ということ以外にも「食事の前に瞑想を行い食事に集中するスイッチを入れる」「空腹を

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154.不眠、ハロワ、読書日記、妖怪とか

154.不眠、ハロワ、読書日記、妖怪とか

今年2回目の完徹をしてしまった。毎日朝7時起きを守っていたのに、明日はハロワに行かなくちゃ、と言う時に寝られなくなった。

失業認定の後、就職相談で紹介状をもらうつもりでいたのが、その法人、給料めっちゃ安いのに提出物が多くて、作文的なものとか、なんて書こうかな〜と考えているうちに目が冴えて、10月はプチ遠征もあるので、準備物はどうしようかなどと思案しているうちに3時になり、結局4時過ぎた頃に諦めて

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145.読書日記/お腹が空く読書「P分署捜査班 集結」

145.読書日記/お腹が空く読書「P分署捜査班 集結」

「週刊文春7月18日号/ミステリーレビュー」で紹介されていた「P分署捜査班 鼓動」(マウリツィオ・デ・ジョバンニ/創元推理文庫)がシリーズモノということで、最初から読んでみようと、シリーズ一作目の「P分署捜査班 集結」を手に取った。

著者のマウリツィオ・デ・ジョバンニさんはナポリ出身ということでイタリアが舞台だ。イタリア文学にはほぼ触れていなくて(ウンベルト・エーコくらい?)、名前がなかなか覚え

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144.読書日記/父と母の子育てマンガ

144.読書日記/父と母の子育てマンガ

「オレンジぺージ」に連載されている伊藤理佐さんの「おかあさんの扉」、時々オレぺで読んでいたのを最初から読みたいな、と図書館で借りて読んでるんですが、なんと父親の吉田戦車さんも同じテーマでマンガ「まんが親」を描かれていたことを知って(今頃なんですけど)、こちらも図書館で借りて読みました。両先生、ごめんなさい。無職なもんで。でも図書館の貸し出し回数が増えたら、図書館の購入が増えるかも!?

「おかあさ

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134.読んでた?新潮文庫の100冊ほか読書

134.読んでた?新潮文庫の100冊ほか読書

少し前に2024年の新潮文庫の100冊キャンペーンの既読本をチェックして、読んでいない本をいくつか読んでみようと思った。併せて、関連書籍や図書館で予約していた本なども読んだので、その記録。

まずコメントでおすすめされた中島敦さんの「李陵・山月記」を読んでみようと文庫を買ったらプレミアムカバーで、カラーの無地に箔押しのシンプルな装丁でいい感じだった^^ 中国の古典に着想を得たそうで、人名や地名が難

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131.読書日記/リサ・ガードナー「夜に啼く森」、シゴトがイヤになった時に読む本

131.読書日記/リサ・ガードナー「夜に啼く森」、シゴトがイヤになった時に読む本

今日、noteを始めて6ヶ月だというお知らせ(?バッジ)が届いた。14年やってるXはもうイヤになっているけど、noteは案外気に入って続いている。

D・D・ウォレンシリーズ「無痛の子」「棺の女」「完璧な家族」「噤みの家」に続く邦訳5作目「夜に啼く森」を読んだ。2023年9月初版。ジョージア州の山道で白骨死体が発見され、その身元が判明したところから物語は動き出す。
ボストン市警の部長刑事D・D・ウ

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125.読んだ?新潮文庫の100冊ほか

125.読んだ?新潮文庫の100冊ほか

いつもは図書館派ですが、お誕生月でもあるし新刊本を買おう!夏らしい読書しよう!〜と本屋さんをぶらぶらしていて、結局、貧乏性が先にたって何も買えず。その時に新潮文庫の100冊の棚を見つけた。まだやってたんだ!中高生の頃、PRの冊子をもらってきて読んだ本にチェックつけて、読んでない本を探して読んだりしてた。その本屋さんで冊子は見つからなくて、今どきWEBだよね、と思って検索したらありました。

もう知

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106.読書日記/「清少納言を求めて、フィンランドから京都へ」

106.読書日記/「清少納言を求めて、フィンランドから京都へ」

この前、「週刊文春」のマーガレット酒井こと酒井順子さんの「私の読書日記」で、

と紹介されていた。ちょうど大河ドラマ「光る君へ」にハマって面白く見ているし(昨日の「あさイチ」のプレミアムトークのゲストが清少納言役のファーストサマーウイカさんでしたね。そして明日の放送は選挙速報でお休み)、北欧ブームもすっかり定着して、マリメッコのマグで毎朝コーヒー飲んでるし、面白そうだと思ってデビュー作の方を図書館

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101.読書日記/文春ミステリーに騙された…ほか、イギリスの違った印象

101.読書日記/文春ミステリーに騙された…ほか、イギリスの違った印象

海外ミステリを読むのに、最近は文春のミステリーレビューや12月に発表される年間のベスト10を参考にすることが多い。
2021年の年間ランキング2位のホリー・ジャクソンの「自由研究には向かない殺人」、高校生の女の子ピップが殺人事件を解決するお話で、それなりに面白く読んだ。2022年ベスト10に続編の「優等生は探偵に向かない」が入っていたけど、続編はもういいか、とスルーしていた。だけど2023年にその

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