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2022年新作テレビドラマ放浪記

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2022年の新作テレビドラマの感想です
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#ゴシップ

「ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○(第11話)」ゴシップの裏には誰かのかけがいのない真実がある

会社の合併が決まり、カンフルニュース閉鎖という流れ。黒木は安藤政信に使われただけだったのか?といえばそうなのだろう。それでも、安藤は黒木にそばにいてくれという。こういう、訳のわからないことをいう男は多いし、そういう訳のわからない行動も許されたのが一昔前だ。安藤の描き方は、最後まで中途半端だった気がする。この辺りをしっかり描かないと、大人のドラマにはならない。 今回、閉鎖までの最後の一週間で、カンフルのみんなが追うネタは、自社の就活での性被害があったかどうか?本当に男の性欲は

「ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○(第10話)」ざわざわが収まらないままに、ラストは結構面白そう

何故に、安藤政信が、カンフルニュースの価値を上げようとしたのか、ここでわかる仕掛け。今回のラストの前に安藤が「瀬古、お前も普通になったな」という台詞を吐かせるのは、主人公、瀬古璃々子は、普通ではないし、悪業に対しては許せない体質ということなのだろう。そのアナーキーな女をうまく利用できた安藤の思い。まあ、男が女を利用するという図は今も世の中に多くあることなのでしょう。 そこに至るまでに、今回は、文学賞の出来レースと、就活詐欺を安藤がカンフルニュースに追わせる。最初の頃からは考

「ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○(第9話)」5000万PV達成。そこから、どこに落とし込むのか?

来週が最終回でもないようだ。だが、今回で、最初の目標の5000万PV達成。簡単にいうが、日本の人口の半分弱がそのサイトにきたということはなかなかすごいことである。ネットニュースも、ただ、楽に人の欲望につけ込むよりも、ちゃんと足を使って取材した記事が世の中に影響を与えるようになる時代が来るなら、それはそれで良いことだと思ったりする。だが、実際は、このカンフルニュースみたいなことはなかなかないのだろう思ったりするよね。 ある意味、今のジャーナリズムのダメさ加減があって、このドラ

「ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○(第8話)」親ガチャなどという言葉が生まれる世界にいる父への疑念

ラスト、黒木華に「好きです」と言う寛一郎は必要なのか?まあ、カンフル編集部の中が皆、黒木に影響されていく中で、こう言う恋愛話を放り込まなくても、十分にドラマは成立する。確かに、他の人とは違う感性を持っている黒木に恋する気持ちは出るのかもしれないが、視聴者がそう言う目線で見ていないことがあったりするわけだ。そう考えると、ラストに近い中でこの恋愛の挿入は必要なのか?と思ってしまう。ドラマ内では、やはり黒木と溝端が近づいていく感じが普通なのだろうなとかも感じますしね。 今回は、溝

「ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○(第7話)」ネットニュース、マッチングサイト、多重世界に真実を見出す難しさ

7回目、ラスト、黒木華にもう一つ大きな問題があることが提示される。そこに安藤政信が関係している。これがドラマとして最後のニュースになる感じなのか?でもそれはちょっと先の話のようで、予告を見ると、次週は溝端の父の話?まあ、世の中、ドラマでなくても、身近にいろんな炎上地雷があるのは確かですよね。 今回は猫の話。まず、占い猫の話である。使っているのはタロットだから、猫の無心の行動で世の中が当たることもあるかもしれない。タロットは世の中の事象をうまく分割してカードにすることで成立し

「ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○(第6話)」過去の事象は消せない。でも、それを打ち消すような未来に歩き出すしかない?

なかなか、後味がたまらなく刹那い感じの第6話。中学生の黒木華が出てくる中で、「友達とは何か?」という問いかけは、このドラマの本質とはかけ離れた青春ドラマである。そう、自分は友達だと思ってなかった人が、友達として存在したかったみたいなことは、結構あることなのだろうと思う。波長があっているのに、友達としては成立しなかったみたいなこともあるとも思われる。そう、派閥やカーストみたいなものができた教室の中では、そういうことは普通に起こるし、それは大人になってもあまり変わらない。部署が同

「ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○(第5話)」友人とはなんぞや?そして、昔にこびりついた事象に…。

皆が、黒木華の誘導で少しづつやる気を出してきたカンフル編集部。最後まで戦力外と言われた石井杏奈が今回の主役?彼女の高校時代の友人のプロゴルファーが盗撮被害に遭って苦しんでいる話。そんな中で、本人がネットニュースにそんなに簡単に協力してくれるわけもない。大体、友達だって言ってもしばらく離れていたら別人ですものね。 しかし、ここで出てくるネットの中でのこういうの盗撮と言えるのか?というレベルのものであり、その辺はいただけない感じ。女子の可愛い姿を見せたいところと、男子のいやらし

「ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○(第4話)」自分だけにできる仕事を追うよりも「あなたで良かった」と言われる仕事をすべきだ

第4話、ラストで自分だけ戦力外と言われたままの石井杏奈が検索する風景。PCに出てくる画面がなかなかリアル。そして、何ページも先の5chのようなところに辿り着き、黒木華が殺人者だとの投稿を見つける。そう、気に入らない他人などを検索することは私もよくある。多分、相手の弱みを知りたいからだろう。そんなことは多分、日常でいっぱい行われている。だから、普通に言われる個人情報よりも、重要なことがネットから見つけられることは多い。こういう描き方ができるのを見ても、この作品、かなり現代をしっ

「ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○(第3話)」ネットは嘘もビジネスになれば、真実もビジネスになる!

インターネットの登場で音楽ビジネスはもはや過去と同じ戦い方では勝てない場になっている。昔のヒット曲の作り方の定石は全く通用しないと言っていい。そんな中で、今回のこのドラマで語られているようなことは、もう、事実あるのかもしれない。曲を作る側と歌う側が別なのは昔からあることだが、そのタッグで新しいストーリーを作って世の中に問うということ。まさに、PCで男の声を女の声に変換もできる時代。おじさんが女子高生としてネットに音楽を投稿してそれがバズるということも不可能ではない。音楽は確か

「ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○(第2話)」嘘を重ねれば重ねるほど、人の射幸心を煽ることになる

最初に今回のゲスト秋元才加が登場。この人は存在にインパクトのある人である。そういう意味でこんな端役では勿体無い。ネットニュースのメンバーに加えたいくらいだ。すごいまっすぐな感じがあるから、ご本人は、こういう芸能マスコミの対応もお手のものなのかとか、いろんなことを邪推する。そんなことを考える私みたいな人がいるから、この回にあるような、芸能人の猿芝居に歴史が塗り替えられたままのこともあるのかもしれない。 だが、そんなことはないと、ここの主人公はいうわけだ「嘘は必ずバレる」と。ま

「ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○」情報にバイアスがかかりすぎの現実への挑戦?

黒木華に当てて書いたような脚本。彼女が主役であることで成立している感じもする。周囲の野暮ったい男たちの無能さというか、やる気のなさが、彼女のせいで覚醒していくのだろうか?そして、最初に覚醒された生瀬勝久が一回でいなくなるようだが、これは勿体無い。そう、この人は、こういう枯れた男を演じるとすごく格好いいからだ。とはいえ、この第一回、オリジナルドラマとしては、なかなか面白いテイクオフという感じ。次回からの展開に期待はできる。 「ネットニュース」という言葉で、それがとても軽くいい