戻りたい世界
だから私はいつも
心の中に戻りたい世界があります。
それは、小さな庭の片隅に埋めた宝物、
子どもの頃に描いた未来の地図。
泥だらけの手、笑い声、
日の光が踊る夏の午後。
それは、一番輝いていた頃の私、
夢を追いかけて風と走ったあの日々。
頬を打つ風さえ味方だった、
心に迷いのない自分。
それは、理想の世界。
穏やかな湖と森の静寂が広がる、
争いも嘘も知らない
透明な空気のただ中。
私は知っている。
その世界は遠く、触れられない場所にあることを。
それでも、心の奥に埋めた光は消えない。
戻りたい世界があったからこそ、私は未来を見つめて歩いていける。
あとがき
あの日々が、今の自分を形作り、未来へ進む力を与えてくれる。
主人公は思い出を否定するのではなく、感謝し、それを糧にして前に進む。
過去が未来への指針となる
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儚く/美しく/繊細で/生きる/葛藤/幻想的で/勇敢な
詩や物語を作る糧となります