「監督エッセイ」登山を通じて得る、目標に迫る喜びや探究心②
学習院大学山岳部 監督
学習院大学山岳部 昭和53年卒 永田秀樹
2014年2月3日、ヒマラヤ経験者中心に運営委員会が赤坂で開かれ、海外計画について話し合った。 結論は「OBが参加するなら可能性はあるが、学生だけの遠征は認められない」となった。 しかし、吉田たちの未踏峰の情熱は消えなかった。 毎週のように八ヶ岳などに通って岩稜や氷壁を登ってアピールした。
なぜ、吉田たちが2014年夏にこだわったのか。 それには現在の就職活動が反映している。 3年生の10月頃から一斉に準備が始まり、人によっては4年生の秋ごろまで続く。 山岳部の中心になって実力を蓄えるべき3年生が雪山期間に十分に活動できない現状にある。 現に副将の庄司らは春山合宿に参加できなかった。 こうした状況と現在の部員構成を考えるなか、「ヒマラヤを計画するなら、今年しかない」と判断した吉田。 卒論だけを残し、就活をやめ留年する決意で取り組んでいた。 しかし、人間の都合で簡単に登らせてくれるほど、大自然が甘くないのは厳然とした事実である。
この状況を打開したのは、まず、海外計画とは直接関係ないが、平尾陽太郎OBを中心とした若手コーチの現役育成への熱意だった。 大学教育の一環としてのクラブ活動、この山岳部の基本を確認し、現役に目標の設定・計画立案から実践、反省、トレーニングの充実などを求める指導だった。 結果として、この指導が主力の抜けた後の山岳部を支えることにつながった。
さらに、OBの原田が「学生たちのお手伝い」と、参加を申し出てくれた。 5月以降、高度順化のために毎週のように富士山頂を学生と登り、指導した。 若手コーチのほぼ全員が反対を表明するなか、最終的に海外登山が決まったのは5月中旬になっていた。 2月の運営委員会の条件「OBの参加」をクリアしたが、ここでインド計画をつぶしたら、部が持たなくなる危機感が監督の私にはあった。 国内外で、学生をサポートした平尾、原田両氏、若手コーチたちの献身なしに、この登山隊は成立しなかったといえる。
「「監督エッセイ」登山を通じて得る、目標に迫る喜びや探究心①」から
「「監督エッセイ」登山を通じて得る、目標に迫る喜びや探究心③」へ
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