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ジェネラリストとスペシャリスト、どちらを目指すのか Vol.45
東京から静岡・浜松のSANKO海商へ、自ら希望して異動をしたYさん。野望を胸に管理部門の改革に邁進しています。
あなたにとってSANKOとは? SANKO海商とは?
私は2011年1月に中途入社で経理部門の担当としてSANKO MARKETING FOODSに入りました。入ってすぐに東日本大震災があり、“チカラがでるめし”を謳った『東京チカラめし』が誕生しました。当時、当社はブランド確立のための高速出店をしていた時期なので、社員みんなが出店準備に追われてとても忙しかったことを記憶しています。各部門が『東京チカラめし』に寄せられる期待に応えるべく必死で業務をこなしていたので突発的な対応も多く、「明日オープンなのに釣銭がない!」と言われ通常業務終了後に店舗まで届けに行ったこともありました。取引先への支払業務と店舗の現金管理を担当していたので、入金差異や未入金などがあると一軒ずつ店舗に電話で確認をして、と当時は仕事に終わりがないように感じていましたが、私を大きく成長させてくれた経験でもありました。さまざまな問題に対処できるようになり、入社からの12年でかなりスキルアップできたと感じています。
その後、しばらくして財務経理と経営企画の兼務を経て、2021年に静岡県・浜松市中央卸売市場内の水産物仲卸業者である「海商」の民事再生に伴う事業承継が持ち上がりました。チャレンジ精神旺盛な性格なので新たな挑戦に意欲が湧き、新生「SANKO海商」の変革に自分が役に立てるのではないかと考え、手を挙げました。現在は、浜松にあるこの会社で市場流通という新規分野の知識を吸収しながら、新事業への改革を進めています。
現在の仕事内容を教えていただけますか?
「SANKO海商」では人事・総務業務を一手に引き受けています。元々の海商からのメンバーは、乗り込んできた私に対して少なからず警戒もあったと思います。それでも、一時は民事再生にまで追い込まれた「海商」の再出発という共通の目指すものに向かい、同じ目線で共に戦っていく仲間としてコミュニケーションを大事に、社内の雰囲気を良くしたいと心がけて距離を縮めてきました。今では、深い信頼関係の中で互いに協力しながら業務を進められるようになり、おかげさまで業績も回復しました。
飲食店と仲卸で、とまどいはありませんでしたか?
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私たちが扱っている商品は水産物という「食品」です。取引を行う相手がスーパーや飲食店などの法人顧客か個人消費者かの差はありますが、「食」という大筋は変わません。いかにお客様に美味しい魚をはじめとした海産物を届け、豊かな食生活を提供できるかが最重要なのです。
唯一、違いを意識する面があるとすると、お取引に伴う入金のタイミングが日銭商売の飲食業とBtoBの関係である法人顧客とのお取引では大きく異なるという点です。自分の役職上、とても重要な業務となりますので、注意してその運営にあたっています。
地方の中央市場は衰退が進んでいます。何が起こっているのでしょうか。
現在、全国に65の中央市場がありますが、約20年前の平成14年には86箇所あり、また地方市場自体も1,351箇所から901へと減少の一途を辿っています。これは景気低迷による取引減少だけが原因ではなく、輸入食品流通の増加、交通インフラ改善による豊洲などの中核卸売市場への移行、市場外流通の増大、さらに漁業の衰退による国内の漁獲量の減少など、さまざまな理由があります。ここ浜松でも中央市場と言いながら、豊洲や名古屋に魚が送られて入ってこない状況になっていて、浜松市内のスーパーもここ(浜松市中央卸売)では魚が揃わず、わざわざ名古屋まで買い付けに行って店舗に魚を並べていると聞きます。浜松はいい魚でも価格が高いと売れないので、どうしても他エリアに流れてしまうこともあるようです。
