京都大学 人と社会の未来研究院 社会的共通資本と未来寄附研究部門

本寄附研究部門は、宇沢弘文氏が唱えられた「社会的共通資本」の理念を継承しつつ、それを気…

京都大学 人と社会の未来研究院 社会的共通資本と未来寄附研究部門

本寄附研究部門は、宇沢弘文氏が唱えられた「社会的共通資本」の理念を継承しつつ、それを気候変動や格差拡大など現代社会の課題解決につなげ発展させるとともに、学問分野の垣根を越えて様々な社会的セクターと連携し、未来に向けた社会的インパクトの創出を図っていくことをミッションとしています。

マガジン

  • 社会的共通資本と未来スタディツアー

    京都大学社会的共通資本と未来寄附研究部門では、社会的共通資本を研究し、社会的共通資本の実装可能性を検討しています。 豊かな未来社会の実現に向けた提言や構想を積極的に行うと同時に、研究成果を踏まえた社会的インパクトの創出を進めていくことを目指しています。 上記を目的に、社会的共通資本と未来寄附研究部門の研究の深化発展、および研究部門の活動内容を社会発信するための各種スタディツアーを実施しています。

  • 社会的共通資本を考える シリーズ

    京都大学社会的共通資本と未来寄附研究部門では、宇沢弘文が提唱した社会的共通資本を研究し、社会的共通資本の実装可能性を検討しています。2023年2月~「社会的共通資本を考える シリーズ」と題して、社会的共通資本をより深く理解し、実践につなげるために、宇沢弘文の著書や社会的共通資本に関連する本を様々な角度から読み込んでいくイベントを開始しました。

  • アカデミアシリーズ(未来社会のデザインと社会的共通資本)

    京都大学社会的共通資本と未来寄附研究部門では、社会的共通資本を研究し、社会的共通資本の実装可能性を検討しています。 気候変動や生態系の喪失、経済格差や分断の広がりなど、現代の社会が直面する様々な課題を解決するにあたり、「社会的共通資本」の考えは多くの手がかりを提供してくれます。そうした社会的共通資本のコンセプトを生かしつつ、私たちが実現していくべき未来社会のデザインあるいはビジョンを、大学の研究者と様々な社会的アクターが連携して考え構想していくイベントのレポートとなります。

  • 研究業績(学会、論文、メディア情報、イベント登壇等)

    社会的共通資本と未来寄附研究部門に関連する研究業績(学会、論文、メディア情報、イベント登壇等)の更新情報を一覧化しております。

  • Article List(English)

    Inheriting the philosophy of "social common capital" advocated by the internationally acclaimed economist Hirofumi Uzawa, we will collaborate with various social sectors beyond the boundaries of academic disciplines and conduct interdisciplinary research on the nature and future of social common capital, focusing on fields such as education, healthcare, and the environment.

最近の記事

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特別シンポジウム「進化する社会的共通資本」〜Evolution of Social Common Capital〜 を実施しました:2024年3月26日

2024年3月26日に京都大学人と社会の未来研究院社会的共通資本と未来寄付研究部門特別シンポジウム「進化する社会的共通資本」を開催した。本研究部門設立が5月に3年目を迎えるのにあたり、活動の報告を行い今後の発展をより多くの人々と考えようという趣旨で、あえて、招待制でオフラインのリアル開催とした。 本シンポジウムは、社会的共通資本に関連する研究者や社会的共通資本を社会実装している実践者、本研究部門と今後連携していきたい方々が一堂に集まり、社会的共通資本の可能性を対話する機会と

    • スタディツアー@ブラジルの様子が掲載されました。

      2024年9月13日、「Interconnected Imapct of Social Common Capital ~From Civic Life to Planetary Health~」 と題して、社会的共通資本に関する国際フォーラムがブラジルサンパウロにて開催されました。 その様子がNEWSに掲載されましたので、お知らせいたします。 ※詳細な実施レポートは後日改めてアップいたします。

      • 社会的共通資本を考えるシリーズ特別編~文化人類学から考える 社会的共通資本~

        2024年4月、社会的共通資本を考えるシリーズ特別編として、「文化人類学から考える社会的共通資本〜負債と信用の人類学〜」を京都 瑞泉寺で開催しました。 社会的共通資本はその地域に住む人々や環境により変わります。文化人類学的視点から浮かび上がるものを考えていきたいと思います。文化人類学者・小川さやかさん、独立研究者・森田真生さん、哲学者・谷川嘉浩さんの3人で『負債と信用の人類学』を手がかりに、『ブルシットジョブ』『万物の黎明』のデイビッド・グレーバーも深掘りしながら考えていき

