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ゼリー喉に詰まらせ窒息死 判決で被告の介護施設側に2365万円支払い命令
「世の中は理不尽だ」と言いたいです。こんな判決が出たら、施設で働く人がいなくなるかもしれませんし、今後は寝たきり老人を増やすことになりかねない事案です。
入所者三人に対して介護スタッフ一人を配置するのが標準的です。ということは、目の前の人に接していれば、あとの二人は見ていないということになってしまいます。事故が起こる瞬間なんて、一瞬目を離した隙に起こります。本当に事故を防ぐためには、マンツーマンで介護するしかありませんが、そんなことは不可能です。
いったいどうやって事故を防げというのでしょうか?
高齢者になれば、誤嚥(ごえん)することは、老化現象ですから当たり前のように起こり得ることです。欧米社会では、自分の口から食べられなくなったらそれが寿命だと言われ、胃ろうすることはありません。
●誤嚥とは、食物などが、誤って気管に入ってしまう状態です。
●胃ろうとは、胃に穴をあけて専用のチューブを挿入し、栄養補給をする方法です。
胃ろうすれば、口から物を食べることがなくなりますので、食事による誤嚥はなくなります。
リスク回避のために、施設が胃ろうを勧めかねない。
最初に私は理不尽だと書きました。老化によって誤嚥する可能性は、高齢者すべてが対象となります。多少の個人差はあります。誤嚥する可能性のある高齢者を施設がどう対応するのか、という課題がこの判決から問われています。
食事させることがリスクとなってしまうのであれば、胃ろうした方が施設の対応は楽になります。
言い換えます。
同じ人件費であれば、事故のリスクが低く、手間のかからない方を企業は選びます。
ということは、胃ろうする人が今後増加する可能性があるということです。
窓外賠償金は保険会社が払うことでしょう。
「裁判長は施設側の責任の一部を認め、法人に2365万円の支払いを命じた。」とあります。施設側は控訴する意向らしいですが、これまでにも同じようなケースで賠償命令が決まった例がたくさんあります。
最終的に施設側は敗訴しても、その損害賠償金はおそらく保険会社が支払うことになると思います。世の中はなんでも保険です。ですから施設としては、損害額に対する金銭的ダメージはないでしょう。ただ、社会的ダメージはあります。今後の入所者が減ってしまうと経営が成り立たなくなる可能性も出てくるでしょう。
事故現場にいた介護士のメンタルが私は一番気になります。責任を取って辞めさせられるのかどうか分かりませんが、私なら介護士の仕事を続けることができないです。事故報道されればされるほど、介護現場を追い込んでいるようにも思えます。
介護士の給与は実労働に見合った金額になっていないことは、誰もが理解しています。これもまた理不尽な話です。これからどのように年を取って行けば良いのか、きちんと考えておく必要があるように思います。
とても難しい問題ですから、私が書いてどうこうなるものではありません。超高齢化社会がやってくる日本の介護の現場は大丈夫でしょうか?
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