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長編小説ー路傍に咲く花ー(連載中)

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木内万里子は、篠原真吾と山元哲哉をひきつれ、新宿のバーを訪れる。そこで知りあったマスターの悲しい過去に、時代の憐憫をおぼえ傷つく。そして、その出会いが大きな事件に巻きこまれて行く…
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2024年10月の記事一覧

路傍に咲く花(11)

 伊東早紀子の告白は、万里子にとって少なからず衝撃を与えた。入社したころは、佐伯卓哉とい…

仕方 じん
7日前
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路傍に咲く花(10)

 それは、大河原部長から二度目に誘われた時だった。大河原部長と早紀子は、田園調布駅前で待…

仕方 じん
7日前

路傍に咲く花(9)

 その日の午後は、大河原部長が外出したため、営業部の雰囲気は、やっと活気を取りもどした。…

仕方 じん
7日前
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路傍に咲く花(8)

2  蒸し風呂のような暑さが、人々の歩みを重くさせていた。新宿駅南口から吐きだされるサラ…

仕方 じん
8日前

路傍に咲く花(7)

「結局、伸二は東大に合格し、わたしは東京工業大学に入学が決まりました。そして、二人の東京…

仕方 じん
9日前
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路傍に咲く花(6)

「急なので、どこからはなしていいのか判らないのですが……。確かに私の友だちで、学生運動に…

仕方 じん
9日前
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路傍に咲く花(5)

 やがて、午後十一時半を回ると、終電を気にする客が席を立ちはじめた。  パワースーツの女も、 「楽しい時間をありがとう」  と言って席をたった。  そして、今日は異次元空間にいた篠原と山元に向かい、 「楽しい夜を、すごしてね」  と言って、出ていった。  入るときも出るときも、あざやかな身のこなしであった。  頃合いを見計らったマスターが、 「密談は終わりましたか?」  と、冗談で場を和ませた。  篠原が「ええ」と言ったが、どうも今日の三人は、場の雰囲気

路傍に咲く花(4)

 それは太陽興業所のときと同じ、情報システムの引き合いだった。ただひとつ違っていたのは、…

仕方 じん
9日前

路傍に咲く花(3)

 三人がグラスを傾けはじめたのをきっかけに、バー「リトリート」には、常連客がつぎつぎとあ…

仕方 じん
12日前

路傍に咲く花(2)

 バー「リトリート」は、小さな雑居ビルの地下一階にあった。表どおりから直接下る階段があり…

仕方 じん
2週間前
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路傍に咲く花(1)

1  水たまりに街灯が光っていた。夕立がとおりすぎた街に、蒸し暑さだけが残った。  西暦…

仕方 じん
2週間前
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