「問う」とはどういうことなの?【読書のキロク・保存版】
こんばんは、"もっちゃん"です。
記事に興味を持ってくださり、ありがとうございます。
今回は【読書のキロク・保存版】です。
なんだか前期の講義も終わりに近づき、レポート等の課題に追われ、なかなか読書に時間を割けない日々が続いています。
最近は読む本を精選していくようになってきた気もします。
そんな中、自分でも疑問に思っているところに関する書籍を読みました。
答えがあるわけでもなく、さらに深みにハマった感もありますが、じっくり考えたいと思います。
◯今回読んだ本:『問うとはどういうことか』 著者:梶谷真司 大和書房
梶谷先生の本になります。哲学系の方になりますが、教育関係でも参考になる部分が多い方だと思います。
◯概要
基本的には大人向けに書かれている本だとは思います。
ただ、非常に平易な文で書かれてもいるので、子どもでも参考になるところがあるかもしれません。
◯子どもたちの「問う」力
本書では、
考える力=問う力
として、前段から問うことが考えることの基盤となるといったスタンスで書かれています。
確かにその通りだと思います。
考える際、前提として問いているような気もします。
考える力のために必要なのが問う力ということが、非常に納得できるところではあります。
一方で、子どもたちが「問う」ことには、別の意味もあるようにも思います。
よく言うのは、
子どもたちが自分たちで「問い」を立てることで、より主体的に取り組む
ということではないでしょうか。
個人的には、その「問う」という行為がどのように意欲につながっていくのか、ということに興味があります。
そこに関してはもう少し考えてみたいと思います。
◯授業における「問い」
では、実際の授業等で、「問い」はどのようにあるのでしょうか。
本書の第三章が自分の中では具体的で参考になるところでした。
具体的な問いかたとして、何種類か挙げていました。
①「意味」を問う
②「本質」を問う
③「理由」を問う
④「方法」を問う
⑤「状況」を問う
⑥「関係」を問う
⑦「事例」を問う
⑧「要点」を問う
⑨「意見」を問う
⑩「真偽」を問う
の10パターンを挙げていました。
子どもたちにとって、この問い方を知っていることで、比較的問いが立てやすくなるようにも思います。
加えて、教員としてもこれを知っていることによって、自分の「問いかけ」の仕方というのも変わってくるように思います。
授業で立てたい「問い」とはどういったものなのか、その授業ごとにイメージしやすくなる、とてもわかりやすい分類だと思います。
◯実際にどのように問うのか?
第四章では、それをさらに実践的に落とし込んで、具体化しています。
突き詰めれば
多面的に問う(考える)
多角的に問う(考える)
ということになるのかもしれません。
ただ、それをもう少し細かく、問いの方向性だったり、比較といった具体的な方法まで示しながら記述しています。
授業での応用を考えると、この章が一番有用かもしれません。
◯子どもたちが「問う」ためには?
自分としては、最終的にはこの「問う」という活動を子どもたちに求めたいと考えています。
探究学習を始め、子どもたちが探究していく中で、その主体性にも関わる非常に重要なプロセスだと考えています。
そのためには、子どもたちがこうした「問い」を立てる方法・コツがわかることはとても重要だと思いつつ、
そのモチベーションとなる本質的な「問い」に向かう姿勢が必要になってくるとも思います。
その後者の意欲や態度に関する部分をどのように促すことができるのか、については、今後も考えていきたいところだと思います。
なお、本書の後半には、「実践編」として、実際に行うことができるワーク等も紹介されています。
子どもたちに対してできるように落とし込みつつ、やってみたいところでもあります。
そんなことを考えた1冊でした。
とても含みの多い本だったので、自分として実践していく中でも、再度読み返していきたいと思います。保存版です。
自己紹介はこちらから。
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