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中高生のための就職ガイダンス「ほうれんそう」

ほうれんそう

「ほうれう」と聞いて、何を思い浮かべますか?
そう、野菜の「ほうれんそう」ではありません。
「報告」「連絡」「相談」の「報・連・相」です。
新入社員教育の場には必ず出てくると言っても過言でない言葉です。
 
会社の仕事には、一人でやり終えるものはほとんどありません。
一人一人の仕事の積み重ねが集約されて大きな組織力となり、目標達成に向けたパワーとなります。
それが企業活動です。
 
しかし、人は十人十色です。
全く別の人生を歩き、違う経験を積み、持てる知識も異なります。
違う考えや意見を持っているのは当然のことです。
だからといって、社員それぞれが勝手に仕事をしていては、目標も達成できません。
違う価値観の人が議論し、協力し、対立し、妥協しながら同じ目標を達成するために仕事をする、それが会社です。
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   ◆ひとくちアドバイス◆
     報告は義務です
     1 結果を先に簡潔に報告する
     2 中間報告は頻繁におこなう
     3 悪は急げ、ミスやクレームは早く報告する
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会社は楽しく、仕事は楽しくと誰もが望むところです。
特に近年の若者は、それが顕著なように思います。
会社は仲良しクラブではありません。
いつも意見が一致して「和気あいあい」ばかりでは創造的な仕事はできないし、そんな会社は勝ち残れないでしよう。

大事なことは、意見が違ったとき「きちんと話し合えるか」ということです。
考えが違ったときは、自分の考えを分かってもらうことと、他人の気持ちを理解することは、同じくらい重要です。
場合によっては、折り合いをつけなければならないこともあるでしょう。
多様な人間の集まった組織のなかで、どう能力を発揮するか?
そこにコミュニケーションが求められる理由があるのです。
 
多くの社員が、同時に、定められた目標に向かって仕事をすすめるとき、
 ・途中経過や結果を報告する
 ・途中でお互いに連絡し合う
 ・困難に対峙したときには相談し合う
などの場面が必ずあります。
 
一つの仕事が終えるまでには、上司や同僚、関連部門との間で、報告・連絡・相談が頻繁に行なわれます。
それによって共通の目標を確認し合いながら、各々に与えられた仕事をすすめることが大切なのです。
協調とはそんなことです。
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    ◆ひとくちアドバイス◆
    連絡は気配りです
    1 連絡は面倒がらないで
    2 連絡は「言った」ではなく「伝わったか」が大事
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いつの頃からか、特に教育現場を中心に、成績だけでなく個性を生かしていこうという流れが大きくなりました。
そんなことから、自分の個性を生かした仕事がしたいや、好きなことでなければ働く気がしない、といった若者が多くなり、「仕事探しは自分さがし」とまで言われるようになりました。
 
そんな考えの人は、結局どこの職場に行っても、満足することはできないでしよう。
ましてや、自分が満足しないのに、人から良い評価を得られることはないでしよう。
時代がどう変わっても、企業社会の現実は厳しく、規範は厳然としてあるのです。
 
「個性的な人材がましい」と言った言葉を誤解してはいけません。
企業が言う個性とは、「基本の上に乗った個性」なのです。
社会人としての基本能力を身につけないで個性を主張しても、それはわがままでしかありません。
このギャップに気がつかない、あるいは対応できない若者が多いのです。
結果として「7 5 3離職現象」なることが起きているのです。
 
「企業は人なり」と言われるように、企業が成長していくベースは人材にあります。
そして、人は「報告・連絡・相談」というコミュニケーションによって結ばれ、組織として機能しています。
だから面接では、上手に答えられるかどうかではなく、双方向に話ができる人材であるか否か試されるのです。
「仲間としてやっていけるか」が見極められるのです。
いくら学校の成績が良く、採用筆記試験の点数が良くても、面接官に「同僚とうまくやっていけそうもない」と思われたらアウトです。
 
面接は、あなたがすごいことをアピールする場ではありません。
面接は、面接官と会話のキャッチボールをすることです。
キャッチボールを上手にするコツは、相手が受け取りやすいように、きちっとしたスピードで胸元に投げることです。
そうすれは、面接官からも、受け取りやすいボールが帰ってくるはすです。
面接は、これの繰り返しです。
それが、コミュニケーション能力を測る、面接試験の目的なのです。
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    ◆ひとくちアドバイス◆
    相談で問題解決を図る
    1 あらかじめ相談する内容を整理して
    2 ギリギリはNG、余裕を持って相談する
    3 相談した人に、結果の報告とお礼を忘れない
    相談は、人の力を借りて自分が成長するチャンスです
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