実際、私も毎月のように地元の魚屋さんの廃業や後継者問題を耳にします。このまま廃業や閉店が進むと、地元の人たちが魚を買い食べる機会が減ってしまいます。ひいては水産業の落ち込みに繋がり、日本が誇る魚食文化が廃りかねません。私たちが地方産地を拠点にできることは、地元の人たちの魚を食べる機会をいかに作り増やすか、そして地方の中央市場で培った仕入れ力を最大活用していい海産物を全国に届けることだと感じています。
スペシャリストではないからこそ総合的なサポートに徹していく
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私は水産の専門家ではありません。ですので、40年以上の長い歴史を持つ「海商」の水産スペシャリストの仲間たちの専門家ならでは持っている視点や経験値をこれからの時代に合わせて「マグロの加工メーカー」として生まれ変わり、新たなビジネスモデルとして成功させるため、“ジェネラリスト”として総合的にサポートしていくのが私の仕事だと考えています。そして、いつか親会社であるSANKO本体より売上や利益規模で圧倒して恩返しがしたい。親会社を支えられる存在になるまで成長させたいと思っています。
Yさんの仕事に対するこだわりを教えてください。
「仕事は自分で抱えず、みんなに振る」これをモットーに日々業務を進めています。と言うのも、私は「自分にしかできない仕事」は世の中にはないと思っています。そして、会社組織の中では誰かが抜けてもカバーはできる仕組みを作ることが大切だと考えています。
そのため、私は自分が覚えたことはすぐに人にも教えて、誰でもできるようにする。特定の人の知識や技術に頼る業務が増えて属人的な環境になってしまうと担当者以外が業務の内容や手順を把握できず、担当者が不在の時には業務が止まってしまいます。それだけなく、すべての業務を誰でもこなせるようにすることでチーム全体のレベルを上げられる組織を作りたいと思っています。
就職を検討されている方に一言お願いします。
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スペシャリストはひとつの分野に対する専門的な深い知識と経験値が求められる一方で、ジェネラリストに求められるのは分野を超えて幅広い知識と経験を持つことで多角的な視野を持ち、さまざまな事態に臨機応変に対応する問題解決能力の高さです。スペシャリストになるには努力や時間・才能も必要ですが、ジェネラリストはいかに多くの人に関わり経験を積めるかによって誰もがなれる可能性を秘めています。その中で、どれだけ有能なジェネラリストを目指すのかが重要です。
SANKO MARKETING FOODSは、意欲さえあれば管理部門でも営業部門であらゆる業務を経験することができます。もし、あなたが”有能なジェネラリスト”として働くことを目指すなら、当社ほどいろいろなことを経験できる会社はありません。フードチェーン展開という枠に収まらず、各事業の中でさまざまな挑戦ができるし経験の幅も広がります。あれもこれも出来るようになって広い視野で仕事を見渡せる人材に育ちたいなら、SANKOはぴったりだと思います。これはあくまで私見ですが、スペシャリストになるには努力や時間、才能も必要ですが、ジェネラリストは気合いと根性があれば誰でもなるチャンスはありますよ。
※内容を一部修正・加筆しています(2025年1月25日更新)
SANKOグループの取り組みにご賛同いただいた企業・漁業協同組合の皆様
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当社は「がんばれ日本の水産!」と銘打ち、日本の水産業全体を盛り上げるための取り組みを積極的に行っております。ご賛同いただいた企業・漁業協同組合の皆様をご紹介いたします。
網代定置網株式会社/有限会社泉澤水産 代表 泉澤 宏 様
伊豆漁業協同組合 代表理事組合長 加藤 紀久夫 様
いとう漁業協同組合 代表理事組合長 高田 充朗 様
大熱海漁業協同組合 代表理事組合長 遠藤 哲也 様
有限会社九州マグロ 代表取締役 高井 浩 様
株式会社さんりくみらい 代表 藤田 純 様
城ケ崎海岸富戸定置網株式会社
沼津我入道漁業協同組合 代表理事組合長 植松 敏征 様
株式会社VECKS 代表取締役 田島 剛 様
八幡丸海産 代表 待鳥 恭右 様
和歌山東漁業協同組合 代表理事組合長 吉田 俊久 様
※五十音順