        • 「未来社会のデザインと社会的共通資本」藤倉 達郎教授 -20世紀後半のネパールから見える社会的共通資本-

          気候変動や生態系の喪失、経済格差や分断の広がりなど、現代の社会が直面する様々な課題を解決するにあたり、「社会的共通資本」の考えは多くの手がかりを提供してくれます。そうした社会的共通資本のコンセプトを生かしつつ、私たちが実現していくべき未来社会のデザインあるいはビジョンを、大学の研究者と様々な社会的アクターが連携して考え構想していくことが「未来社会のデザインと社会的共通資本」の趣旨です。 今回は2023年11月に「未来社会のデザインと社会的共通資本」に登壇を頂いた、京都大学大

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        特別シンポジウム「進化する社会的共通資本」〜Evolution of Social Common Capital〜 を実施しました:2024年3月26日

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        • 社会的共通資本と未来スタディツアー
          6本
        • 社会的共通資本を考える シリーズ
          7本
        • アカデミアシリーズ(未来社会のデザインと社会的共通資本)
          4本
        • 研究業績(学会、論文、メディア情報、イベント登壇等)
          8本
        • Article List(English)
          8本
        • 社会的共通資本を数理経済学から探る
          4本

        記事

          舩橋特定教授の論文がnpj Sustainable Agricultureに掲載されました

          舩橋特定教授の論文がnpj Sustainable Agricultureに掲載されました

          舩橋特定教授の論文がnpj Sustainable Agricultureに掲載されました

          「社会的共通資本」を問い直す 『問いと対話の読書ゼミ』参加レポート

          『問いと対話の読書ゼミ』について2024年1月10日(水)〜2月28日(水)にかけて、全8回毎週水曜日時20時~21時30分で『問いと対話の読書ゼミ』を開催しました。 宇沢弘文の集大成、『宇沢弘文の経済学:社会的共通資本の論理』を「問い」と「対話」を基軸にしつつ読み込んでいく特別ゼミで、プロデューサー・編集者の岩佐文夫氏をファシリテーターにお招きして、開催しました。 本の内容もさることながら、むしろ「著者はこの本をどんな問いに基づいて書いたのか」、「今日を生きる私たちは、

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          広井良典教授の編著書『商店街の復権――歩いて楽しめるコミュニティ空間』が筑摩書房から刊行されました

          広井良典教授の編著書『商店街の復権――歩いて楽しめるコミュニティ空間』が筑摩書房から刊行されました。 本書は、いわゆるシャッター通り化あるいは空洞化が進んできた日本の地方都市の中心市街地について、それを「歩いて楽しめるコミュニティ空間」として再生させようとする動きが各地で現れてきている現状を受け、商店街ないし都市空間のあり方を国際比較や公共政策等の幅広い観点から分析し、過度の道路・クルマ依存から脱却した成熟社会における都市・地域の社会デザインと、その実現に向けたステップを提

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          Study Tour Report@Jakarta International forum「Social Common Capital and the Future」

          The first international forum “Social Common Capital and The Future” was held in Jakarta, Indonesia, on June 25th 2023. The forum was advised by Uzawa Kokusai Gakkan, Kyoto University, and also together with School of Strategic and Global S

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          スタディツアーレポート@ジャカルタInternational forum「Social Common Capital and the Future」

          2023年6月25日、「Social Common Capital and the Future」 と題して、社会的共通資本に関する国際フォーラムがインドネシア大学サレンバキャンパスにて開催された。 社会的共通資本とは、経済成長分野における日本の代表的な経済学者である宇沢弘文(うざさ・ひろふみ、1928〜2014)が提唱した理念であり、現代社会の抱える様々な課題の解決の観点から近年再注目を浴びている。 本フォーラムでは、社会的共通資本に関して、様々な分野で活躍する専門家が登

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          Mathematical Economics for Theory of Social Common Capital(Chapter4: Ramsey Optimal Consumption Model and Phase Diagram)

          1 Introduction1.1 Summary In constructing his theory of social common capital, Hirofumi Uzawa modeled it through mathematical economics as well as he discussed in a institutional-school analysis through natural language. The basic concept

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          社会的共通資本を数理経済学から探る(第4回 ラムゼー最適消費モデルと位相図)

