【海に眠るダイヤモンド】眠りから目覚めた玲央が見つけたダイヤモンドとは?【最終回】
先週、日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」が最終回を迎えました。とても感動的な最終回になったと思います。
脚本家の野木亜紀子さん(代表作「ラストマイル」ほか)の巧みな脚本家に圧倒された3ヶ月でした。
【1~5話】いづみの正体
1~4話にかけて、いづみ(宮本信子)の正体が揺らいでいました。1話を見るごとに正体予想が変わっていきました。しかし、「鉄平が初恋の人」という言葉がキーとなり、揺れ動きながらも確実に朝子(杉咲花)であることが示されていったことが前半の大きな盛り上がりになりました。
【6~8話】端島・炭鉱の存続
そして後半の山場は端島炭鉱の存続についてです。
事故(家事)により炭鉱の閉山を決めることになります。苦渋の思い出鉄平が炭鉱に水を流し埋めることになりました。その時の炭鉱長(沢村一樹)の演説には胸を打つものがありました。確かに炭鉱が端島を育ててきたが、仕事よりも命を大切にしてこの端島を育ててほしい、そういったメッセージでした。よそ者扱いされてきた炭鉱長でしたが、鉄平父も納得させるような炭鉱長に端島人として貫録を見せた瞬間でした。
そして同時に鉄平兄(斎藤工)が中毒で命を落とすことになります。最後まで仲間の面倒を見て、仲間を全員助け、さらなる端島炭鉱の隆盛を信じ、一人で死んでいった姿には涙しかありません。
【9~10話】現代と過去の接点
鉄平兄の死は新たな命にも影響を及ぼします。それが、妻、リナです。命を狙われ端島に逃げてきたリナを家族として、追っ手を殺してまでリナを守り続けてきた鉄平兄はリナに今後の選択肢を持たせて死にゆきます。その後のリナはどんなに心細かったことでしょう。確かに、今までは一人で逃げてきていたものの、やはり頼る先ができてしまってからは、もう一度一人で生きていくなんて難しいし、やはりできないのです。そこに現れたのは鉄平でした。やはり、家族です。鉄平は兄の意思を受け継ぎ、最愛の人との待ち合わせを捨ててまで、兄のなそうとしたことを受け継いだのです。
そして、現代。いづみは端島を再訪し、鉄平との思い出を振り返ります。そこには、鉄平が死ぬ間際に残した「ダイヤモンド」が置いてありました。そのおいてあった場所は、鉄平と朝子が結婚して、子供まで生まれ大所帯になったときに住む部屋位置においてありました。リナと本土に逃げてからも、死ぬまで一生涯待たせた朝子のことを想い続けてきたことがもので明らかになりました。
ラストシーン。朝子といづみが対面します。私は、結構最終回のあるはずのない未来をドラマチックに描いたシーンは好きです。朝子はいづみに問いかけます。私の人生は振り返ってみてどうだったか、と。それに対しいづみは、朝子は気張って生きた、と答えます。それだけで朝子は救われたことでしょう。鉄平は行方知れずになってしまって、鉄平の本当の想いを知ることもなく端島を出ていくことになっていました。さらに、朝子といづみの前に鉄平がそばに表れます。鉄平としても会いづらいものではあったでしょう。会うはずのない三者が空想上で結ばれた感動的な瞬間でした。
【主題歌】ねっこ
ドラマの世界観にあったより泣かせるような名曲でした。
【感想】端島と現代が教えてくれたこと
1話の玲央と10話の玲央は大きく何かが変わったといえるでしょう。それは、いづみさんから鉄平の話を聞いたからでしょう。端島は狭い島で物理的な狭さがありました。しかし現代では豊かになった分、精神的な狭さが生まれています。しかし、そんな中で激動の時代を端島という場所で駆け抜けた鉄平の力強さと信念を聞いて、今のままではだめだと玲央なりに悟ったのでしょう。そんな人間としての変化が表れていた、そんな風に思いました。
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