ケン・コダマ(映画監督)

ワイルドサイドを歩く映画監督です。 映画感想や、お仕事奮闘記をゆるゆるでお届けします。 ′20にドキュメンタリー映画『現在地はいづくなりや 映画監督東陽一』が全国主要都市で公開される。映画以外に自治体PR、コピーライティング、イラストなどの分野でも活動中。宮崎県出身。

ケン・コダマ(映画監督)

ワイルドサイドを歩く映画監督です。 映画感想や、お仕事奮闘記をゆるゆるでお届けします。 ′20にドキュメンタリー映画『現在地はいづくなりや 映画監督東陽一』が全国主要都市で公開される。映画以外に自治体PR、コピーライティング、イラストなどの分野でも活動中。宮崎県出身。

最近の記事

【映画感想】『シビル・ウォー アメリカ最後の日』観てきた

めずらしく話題作を鑑賞してみました。 ストーリーは、いくつかの州が独立宣言し、内戦状態になったアメリカをジャーナリストの目線で描くロードムービー、という感じ。 僕はあまり前情報を入れたくないタイプなので(入れれば入れるほど観なくていいやってなっちゃう笑)、蓋を開けてみたら、ということが多い。それで、この作品、蓋を開けてみたら、『A24』というロゴが最初に出てくる。「なるほど」と思いながら観てました。 うん、良くも悪くも『A24』の作品だな、というのが最初の感想でした。

    • 【映画感想】『マッシブ・タレント』 なんでか愛しちゃう、馬面のヒーロー

      『マッシブ・タレント』 ニコラス・ケイジニキの新作。楽しみにしておりました。 落ちぶれたという設定のニコラス・ケイジが役を得るために東奔西走、上を下への大騒ぎなアクションコメディ。ニコラス・ケイジが本人役で落ちぶれたニコラス・ケイジを演じる、なんてもう僕の大好物じゃない、ということなんですね。 結果として、笑えるB級映画に仕上がっていました。特に語るべきことも、考察すべきことも見当たりません。ヘラヘラダラダラと観て楽しむ、そんな映画です。ただニコラス・ケイジニキのファン

      • 【映画感想】その漢、スティーブン・セガール

        よく聞かれるのが「1番好きな映画は何ですか?」という質問ですが、1番好きってのはなかなか困るんです。そのうえ、聞いておきながら、「なんか難しいの好きそうですよね?」なんて言われちゃうわけです。そんなことないんですよ。小難しいのも好きですが、1番好きな映画はゴダールですとか、キューブリックですとか、タルコフスキーですとか、そういう鼻につくことは言いません(好きな人すみません笑) ということで、もちろん1番ではないけど小難しくない好きな映画を挙げると、スティーブン・セガールなん

        • 【映画感想・解説】『殺人の追憶』の追憶

          「映画の価値は開始10分で決まる」という言葉をご存知だろうか? 映画好きなら『アバン』という言い方も聞いたことがあるでしょう。メインタイトル前、その開始10分くらいの間に何を見せることが出来るか、監督も脚本家もそこにかなりの力を使うわけです。使わないなんて監督、脚本家がいたら、そんな人たちの作品は観ないことをオススメします笑。 さて、そんな最高のアバンを持つ映画。例えば『パルプ・フィクション』のパンプキンとハニバニーの強盗シーン、『レザボア・ドッグス』のライク・ア・ヴァージ

          【映画感想/ドラマ感想】『一流シェフのファミリーレストラン』好きなものは最後に食べる派

          Hulu/Disney+  ジェレミー・アレン・ホワイト主演 Hulu、Disney+、この並びで期待半分不安半分だったのだが。 僕の人生の中でも間違いなくトップ3に入る、最高のドラマである。 今後これを超えるものをドラマ、映画で観ることがあるだろうかと、歓喜に震えた。 世界的に有名なレストランの若きシェフであるカーミーが、故郷のシカゴに戻り、自殺した兄マイケルの経営していたサンドイッチ店を継ぐことになるが―、というストーリー。 まず役者たち。ドキュメンタリーかと思うほ

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          『五芒星の侍』第3話

          第3話『真打』1五行町・船着き場へ向かう通り・長屋前(夕)       ブツブツと言いながら伊三が歩いてくる。 伊 三「でもやっぱ気味悪いよなあ。やめよっかな」       そこへ、ひとりの町人が声をかけてくる。 町 人「お、榊原先生、その節はどうも」 伊 三「おお、お父さんの具合はどうだい?」 町 人「すっかり良くなりやした。先生どちらへ?」 伊 三「なに散歩がてら船着き場の方にね」 町 人「そりゃやめときなせえ。あの辺は出るんですよ」 伊 三「出る?」 町 人「ええ、