          1 はじめに1.1 概要 宇沢弘文は、社会的共通資本の理論を構築する際、自然言語によって制度学派的な分析を積み重ねる一方で、数理経済学によるモデル化も試みている。モデル化の基本的なアイデアは、「自然環境のような価格を付けられないものにどのように価格的価値判断を行うか」という点にある。宇沢はこの問題に、動学的最適化におけるシャドウ・プライスの技法を用いてアプローチしている。シャドウ・プライスは解析学におけるラグランジュ乗数法の応用である。 このレクチャーでは、高校数学を前提と

          社会的共通資本を数理経済学から探る(第4回 ラムゼー最適消費モデルと位相図)

          「未来社会のデザインと社会的共通資本」諸富 徹教授 -社会的共通資本の概念は、環境と経済のバランスをつくれるか-

          気候変動や生態系の喪失、経済格差や分断の広がりなど、現代の社会が直面する様々な課題を解決するにあたり、「社会的共通資本」の考えは多くの手がかりを提供してくれます。そうした社会的共通資本のコンセプトを生かしつつ、私たちが実現していくべき未来社会のデザインあるいはビジョンを、大学の研究者と様々な社会的アクターが連携して考え構想していくことが「未来社会のデザインと社会的共通資本」の趣旨です。 今回は2023年6月に「未来社会のデザインと社会的共通資本」に登壇を頂いた、京都大学大学

          「未来社会のデザインと社会的共通資本」諸富 徹教授 -社会的共通資本の概念は、環境と経済のバランスをつくれるか-

          「未来社会のデザインと社会的共通資本」内田 由紀子教授 -幸福のかたちは多様であれ。ウェルビーイングと社会の関係性-

          気候変動や生態系の喪失、経済格差や分断の広がりなど、現代の社会が直面する様々な課題を解決するにあたり、「社会的共通資本」の考えは多くの手がかりを提供してくれます。そうした社会的共通資本のコンセプトを生かしつつ、私たちが実現していくべき未来社会のデザインあるいはビジョンを、大学の研究者と様々な社会的アクターが連携して考え構想していくことが「未来社会のデザインと社会的共通資本」の趣旨です。 今回は2023年7月7日に「未来社会のデザインと社会的共通資本」に登壇を頂いた、人と社会

          「未来社会のデザインと社会的共通資本」内田 由紀子教授 -幸福のかたちは多様であれ。ウェルビーイングと社会の関係性-

          広井良典教授が日立製作所と行った日本社会の未来に関するAIシミュレーションがNHKスペシャル(1月4日放送)で紹介されました

          広井良典教授が日立製作所と行った日本社会の未来に関するAIシミュレーションがNHKスペシャル(1月4日放送)で紹介されました。 番組タイトルは「AI×専門家による“6つの未来”」で、広井教授が2016年以降日立製作所と行ってきたAIシミュレーション(政策提言AI)の新たなバージョンの内容が紹介されるとともに、①賃金、②少子化対策、③イノベーション、④幸福(ウェルビーイング)の視点から、日本が今後どのような社会を実現していくべきかについて、シミュレーション結果を踏まえた議論が

          広井良典教授が日立製作所と行った日本社会の未来に関するAIシミュレーションがNHKスペシャル(1月4日放送)で紹介されました

          自然資本と地域・人間・社会をつなぐ―社会的共通資本の新たな展望イベントレポート

          近年、「プラネタリーバウンダリー」という言葉に象徴される地球環境の有限性が認識され、生態系の保全・生物多様性への関心が高まる中、「自然資本」という考え方を農業、健康、地域再生、都市等のさまざまな領域に結びつけて展開し、社会の持続可能性を高めていくことが重要といわれています。一方で、日本では、人口減少や一極集中が進む中、地方都市の空洞化や耕作放棄地の拡大など、ストックの未利用(アンダーユース)を原因としたさまざまな課題も生じています。そんな中、これらの社会課題解決に向けた一歩と

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          渡邉文隆非常勤研究員が寄稿した『日本の寄付を科学する―利他のアカデミア入門』が刊行されました

          渡邉文隆非常勤研究員が寄稿した『日本の寄付を科学する―利他のアカデミア入門』が明石書店から刊行されました。 渡邉文隆非常勤研究員は、下記で寄稿されています。 ・第Ⅲ部 様々な寄付のあり方  第10章 分野によって寄付行動に違いがあるのはなぜか? ・第Ⅳ部 寄付研究の新展開  第15章 寄付者は寄付からどのようなメリットを得るのか? 渡邉 文隆 非常勤研究員 兼任 | ファンドレイジング(寄付募集)

          渡邉文隆非常勤研究員が寄稿した『日本の寄付を科学する―利他のアカデミア入門』が刊行されました