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記事一覧
デジタル教科書を能動的に活用してもらうには:北村真琴先生(東京経済大学)
私はゼミで、『1からのマーケティング・リサーチ』(第2版)のデジタル教科書を利用しています。内容理解度を問う事前課題をデジタル教科書に私がテキストボックス(付箋)で書き込み、ゼミ生はLMS(学習管理システム)上で期限までに回答します。ゼミ中は、その回答を紹介しつつ、誤答が多かった箇所を中心に私の独自スライドで補足・解説した上で、サンプルデータを配信して統計解析ソフトで実習してもらう、という流れ
対面式への回帰と双方向授業への戸惑い:遠藤明子先生(福島大学)
オンデマンド式への強制転向からの愛着、そして対面回帰コロナ禍での制約された生活様式から通常の日常へと回帰しつつあるなか、福島大学でも2023年度後期から、大規模授業でも、希望する教員はオンデマンド式から対面式に戻すことが可能になりました(本学では2020年度から履修者100名以上の科目にオンデマンド式を義務化)。
突如降り掛かったコロナ禍の試行錯誤、ドタバタ、悲喜こもごもを乗り越えて、教
デジタル教科書とワークショップで学びを深める:藤田健先生(山口大学)
デジタル教科書を活用した反転授業を実施中 筆者は長年、大人数の受講生を前に一方的に話し続ける講義を実施してきました。そんな私でも、この3年ほどは、「商品開発論」(経済学部2年次以上配当科目、2単位、20~50人程度)の授業で、デジタル教科書を使った反転授業をしています。画一的な講義とは違ったやり方なのですが、毎回の授業が刺激的です。
私が反転授業をするのは、コミュニケーションを通した学びを提供
デジタル教科書を活用した対面・遠隔併用型反転授業:西口智美先生(武庫川女子大学)
皆さん、こんにちは、武庫川女子大学経営学部の西口です。私は『1からのブランド経営』を2年連続で経営学部3年生向けた講義に採用しております。このテキストを活用する経験と感想を皆さんと共有させていただきます。
碩学舎デジタル教育研究会で得られたノウハウの活用 私は2022年に初めて『1からのブランド経営』を武庫川女子大学経営学部3年生の講義に導入しました。3年生に対して、このテキストをどのように
対面講義において双方向性をいかに実現するか:山本奈央先生(名古屋市立大学)
講義の概要 2023年度前期、私は2〜4年生配当科目「マーケティング」において、各回の内容について講義時間内に教員から出される課題(質問)に取り組む「理解度チェック」を導入しました。例えば、「同じカテゴリーの他の製品と比べて、プレミアム価格で販売されている商品のブランド名をあげ、なぜ、その製品はプレミアム価格をつけられているにもかかわらず消費者によく売れているのか、価格以外のマーケティングミック
自主的な学びを実現するためには、デジタル教科書がおすすめ:柳到亨先生(和歌山大学)
このエッセイでは、和歌山大学経済学部の専門科目「マーケティング論」でのアクティブラーニングやデジタル教科書の活用についてお話ししたいと思います。
アクティブラーニング教育手法を導入した理由
和歌山大学に赴任してまもなく経験したことがアクティブラーニングに取り組むきっかけになりました。当初は、私の授業も一般的な座学の形式で、受講生は90分間ずっと教員の話を聞くだけというスタイルで行なってい
対面講義でも、デジタル教科書を活用した反転学習:明神実枝先生(福岡大学)
対面講義でも、デジタル教科書を活用
デジタル教科書を使っている先生方のお話を最初に伺ったとき、正直に言いまして、定年までもうちょっとあるなあ...デジタル教科書を使わずに逃げ切るのはムリかなあ...スマホが私たちの生活を変えたように、デジタル教科書が私たちの学びを変えるかもしれないなあ...と思いました。とは言え、その時はデジタル教科書を採用する勇気がありませんでした。
ところが、コロナ禍
デジタル教科書の可能性を発見する冒険:藤井資子先生
1年目の大冒険。
本務校では、ビジネススクールスタイルのケースメソッドを学部生向けにアレンジして、討論型の授業を実施していました。そんな私にとって、デジタル教科書を用いたオンデマンド型の授業は大冒険でした。弊学では、リアルタイム・双方向の授業形態が認められていなかったのです。1年目の大冒険。どうなることかと思いました。やってみると意外と楽しく、いろいろな発見がありました。
2年目、授業形態を
新しいデジタル教科書システムによる「学生が教科書作りに参加する授業」の設計:朝岡孝平先生(高知工科大学)
はじめに 私は2021年度から『1からの消費者行動 第2版』のデジタル版を用いて授業を実施してきました。その授業の様子も以前noteにまとめています。
私にとってのデジタル教科書の最大の魅力は、学生が教科書作りに参加できる点でした。つまり、教員が教科書に補足情報を書き込んで共有できるだけではなく、学生も自ら考えたことを教科書に書き込み、他の学生や教員に共有できるということです。授業中に挙手して
オンデマンド型授業において学生間の学びあいを促進するデジタル教科書の活用方法:瀨良兼司先生(近畿大学)
授業の実施方法 2023年度前期は、「国際マーケティング」をオンデマンド型で担当しました。経営学部に加えて経済学部の学生も履修が可能であることから、500名を超える学生が履修登録をしてくれました。授業の実施方法として、デジタル教科書システム「UniText」を活用し、予習を前提とする講義を進めました。講義の大きな流れとしては、図1で示す通りです。
予習課題として、テキスト本文と教員の説明を読
学生視点からのデジタル教科書を活用した講義:瀨良兼司先生(京都橘大学)
はじめに 2020年度から、大学生協の電子書籍システムであるDECS(Digital Education Contents Support)を採用しています。これまでの取り組みについては、以前の投稿で紹介していますので、ご覧いただけますと幸いです。
今回は、2021年前期に実施した完全オンディマンド型の講義についてご紹介します。弊学では、履修者が80名以上になった場合、事前収録による完全オンディ
デジタル教科書を用いた授業に対する満足度〜fsQCAを用いた探索的研究〜:横山斉理先生(法政大学)
はじめに 大学における授業のオンライン化・デジタル化をコロナ前から実施していた教員はごく少数で、ほとんどはコロナを機に急遽対応を迫られ四苦八苦しながら授業を提供しました。この時期の大学内部がどれほどバタバタしていたかが明るみに出ることはないと思いますが、それはもう大変でした(思い出したくありません)。この騒動で体調を悪くされた方も多いと思います。
わたしが所属する法政大学も同様で、コロナ対
学生と教員がともに学ぶデジタル教科書利用法:山本奈央先生(名古屋市立大学)
2021年春 デジタル教科書導入にあたり教員(私)が考えたこと
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、私の所属する大学でも2020年より、オンライン講義が導入された。
私は2019年末から1年強の育児休業に入ったため、2021年4月にはじめてオンライン講義を行うことになった。この時点ではオンライン講義に関する知識もノウハウもほとんどなく、むしろ学生のほうが講義の受け方や課題提出等、オンライン
2回のデジタル教科書を用いた授業経験で見えてきたこと:朝岡孝平先生(高知工科大学)
高知工科大学経済・マネジメント学郡講師の朝岡と申します。
私はこれまで、『1からの消費者行動 第2版』のデジタル版を用いた消費者行動論の講義を2回行いました。高知工科大学の履修者99名の対面授業と、一橋大学の履修者407名のオンデマンド授業です。性質が異なる授業でしたので、この記事では各授業の概要とうまくいった点・改善すべき点をまとめました。
高知工科大学:中規模・対面授業の概要
基本的