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【映画感想】その漢、スティーブン・セガール

よく聞かれるのが「1番好きな映画は何ですか?」という質問ですが、1番好きってのはなかなか困るんです。そのうえ、聞いておきながら、「なんか難しいの好きそうですよね?」なんて言われちゃうわけです。そんなことないんですよ。小難しいのも好きですが、1番好きな映画はゴダールですとか、キューブリックですとか、タルコフスキーですとか、そういう鼻につくことは言いません(好きな人すみません笑)

ということで、もちろん1番ではないけど小難しくない好きな映画を挙げると、スティーブン・セガールなんてどうでしょうか笑。そう、沈黙シリーズのあの漢です。
え? ってなりますよね。でも彼の初期作品はエンタメ作品として優れているものが多いし、何よりスティーブン・セガールという、その存在自体がおもしろすぎるんですね。初主演作品は1988年の『刑事ニコ〜法の死角〜』。この作品、とにかく謎が多いのです。なぜ無名のセガールが主演を張れたのか。どこからお金が出たのか。いまだによくわかってないというのです。だからまことしやかに「セガールは元CIAで、そのルートからお金が出た」とか、どえらい都市伝説が展開されているわけです。


自毛時代

そして、そのセガールの観るべき映画と言えば、『沈黙の戦艦』『沈黙の要塞』『暴走特急』です。
ケイシー・ライバックという元CIA工作員のコックが大暴れするこのシリーズ最初の3作は人気、内容ともにセガール作品の中では頭抜けています。
セガール拳法と言われる、合気道ベースの独特な拳法は『暴走特急』で完成したと、僕に言われています。

そして、もう皆さんももちろんお気づきだと思いますが、『沈黙の戦艦』『暴走特急』は主役はケイシー・ライバックですよね。しかし『沈黙の要塞』の役名はフォレスト・タフト。そう、シリーズとか言いながら繋がっていないのです!

そこを、「もうええやん、セガールが暴れるんは暴れるんやし」と、強引に『沈黙シリーズ』を作り出し、そして1作目と繋がっている3作目で『沈黙』を外してみせた、その胆力。もうそこからもセガールという漢に魅力を感じずにはいられないのです。邦題は日本の配給がつけてるわけですから、セガール関係ないですけどね笑。
政治的、人物的には全く好感の持てる漢ではありませんが、それは映画とは関係のないことです。

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