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『祈り』と『瞑想』
人が天に向かって祈るのは、初詣の時だけでない。行き詰まった時、苦しくてどうしたらいいのかわからない時、どうしても成し遂げたい願いがある時、人は祈る。
けれども違った祈り方がある。心を『今』『ここに』留めることに集中するマインドフル瞑想と呼ばれるものだ。
そのずっと内側にあるものは、穏やかで満ち足りた心の宇宙への希求かもしれない。そして何か、自分の存在よりももっと大きなものに垣間触れることの不思議さ。
それは自分に還ることでもある。自分の内奥深くにある、やさしい平和な光やあたたかいもの、美しいものへ回帰すること。
心の平穏と安寧を願う祈りの瞑想もある。「私の心が平穏でありますように。私の家族が平穏でありますように。私の住む街の人が平穏でありますように。私の国に住む人が平穏でありますように」と範囲を広げるような形で順に祈っていく。
自分のためだけではなくて、すべての人が、そして生きとし生けるもののすべてが平穏であるようにと祈るうちに、心は研ぎ澄まされて水の濁りが沈着して消えていく。
富や実力や栄光への欲望を逸脱した、真の己へ還ることは時空を超えて時空とつながり、宇宙を超えて宇宙とつながる。そしてもっともっと壮大なものと自分の軸の一点が繋がることを感じること。それはすべての苦しみから解き放された、まったくの自由へとつながる。
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