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#妄ツイ
From my past 第10話
『...ウチ...知ってますよ。"あの子"が誰なのか。』
退屈な選考面接に突如現れた女子生徒。
彼女の言い放った言葉は、僕らを大いに困惑させた。
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第10話
"嗤う愉快犯"
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保乃:...ホンマにそんな事言うたん?
夏鈴:...うん...確かに『あの子の事知ってる』って...
ひかる:...山下...瞳月ちゃんやっけ?聞いたことない名前やね...
From my past 第9話~第2の重要参考人~
◯◯:...で、君の志望動機は?
『土生さんに憧れて!!』
『由衣さんの下で仕事がしたくて!!』
『えっと...何となく。』
次々と流れていく"不純な動機の数々"に辟易とする間もない。
生徒会役員になりたいと集まった生徒は生徒会室の外まで長い列を作っているのだから。
◯◯(...1人くらいまともな動機を聞かせてくれ...)
新入生歓迎会が終わり、次に僕が任された仕事。
そう、面接で
From my past 第8話~新入生歓迎会~
ただっ広い体育館にぎっちり詰まった新入生たち。
彼らは始まったばかりの新生活にさぞ心躍らせている事だろう。
それは僕も...例外ではない。
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第8話
新入生歓迎会
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◯◯:新入生の皆さーん!こちらにクラス毎に別れて座ってくださーい!
声を張り上げ、新入生達を誘導する。
これがなかなか大変な仕事だ。
拡声器を使ってはいるが、ザワつく体育館の中に僕の声は
From my past 第7話~平穏の影に~
目を覚ますと、そこは自室のベッドの上だった。
どんな夢を見ていたのか思い出せないが、背中がじっとりと湿っているのを感じる。
身体を起こし、スマホを見ると午前7時。
確かひかるの部屋にいたはずだが...疑問を胸にベッドから下りると、机の上に見慣れない紙...いや便箋か。
そこには見慣れた字で
『流石に同じ部屋で寝るのは寮母さんにバレたらヤバいかもしれんけん、
2人に手伝って貰って部屋に運び
From my past 第6話~過去と現在~
__僕は過去に縛られているんだろうか。
思い出すことさえ出来ない朧気な過去に__
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第6話
"過去と現在"
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部屋の前で蹲る僕を意外に強い力で抱え込み、ひかるは自分の部屋へと連れて行ってくれた。
◯◯:...ご...ごめんね...
ひかる:...気にせんでいい。それにしても美空に何言われたん?全くあの子は...
『不確かな過
From my past 第5話 ~一ノ瀬 美空~
『私、一ノ瀬美空!幼稚園の頃一緒やったけん、覚えとらん?』
『...本当だよ?お家に写真もあるけん今度持ってきてあげるね?そしたら思い出すかもね?』
『私...◯◯くんが思い出せるなら何でもするけん...頼ってね?』
突如現れた"自称幼馴染"の一ノ瀬美空さんの言葉は僕にとてつもない衝撃と戸惑いを与えた。
おまけに彼女は保乃たち3人と"幼稚園からの同級生"だと言うではないか。という事は...
From my past 第4話~嵐の"重要参考人"
__また昔の夢を見た。
例の如く"あの子"の夢。
女の子:...ほんまにいってまうの?
目の前の女の子は泣いている。前にも見た事のあるようなシチュエーションだが、今回は少し違うように思えた。
女の子:...だいじょうぶ!◯◯くんがどこへいっても...うちら"まぶだち"やで!やくそくや!
女の子は涙を拭って精一杯笑い、僕を抱きしめてくれた。
女の子:いつかまた...ぜったいあえるって..
"From my past" 第3話~朧気な記憶~
『私を見つけてください』
"あの頃の私"より
新生活が始まった僕の元に届いた手紙。
__僕の初恋が...再び始まろうとしている。
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第3話
朧気な記憶
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保乃:...にしても...ロマンチックやわぁ...
ひかる:...さっきからもう7回目。何回言うんよ。
保乃:だってひぃちゃ
"From my past" 第2話 ~動き出した歯車~
色々と変わったことがありつつも、無事始まったかに思えた僕の新生活は、思わぬ妨害により前途多難になりつつあった__
『ねぇねぇ!どこから来たの?』
『生徒会入ったってホント!?』
『寮の部屋教えて!』
『春月くんって彼女いるの?』
__見回す限りの人、人、人...
◯◯:(なぜ...なぜこうなった...誰か...助けてー!)
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第2話
動き出した歯車
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"From my past" ~第1話~ 再会
『ウチの高校の生徒会に入ってくれへん?』
まだ編入手続きもしていない僕の手を引く田村さんに連れられ、校内へと入る。
◯◯:すごい...広い...
テーマパークのアーチのような大きな門をくぐるとそこには、僕が以前通っていた高校の5倍はあろうかと言う程の敷地。
保乃:ウチは大学付属やから敷地えぐいやろ?保乃も最初めちゃくちゃ驚いた。中もすごいで?
◯◯:あのさ、まず理事長さんに会いに行って手
"From my past" ~Prologue~
___どれだけかかってもいい。
見つけて。私を____
ぼんやりとした意識の中に響く子供の笑い声。
僕の手を引く女の子。3歳くらいだろうか。
あぁ、またこの夢だ___
女の子は振り向き、僕に問いかける。
『...ねぇ?おおきくなったら...わたしを...◯◯くんの...およめさんにしてくれる?』
僕は無言で頷き、女の子は笑った。
__耳障りなアラーム音で目覚める。
とてつもなく寝