          『五芒星の侍』第3話

          『五芒星の侍』 第2話

          第2話『蠢動』1十蔵の屋敷・漣の部屋(朝) 漣は『初代市川男女蔵奴一平』の浮世絵手札を見つめている。   「あれは一体なんだったんだ?」 漣  「おい、市川男女蔵。なんとか言え」       手札の中の男女蔵はピクリとも動かない。 そこへ、十蔵の声がする。 十蔵の声「漣、飯だ!」       漣は懐に手札をしまう。 部屋の隅には四浪の位牌と、うたの荷物が置かれている。 漣はそれを見つめる。 「うた、おとう……」 2十蔵の屋敷・居間(朝)       漣と十蔵が朝食をと

          『五芒星の侍』 第2話

          『五芒星の侍』第1話

          あらすじ時は幕末。 江戸に暮らす漣は泣き虫のいじめられっ子。双子の妹うたは、漣とは真逆のじゃじゃ馬で、いつも漣を守ってくれる。ある日、漣は不思議な力を持つ浮世絵手札、写楽の『初代市川男女蔵奴一平』を手に入れる。突如現れた妖魔を、手札から飛び出した初代市川男女蔵奴一平と退治するが、父は妖魔に殺され、うたは妖魔の世界にさらわれてしまう。 妖魔を操るのは開国派の幕臣、勝麟太郎一派。外国から日本を守る為、異界の扉を開こうと画策している。そこから漏れ出した妖魔は日本人でも見境なく襲

          『五芒星の侍』第1話

          自己紹介|はじめてのnote

          ■アイム ケン・コダマ 映画監督のケン・コダマ(小玉憲一)です。 2020年に、師匠である東陽一監督のドキュメンタリー映画『現在地はいづくなりや 映画監督東陽一』で商業デビューしました。 生業は、映画、CM、テレビ、脚本、コピーライティングなどになります。自治体のPR動画なども多く手がけ、いくつかの賞などもいただいています。企画を1から作る、ゼロイチのスタートアップを得意としています。 要は何でも屋です、お気軽にお声がけください。 ■やろうと思ってます プロの監督でもあり、

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          【映画感想】『バッドボーイズ RIDE OR DIE』ひたすら楽しむワチャゴナドゥ

          誰に何を言われようと、大好きなシリーズ『BAD BOYS』。 ポリスバディものなんて、もうその時点で面白いわけですが、バディの相性ということだけで言えば、もうダントツにこの『BAD BOYS』のマイク・ラーリとマーカス・バーネットなのだ。 会話の軽妙さ、かっこよさ、やはり群を抜いている。 (他にも、『リーサル・ウェポン』『トゥルー・ディテクティブ』『セブン』『殺人の追憶』『あぶない刑事』『刑事貴族』と枚挙にいとまがない) さて、この第4作目、こういう映画を観るとハリウッドの

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          【映画感想】『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』

          『アレクサンダー・ペインとポール・ジアマッティのコンビが再び。それは間違いなど起きるはずもないだろう、ということで日比谷シャンテへ。 しかしあの傑作『サイドウェイ』から20年経ってるらしい。そのことに驚きと恐怖を感じつつ座席についた。 公開最初の日曜日ということもあり、ほぼ満席。素晴らしいけど、隣にでっかい人(私もデッカめだけど)が来ちゃってちょっとせまい笑。 ストーリーの舞台は1970年の年の瀬。全寮制の男子寄宿学校。年末のホリディシーズンに学校に残ることになった、嫌

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          【映画感想】『WALK UP』 メビウスの輪を登る

          韓国映画、ドラマも好きで、名前もずっと知っていたのに何故かご縁がなかったホン・サンス監督作品。今回はタイミングが合い、アップリンクにて。 映画監督のビョンスは、インテリア関係の仕事を目指す娘と、インテリアデザイナーの知り合いが所有するアパートを訪れる。ワインを酌みながら、和やかに語り合う3人。そんな中、ビョンスに仕事の連絡が入る。「すぐに戻る」と、その場を離れるのだか…。 なんとも不思議な映画である。 普通、これだけ板付きの会話劇を延々と展開されると、眠気と戦うことにな

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