見出し画像

新たな楕円球伝説「キックオフ」。全国高校ラグビー。ドラマ「スクール☆ウォーズ」のモデル校が再編統合後に初の花園。伏見工の流れをくむ京都工学院が大勝発進

新たな楕円球伝説が「キックオフ」。全国高校ラグビー大会が開幕した。1980年代の人気ドラマ「スクール☆ウォーズ」のモデル校が花園に帰ってきた。元々は伏見工業。その後に再編統合して京都工学院と名前を変えた。新校名で初の花園。初戦で112-0と大勝した。新たな伝説が令和に花開く。選手たちの活躍を期待したい。

「お前らゼロか?」「俺はこれからお前たちを殴る」。1980年代に放送された「スクール☆ウォーズ」に登場する刺激的なセリフ。今でも語り草となっている。

今でいう「胸アツ」なドラマだった。「109-0」で負けたチーム。覇気のない選手たちに、元日本代表だった監督が激怒する。俳優の山下真司さんが熱演したドラマだ。

何世代にもわたって、チームは成長していき、ついに日本一となる。実話をベースとした物語に、多くの視聴者が感動して、このドラマをきっかけにラグビーを始める人も多かった。

このドラマのモデルは京都の伏見工。ラグビー界のスーパースターだった平尾誠二さんの母校。ドラマでも平尾さんをモデルにした生徒が登場する。

スクール☆ウォーズの影響もあり、伏見工が全国的な人気校となった。しかし、2016年に伏見工と洛陽工が統合し京都工学院となった。

そして今大会、伏見工時代に出場してから9年ぶりの出場だ。京都工学院として初めての花園。新たな伝説をピッチに刻む。

初戦の相手は福島の聖光学院。前半に9トライを挙げるなど55-0で折り返すと、後半も9トライの猛攻。トータル112-0で大勝スタートを飾った。京都工学院が新たな1ページを刻んだ。

112得点は伏見工時代を含めて、花園でのチーム最多得点となった。これまでの時代よりもパワーアップして花園に帰ってきたのだ。

ドラマの主人公は滝沢賢治。そして賢治のモデルは元日本代表の山口良治さんだ。伏見工を初めて全国制覇に導いた名将。強豪に鍛え上げていっただけに、この日の大勝にも「細かなミスが多かった」と厳しい。それだけ期待している証拠でもあるのだろう。

伏見工業時代に4度の全国制覇を達成した名門。フルバックを務めた広川陽翔主将は「1勝、2勝して満足してもらえる学校じゃない」と初戦の大勝にも気を引き締める。

新たなドラマ、そして新たな伝説を築こうと、京都工学院の選手たちは真剣だ。ピッチにどんな時代を刻むのか。選手たちの青春を見守りたい。

いいなと思ったら応援しよう!